6話 少女の才
ヘレンの呪いを解き、無事、俺に、生まれ変わってから、初めての友達ができた。そして、今は、ヘレンと一緒に森で魔法を試し撃ちしている。
「ウォーターファイア!」
火と水を組み合わせることで、水蒸気を発生させて、霧を作れると思ってやってみたが、思いの外大したことないな。確かに、霧はできたが、物凄く範囲が狭い。これは、もっと、魔力を込めないと使い物にならないな。
「すごい、ガイア、本当にすごいよ」
そう言って、俺の魔法を誉めてくれているのは、俺のかけがえのない友達、ヘレンだ。
「そ、そうかな〜、でも、ヘレンだって特訓すれば、これぐらいできるようになるよ」
「ほ、本当! それじゃあ、ガイア、私に、魔法を、教えて、くれる?」
「う、うん、もちろん!」
そうして、俺とヘレンの夢のようなひとときが始まった。だが、何というべきか、正直なところ、ヘレンは、ほとんど、魔法が使えなかった。魔力の量は、俺よりも多い、というか、底なしだし、特に問題はないと思うが、なぜ、魔法を使えないんだろうか。
「・・・・・・っ! ファイア! はぁ、はぁ、今日も、だめ、だった」
まさか、初級魔法ですら使えないとは・・・・・・これは、特訓のやり方を見直したほうがいいかな。
「ご、ごめん、なさい。せっかく、ガイアが教えてくれてるのに、私・・・・・・」
「き、気にしなくて、いいよ。魔法ってそんなにすぐにできるようになるものじゃないし、ゆっくり確実に、ね?」
「う、うん、ありがとう」
それからも、来る日も来る日もヘレンと一緒に魔法の特訓に明け暮れた。そうして、1年が過ぎ、ついに・・・・・・!
「・・・・・・メガファイア!」
ヘレンの放った炎は、見事、的である木、というより、森の3分の1を焼き払った。
思ったよりも、威力が高いな。たぶん、ヘレンの魔力の量がとてつもなく多いということもあるだろうが・・・・・・しかし、中級の魔法で森の3割を焼き払うなんて、これは、すぐに俺なんか追い越していきそうだな。
「や、やった! やった、できたよ、ガイア!」
「うん、本当に、よく頑張ったね! おめでとう、ヘレン!」
ヘレンは、まだ、中級の魔法までしか使えないけど、中級の魔法であれだけの威力なら、別に上級の魔法まで、覚える必要はないかもな。
本当に、俺よりも規格外すぎるかもしれないな、ヘレンは。




