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36話 試験の説明



 無事、俺は、ヘレンとの絶縁を回避し、ヘレンと一緒に教室に戻った。戻るとすぐに、先生にお腹の調子は大丈夫か、と執拗に聞かれたが、一体・・・・・・まさか、ジークが、お腹を壊している、とか言ったのか? それなら、先生が聞いてきたことにも辻褄が合うな。とりあえず、後で、ジークに聞いてみるとしよう。


「それでは、二人も戻ってきたということで、早速6月に行われる試験について説明しますね〜!」


 そうか、4月に入学して、今5月だから、試験まで後1ヶ月しかないのか。少し、気を引き締めておいた方がいいかもしれないな。


「・・・・・・それと、その前に、皆んなには、一つ謝らないといけません。」


 伝え忘れていたことって、何だろうか。特に思い当たる節がないのだが。


「実は、この学院のクラスがどのように分けられているのかを伝えていませんでした! すいません!」


 あー、なるほど、そういえば、それは、聞いてなかったな。でも、それを言い忘れただけで、そんなに謝る必要もないと思うのだが。


「では、まず、この学院のクラスは、S、A、B、C、D、Eで分けられています。このクラスは、Sに当たりますね。それと、他のクラスは、25人で1クラスとなっています!」


 それって、このクラスの約3倍ってことだよな。ということは、クラス対抗試験は、こっちがかなり不利になるってことじゃないか。


「25人と聞いて、このクラスよりもめちゃくちゃ多いから、勝てるわけないじゃん! と思った人もそうじゃない人も安心してください! この学院は、実力で生徒を測っていて、さらに、クラス同士の力が、ある程度互角になるようにクラス分けがされているので、あなたたちは8人で25人分の力があるんです!」


 もしも、本当に、先生の言った通りだとしたら、Sクラスとその他のクラスの差、開きすぎだろ。


「それじゃあ、次は、いよいよ、本題、1ヶ月後のクラス別対抗試験についての説明に入りますね! まず、今回の試験の概要についてですが、純粋な魔法での戦いとなります!」


 魔法での戦いが試験なのか。それなら、分かりやすいし、シンプルで、俺にとっては、凄くやりやすい試験だな。他の生徒も見てみると、どうやら、皆んなも、満更でもなさそうな顔をしている。


「それで、注意事項は、下のクラスの人たちが、このSクラスの得点を上回ると、このクラスはAに降格し、上回ったクラスがSになります! まあ、例年通りなら、そのようなことは、一切ないと思いますけどね〜」


 先生、何だか、地味に煽ってきてないか? というか、それより、得点が追い抜かれると、クラスのランクも下がってしまうのか。なら、尚更、気を引き締めて試験に臨むとしよう。


「それから、魔法戦でのルールは、まず、人を殺さない程度の魔法であること、次に、後遺症を負わせるような魔法でないこと、最後に、素手で殴った場合は、即失格になりまーす!」


 それは、当然のことだな。こういう練習試合の時は、なるべく相手に、重い傷を与えてはならないと前世で教わったものだ。


「では、以上で試験の説明は、終わりますが、何か、質問があれば、受け付けますよ〜!」


「は、はい!」


 あれは、誰だ、というか、俺、ヘレンとジークとエレーナ以外の生徒のこと、全然知らないな。


「はい、リーナさん、どうぞ!」


「魔法での試験は、1対1ですか? それとも、団体戦なのでしょうか?」


 あの子、リーナって言うのか。金髪碧眼に、整った顔立ち、細身ながらも引き締まった体、間違いなく、上流階級、というか、まあ、村人でこの学院にいるのは、俺とヘレンだけだし、それ以外は、確か、少なくとも準男爵以上の階級だしな。


「魔法戦は、個人戦ですよ。確かに、アレス様が統治していた500年前までは、魔法戦も団体戦が主流だったようですが、それは、その時代が、戦乱の時代だったからなので、今の平和な世の中では、団体戦よりも個人戦の方が自分の身を守るのに役立つということで、個人戦が主流になったんです!」


「そうだったのですか、ありがとうございます! お陰で参考になりました!」


「いえいえ、生徒の質問に答えるのも教師の務めですから! それでは、他に質問がある人はいますか〜?」


 それよりも、俺が死んで、この世界は500年経っているということか。正直何年後かは分からなかったから、分かって良かったな。しかし、前世の時は、団体戦が主流だったなんて、初めて聞いたな。というか、あの時の俺は、二重人格を治すことに集中しすぎていて、社会状況に目を向けてこなかったから、気付かなかったんだろうな。


「・・・・・・他に質問もないようなので、今日は少し早いですが、これで、終わりにしまーす! それでは、皆さん、気を付けて帰ってくださいね〜!」


 予想よりも早く学院が終わったため、俺はヘレンとジークと一緒に寮に帰った。やはり、エレーナさんが、俺の後をつけてきているが、一体何なんだろうか。なるべく、気にしないようにしているが、正直ここまでしつこいと、流石にうんざりしてくる。


「じゃあ、ガイア、また、明日〜!」


「あ、ああ、また明日、ヘレン」


 男子寮と女子寮は分かれているため、必然的に、俺とヘレンは途中で分かれることになる。俺たちが互いに言葉を交わしている時に、ジークがジト目で見てきた。


「な、何だよ?」


「いや〜、お前らって、なんか夫婦みたいだなって思ってな」


「な、なななななななななな何言ってんだよ、ジーク!? 俺とヘレンが、夫婦、だなんて!? い、いや、俺は、別に良いんだけど、ヘレンが気を悪くするかもしれないだろ!?」


 まったく、こいつは、いきなり何を言い出すんだ。あやうく、心臓が止まるかと思ったぞ!


「そんなことないと思うけどな〜。きっと、ヘレンちゃんも満更でもないと思うぜ?」


 いや、そんなわけあるわけないよな? まあ、もし、ヘレンが夫婦になりたいとか思ってくれているのなら嬉しいけど、ついさっきまで喧嘩してたし、人の心を勝手に決めつけるのは良くない。時が来れば、ヘレンの方から、もし好きなら打ち明けてくれるだろう。俺は、それまで待っておくとしよう。


「そ、そんなことより、早く中に入ろう! 俺、もうお腹空いて死にそうだよ!」


「お、おう、そうだな。行くか」


 この試験、俺たちのクラスは8人で他のクラスが25人だから、最低でも1人で3人を倒す必要がある。俺やヘレン、エレーナさん、ついでにジークなら問題はないだろうが、それ以外のSクラスの生徒の実力がどれほどなのか全く分からない。明日、俺たちを除いて、残り4人の実力を見せてもらうしかないな。それじゃあ、明日に備えて、今日は早めに寝るとしよう。



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