25話 エレーナの心中
私は、エレーナ・ブラッド。かつて、世界を数100年にもわたり支配していたアレス・ブラッドの末裔。
私もその血に恥じぬように、魔法も武術の稽古も毎日のように頑張り、誰にも負けない最強の存在でいようとした。それ故に、他の人たちを軽視していた部分もあったかもしれない。でも、私が最強であるためなら、友情も捨てて構わないと思っていた。
そして、学院に入っても、こんなに頑張ってきた私が負けるわけがない、絶対に皆んなより優れているはず、と思っていた。
しかし、ただ1人、私を越える人が現れた。それが、ガイア・アーカス。
彼は、他の人とは明らかに違っていた。他の人たちは、私を見ると皆んな、恐縮して縮こまっている。
でも、彼は、彼だけは、一切動じていなかった。それどころか、私を力でねじ伏せた。
その後も何度も私は、彼に打ち倒された。でも、不思議と不快感はない。それどころか、彼と闘う度に、気分が高揚していく感じさえする。
私は、彼のことをどう思っているのか正直分からない。でも、分かっていることがある。彼は、私の中で初めて対等に渡り合える好敵手だということだ。
私は、闘いの中で彼から多くのことを学んでいる。彼が、私から学んでいるのかいないのかは分からないけど。でも、彼と私では、魔法の制御の精密さが明らかに違う。それどころか魔法の強度も魔法の発動時間も私とは比べ物にならないほど、速く、そして、強い。
正直に言って、次元が違いすぎる。それでも、私は、彼に勝ちたい! 負けたくない! 彼に勝って、私が最強であるということを証明したい!
そして、いつの日か、8人の英雄と英雄王を倒して、私が新たな英雄王になることができたなら、アレス様のように、世界を支配することができるのかしらね。
だからこそ、私は、相手が誰だろうと負けるわけにはいかない。たとえ、負けたとしても絶対に諦めない! 勝つまで何度でも挑む!
ガイア・アーカス、私は、いつの日か、絶対にあなたに勝ってみせる!
その時、部屋の扉が勢いよく開き、黒装束の人が入ってきた。私は族を迎撃しようと構えていたが、その人は一瞬で私の間合いに入り込み、その人が手を向けてきた瞬間、一気に睡魔が襲ってきて、私の意識はそこで途絶えた。
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