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23話 クラスと担任



 俺たちの入学式が無事に終わり、担任のサリー先生と一緒に教室へ向かっていた。このクラスは、特別クラスというだけあって、人数が8人と他のクラスと比べれば、かなり少ない。


「ここが、これから3年間君たちの過ごす教室になりまーす!」


この人数の割に、随分と広いんだな。それに、装飾が豪華で、美しい。他の教室は、見たことないが、たぶん、ここが1番豪華だろう。もしも、全部こんな豪華にしてたら、赤字になるどころか倒産するかもしれないからな。流石に、全部こんな豪華な訳がない。


「では、皆、席について下さーい! 今から、この学院の試験について、お話ししまーす!」


いよいよ、試験のことについて聞けるか。聞き漏らしがないようにしておこう。


「まず、この学院には、中間試験、期末試験、特別試験という風に、併せて3つの試験があります! その中で中間試験と期末試験は1年間で2回ずつ行われますが、特別試験に関しては、1年に3回行われます! 内容については、実際に冒険者ギルドで依頼を受け、その依頼を達成する試験やダンジョンに潜って、こちらの指示した素材を集める試験、そして、最後が、学院内での生徒による対抗試験があります! 皆さん、是非、頑張っていきましょうね!」


なるほど、冒険者依頼にダンジョンでの素材採取、個々の闘いが特別試験なのか。その後もまだ、先生は話を続ける。


「今言った特別試験の他にも、宮廷魔法師団や王国騎士団などに入団してもらうといった試験も予定されていますが、この試験に関しては、今後の流れ次第で、実施できるかできないかを決めるので、今は特に気にする必要はありません! ただ、こういう試験もあると頭の片隅にでも置いておいて下さいね!」


そうして、先生は話が終わると、次に寮の案内を始めた。寮は、学院から徒歩15分ぐらいのところにあり、割と近い。そして、何と、寮は男子と女子で分けられていたのだ。これは、一見普通のことのように思えるが、9年間ヘレンという美少女と同じ屋根の下で暮らしていた俺にとっては、衝撃すぎる事実だった。俺は、もう、ヘレンなしでは、夜、寝られない。しかし、この学院にいる間、俺とヘレンが一緒に寝ることはできない。俺がそんなことを考えていると、ヘレンがどこか寂しげな表情で俺の方を見てくる。


もしかして、ヘレンも俺と寝られないで寂しいとか思ってたりするのかな。もし、そうだったら、嬉しいな。


「では、これで、一応学院と寮についての説明は終わりますが、何か聞きたいことがあれば、いつでも私のところに来て下さいね〜!」


担任の先生も良い人そうで良かった。思えば、俺は、対人運は、前世の頃から恵まれていたな。そういえば、前世の俺を支えてくれた8人の幹部って、俺が死んだ後どうなったのかな。全員寿命という概念が確か、なかったから、この時代でも生きているのかな。もし、生きているのなら、会ってみたいけど、たぶん、俺が勝手に死んだこと、恨んでるんだろうな。まあ、その時は、誠心誠意心から謝ろう。


「では、これは、明日からの時間割です! 遅刻しないように、ね! それでは、解散!」


解散した後は、各自、自分の部屋に向かった。俺は、部屋に行く前に、ヘレンにおやすみの挨拶をしてから、部屋に向かった。


「・・・・・・お? 誰かと思えば、主席様じゃねえか」


部屋に向かうと、唐突にそんなことを言われた。そういうあんたは誰だよ。


「えーっと、あなたは・・・・・・?」


「おっと、すまん、自己紹介がまだだったな。俺は、ジーク・バーグ、バーグ男爵家の6男だ」


「じゃあ、俺も。俺は・・・・・・!」


「おっと、ニナまで言うな。お前のことは、知ってるぜ。ガイア・アーカス、僅か6歳で鬼神を撃退した、まさに才能の化け物みたいなやつってことはな」


「な!? なぜ、それを!?」


「ふははははは! そんなの簡単だぜ。それは、俺の目が、相手の過去を見ることができる魔眼だからさ。最初は難儀したもんだが、今となっては、別にこの力は悪くないと思っている」


魔眼、その力は、多様で、しかも、手に入れることができるのは、100年に1人とまで言われている。まさか、こんなところで魔眼を持っている奴に会うことになるとは、夢に思っていなかったな。しかし、それは、こいつには、隠し事ができないということでもある。今日のことも明日のことも時間が経てば過去になる。過去を見る魔眼なら、それらも全て筒抜け、一度も気を抜くことはできないな。


「まあ、安心しろ。確かに、俺は過去を見ることができる。だが、それを誰かに言おうとは思わない」


「・・・・・・なぜ? その見た過去にもよるが、使い方次第で大儲けもできるし、名声も手に入るんじゃないか?」


「そんなんで、讃えられて何になるって言うんだ? この魔眼に頼って、名声を手に入れるくらいなら、死んだ方がマシだ。それに、他人の過去をバラすと、メリット以上にデメリットもある。もし、俺が過去を見ることができるって言ったら、たぶん、大体の奴は俺を避ける。それは、ほとんどの奴が他人に知られたくない過去を1つか2つは、持っているからな。だから、俺は、趣味で相手の過去を見るが、それを口外したりはしない」


「・・・・・・」


「まあ、それを信じるかどうかは、お前次第だけどな」


「ああ、分かった」


「よし、じゃあ、これからよろしく頼むぜ! ガイア!」


「ああ、こっちこそ、よろしく! ジーク!」


まだ、こいつのことを完全に信用し切れた訳じゃないが、疑ってばかりだとこっちが疲れるしな。何、もし、こいつが俺の過去をバラそうとするなら、その時は、それ相応の報いを受けさせてやるだけだ。



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