14話 父の提案
ゴブリンたちから村を守り切ったということで、昨晩、村人総出で宴会が開かれた。正直、昨日は、今までで一番、色々あったな。リリーさんに疑われたり、ヘレンに何か分からないけど疑われたり、今考えると、俺って疑われてばかりだな。疑われるようなことした覚えないんだけど。
「ガイア、そろそろ起きなさーい。朝ご飯の時間よ〜」
「はーい、今行きまーす」
俺は、リビングに降りて、母さんの作ってくれた手料理を食べる。それにしても、母さんの料理は本当に美味しい。前世では、世界中から優秀なシェフを集めて、料理を作らせていたが、母さんの料理は、それ以上だ。
「・・・・・・ガイア、食事が終わったら、私の部屋に来なさい」
父さん? 何か声に元気がないな。何かあったのか?
「は、はい、父さん」
とりあえず、行ってみるか。話はそれからだ。
「ガイアちゃん、お母さん、応援してるからね!」
「ん? あ、ありがとう、母さん」
応援って何のことだ? というか、母さんの顔、父さんとは比べ物にならないほど明るくて、嬉しそうだ。本当に、何なんだろうか。
そして、俺は朝食を摂った後、父さんの部屋に向かった。
「・・・・・・父さん」
「来たか、鍵は開いているから、入りなさい」
「は、はい、失礼します」
父さんの部屋には、まるで図書館のように本がぎっしりと並べられていた。それも、ほとんどが魔法の本だった。でも、確か、父さんって魔法が使えないんじゃなかったかな。もしかして、魔法を使えるようになるために、ずっと研究してたのかな。だとすれば、その努力は並大抵のものではない。俺も見習わないとな。
「・・・・・・早速だが、ガイア、お前に話したいことがある」
「・・・・・・はい」
ゴブリンたちが襲ってきた時程ではないが、かなり険しい顔をしている。もしかして、また、何かあったのか。
「・・・・・・ガイア。俺は、鬼神と対峙するお前の姿を薄らとしか覚えていないが、それでも、お前が、ただの子供でないことは分かる」
「えーっと、父さん? 何を言って・・・・・・」
「お前の魔法は、すでに神級と言っても申し分ないレベルだ。だが、それだけでは、これからの長い人生で上手くやっていけるわけではない。・・・・・・ガイア、魔法学院に行く気は、あるか?」
「・・・・・・え?」
父さんは今何を言ったんだ、俺が魔法学院に? 確かに、俺1人だと限界はあるし、色んな人の価値観を見てみたいが、どうして、今そんな話をしているんだろう。
「まあ、急に言われても、返答に困ってしまうな。魔法学院へ入学できるのは15歳からだ。まだ、時間はある、お前がどうしたいのか、じっくり考えなさい」
「・・・・・・行くなら、ヘレンさんも一緒が、いい・・・・・・」
「ヘレン? あー、サーマレストさんのところの・・・・・・確かに彼女の魔力量は尋常ではないし、行けないこともないが、問題は、そのヘレンって子が、行きたいかどうかだ」
「分かった、父さん、俺がヘレンに聞いてくるよ」
そうして、俺は、ヘレンの元へと向かった。ヘレンも行きたいって言ってくれるといいけどな。




