表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

エッセイ集

クリスマスが近づいてきたので調べてみた!!

作者: 花咲き荘

※この分野に詳しくない筆者がネットの波から見つけ出した情報をもとに作成したエッセイです。



 こんにちは!花咲き荘です。


 最近、一気に冷え込んできており、部屋の中にいても何枚も着こんで布団にダイブし簀巻き状態で過ごしています。まさに、怠惰の極みであります。



 さて、今回取り上げたいのは「クリスマス」です!


 某チキンのチェーン店では既にクリスマスの予約が始まっており、タイムテーブルを作成するのに躍起になっていると聞きます。また、私の家の近くにあるコンビニでは、既にクリスマスツリーが飾られており、約一か月後のクリスマスまで飾り続けるのかと辟易しておりました。



 そんな、日本人の日常に深く浸透している「クリスマス」ですが、実際どのような日なのか皆さんご存じでしょうか?



 キリスト降誕祭、生誕祭だとよく聞きますよね。一般的には、イエス=キリストの誕生を祝うお祭りで、この日がイエス=キリストの誕生日であると思われています。


 しかし、本当は少し事情が違う様です。今回はその点に触れながら、少しお話していきたいと思います。





 まず、「クリスマス」という語を手持ちの電子辞書で引いてみました。すると――



 →イエス=キリストの誕生を祝う祭り。12月25日に行われる。多くの民族の間にみられた、太陽の再生を祝う冬至の祭りと融合したものと言われる。生誕祭。降誕祭。[季 冬]「ほんものの(もみ)は嵐や―/正雄」

◆「Xマス」とも書く。



 ……と出ました。


 要約すると、クリスマスとはイエスの誕生を祝う祭りの事であり、太陽の再生を祝う冬至の祭りと融合したものだと分かります。


 ここで注目すべきは、電子辞書のこの文章の中には、あくまで「イエス=キリストの誕生を祝う」と書かれているだけで、イエス=キリストの誕生日だとは言っていない点です。




 次に、「冬至の祭り」について触れていきましょう。


 冬至とは、北半球では一年中で昼が一番短く、夜が一番長くなる日のことです。キリスト教の本場であるヨーロッパは、日本に比べて高緯度にあるためこの冬至の影響が色濃く、日本と比較すると彼らにとって特別な日であると言えます。


 「冬至の祭り」について調べてみると、色々な情報が出てきます。その中で、とりわけ重要である二つの祭りについて取り上げていきたいと思います。



 まず、「ユール」という祭りです。


 ユールは、ヨーロッパ北部のケルト人やゲルマン人による冬至の祭りであり、「暗くて寒い冬至の時期には悪霊の力が強まる」という慣習を受けて、それ以後に太陽の力が復活していくことを祝福するお祭りになります。


 この祭りが「クリスマス」と関係しているというのはおそらく正しく、北欧では今でも「クリスマス」のことを「ユール」と呼ぶそうです。



 次に取り上げるのは、ミトラ教の「不滅の太陽の誕生日」です。



――ミトラ教ってなんぞや?


 ミトラ(ミトラス)教とは、紀元前1世紀から紀元前5世紀まで流布した密儀宗教の一派であり、古代インド・イラン宗教の神ミトラから影響を受けて成立した太陽神ミトラスを崇拝していた宗教になります。

 

 調べてみると、このミトラ教の冬至の祭りが「クリスマス」に影響を与えているそうです。これについてはもう少し後で語る事にしましょう。





 さて、ここまで「クリスマス」の元となった「冬至の祭り」について触れてきましたが、ここらで今回のエッセイの中心にある「イエス=キリストの誕生日」という点について触れていきます。



 まず、最初に言うとイエス=キリストの正確な誕生日は分かっていません。これはとても大事な情報なので覚えてもらえると嬉しいです。


 イエス=キリスト(Jesus Christ)の生年月日は新約聖書にも記されていません。では、なぜ「12月25日」だとされたのか。


 それは神学者ディオニシウス・エグシグスの計算間違いなのではないかと言われています。


 530年ごろに、彼は新約聖書の記述からイエスの生まれを計算したとされています。そしてその結果導き出されたのが「冬」という季節であり、冬至祭の行われていた12月25日を誕生祭として祝っていたそうです。



 しかし、この計算は間違いであると言われています。


 その根拠となるのが、イエスが誕生したシーンで描かれる羊飼いたちの話と星の描写です。



 イエス=キリストが誕生したのは冬じゃなかったのでは?


 それは、イエスが誕生した時に訪れたという羊飼いたちが夜中に羊の番をするために野原で過ごしていたという点にあります。イエスが生まれたベツレヘムは、冬の季節は降水量も多く、気温も非常に落ち込むようで、12月の寒い時期に野原で夜を過ごすというのは考えづらい状況です。



 また、星の描写もこの説を後押ししています。


 イエスの誕生のシーンでよく語られる「東方の三賢者」を導いたとされる「ベツレヘムの星」ですが、どうやら紀元前7年の木星と土星の3連会合が有力視されているようです。これは、「紀元前7年9月15日」の出来事の様で、イエスの元に彼らを導いた「ベツレヘムの星」であると言われています。


 しかし、これらは確実な説とは言えず、様々な説が乱立しているのが現状です。






 さて、また「クリスマス」に話を戻しましょう。


 先に述べたように、イエス=キリストの誕生日は断定されておらず、冬ではなく秋に生まれたという説が最有力視されています。


 では、何故12月25日に生誕祭を行うのか。それについて調べてみると、先ほど挙げたミトラ教の冬至の祭りが関係しているようです。



 ミトラ教はキリスト教が布教される以前からあった宗教になります。つまり、宗教的観点から両者を見て見ると、ライバルのような存在と言えるでしょう。


 つまり、どういうことか。


 ここで考えられるのが、わざわざ異教の祭りの時期に「クリスマス(イエス=キリスト生誕祭)」を被せたのではないかという説です。



 ただ、この説も定かではありません。さて、実際はどうなのでしょうね……?







 日本の「クリスマス」は宗教的な観点から大きくズレた、一つのイベントとして日常に組み込まれていますが、実際に深く掘り下げて考えていくと、また違った面白さがありますね。


 イエス=キリストの生年月日が明確ではないという事で、ヨーロッパでは「クリスマス」よりも「イースター(復活祭)」の方が重要視されているそうですよ。



 今回は文字だけでの説明であるという事と、無責任な情報を語ることが出来ないという事もあり、あまり深く掘り下げて語ってはいません。「クリスマス」の時期の経緯や「ベツレヘムの星」についての考察はまだまだあります。


 ぜひ、各々調べてみてください。意外と知らない世界の歴史が見えてくるかもしれませんよ!!





最後まで読んでいただきありがとうございます!!


前書きにもあるように、筆者がネット情報などを根拠に作成したエッセイなので、もしかすると誤植などあるかもしれません。何か見つけられた方、知っている方は感想欄にて知らせていただけると嬉しいです。


今度は、バレンタインデーやイースターなども調べてみたいですね……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 色々な情報にお詳しい……。(っ´ω`c)流石というかなんというか……。『深く掘り下げなくても』鋭い観点は、相変わらずだな……と。 感慨深く『MPとはなんぞや』の余波が……。まだ、白沢の内…
2021/11/22 22:38 退会済み
管理
[一言] おっ、クリスマスですか! 御存知かもしれませんが、サンタクロースの着ている服って日本では鮮やかな赤で描かれることが多いみたいですが、本当は決まっていないみたいですね。 カラフルな色の服のサン…
2021/11/22 22:18 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ