表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とりとめのないこと 抜粋  作者: 汪海妹
286/346

ドラマ感想文:フィクサーS1














   ドラマ感想文:フィクサーS1













自分が書いている作品の未熟さは棚に上げて、今日も頼まれてもいないのにドラマWを解体して見ようと思ふ。


唐沢寿明さん主演のドラマで、やはり再放送で一気見しました。実業家の主人公は以前政治と絡んだ結果、はめられてムショに入り、自分の会社を失った人なのです。しかし、お金はもったままムショから出て来たところから始まる。ムショから出たばかりの唐澤さんのところへ、時の総理大臣から電話が入り、その直後に総理大臣の乗った車が崖から転げ落ち、総理大臣は意識不明の重態に陥り、その謎をムショから出てきたばかりの唐沢さんが解いちゃう、みたいな?


で、どうだった、面白かったのかと言われると、面白かったんだよ。ただね、


今回も途中で犯人がわかってしまいました。


がびーん、ガビーん、ガビーん


しかも、昨日と全く同じ理由でわかりました。つまり、一番犯人として意外な人が1人しかいないからわかるんだっちゅうの。


ムキー!


え、ネタバレしますが、藤木直人さんが犯人。しかし、フツーに久々に藤木直人さんを見て、かっこいいなとほのぼのさせてもらったので、藤木さんは1ミリも悪くなかったとエコひいきしつつ、どうすればもうちょっと面白くなったのかについて、むしろ真剣に考えて見ようと思う。


やっぱ、かっこいいとダメよ。目立つから。


チーン


犯人は目立っちゃダメなのよ。イケメンで、誠実で、いい人だなんて、まず


「あ、この人、犯人だ」


秒でバレるって。最近、ここに落ちるドラマがめっちゃ多いねん。


それではどうすればいいのか?


もうね、いい人 → 実は悪い人だった! このパターン、封印しましょ。勘弁してください。猫も杓子もこればっか使うのだから。


まずは、藤木さんはイケメンなのでそのまま使ってもらって、(なんだかんだ言ってイケメンが好きなのである。目の保養だ)ただし、イケメンが目立つので、衣装さんに頑張ってもらって、黒縁の眼鏡をかけさせるとかで、地味な人になってもらいましょう。隠れイケメン、これで行こう。


からの、演出は、オドオドさせる。気の弱い人で、声の小さい人で、小人物に仕上げる。


藤木さんをわざわざ使っておいて、脇役にできるんかいって話ですが、とにかく、犯人は脇役として出てくれば、目立たなくって終盤まで隠れていられるんですっ!


それから、せっかく、小林薫さんとかさ、陣内孝則さんとか富田靖子さんとかキャスト陣も豪華なので、この人たちが犯人なのかもって演出を入れてですね、迷わせる段階があったほうが良いですよ。人を殺すほどの秘密ではないのですが、小さな秘密を仕込んで、それも同時並行で暴いていくのがミソだ。これもミステリの王道なプロットである。


もう一個犯人の脚色について追加しておこう。気の弱い人、と先ほど書いたが、もう少し具体的にいうと、ドラマの序盤で犯人の性格を他の人との関係性の中で、わざと力関係を下においてそれが目立つようなエピソードを仕込むんです。つまり、Aさんが偉くて、BさんはいつもAさんの意見に従って右へ左へと動くんです。自分の頭では何も考えていなさそうな様子を強調して見せておくんですよ。


犯人はBさんなんだけどね。


この、一見従属的な人物というのを描くのが、クリスティが上手いんですよ。彼女の作品ではいつも登場人物の主従関係が細かく描写される。事件と関係あるからなのよね。


だから、いい人 → 悪人だった!  という使われがちな展開の代わりに、弱い人 → 犯人だった! の展開は、まんま、クリスティで時々出てくるパターンです。別に私が考えたんじゃないのね。


それで、藤木くんを地味に加工してそのまま使い、せっかくの脇役豪華キャスト陣をもうちょっと 犯人なんじゃね? と疑われるように暗躍させると頼まれてもいないのに改良を加えた上で、もう話すべきこともないようだが、よっこらショット。


唐沢寿明さんがめっちゃ良かったよ。飄々としてて。もう、100点でした。セリフも演出も良かったんだろうけど、ご本人がキャラのツボのようなものを掴んでて、良かった。それに対して、対抗の悪役である西田敏行さんが、せっかく西田さん使ってるのに、なんだかなと思うのだ。


政治家役の皆様はもう少し、なんだか、本当にそのまま永田町を歩いていそうなリアリティが欲しかったなぁ。


ビールはやっぱりエビスでしょ、みたいなノリで、利権をつまむような様子が欲しかった。劇がかっちゃいかんのですよ。肴は炙ったイカでいいってなノリで、我々庶民をバカにし腐ったようなことを平気でやるのが、政治家じゃなかろうか。


庶民の怒りなんぞ、これっぽっちも眼中にないのだ!


そんな 鯨のようなとんでもなさを感じさせるセリフと演出を準備したら、多分、西田さんなら演じ切ったと思うのだ。


そこまで現実っぽい政治家を演出したところで、その先に何もない気がしないでもないが、とにかくそういうことだ。リアルな世界では先生たち、めっちゃフツーにいらっしゃると思うで。劇がかってはいないだに。


自分で言っていて、半分くらい自分でもよくわからんし、じゃ、お前が演出してみろと渡されたら、はて?であるが。


さて、いよいよ最後である。とりに私が何を言いたいのか?


その、トリの前に全然触れないのもアレだから、内田有紀さんについて触れておこう。年齢の割にやはり綺麗だなと思うのだが、あの髪型は微妙だった。


からの、トリである。ゆきちゃんだ。斉藤由貴さん。ゆきちゃんは悪女っぽいのが似合うので、いいお母さんでがっかりしただよ。別にいいお母さんなら他にも演じられる方がいっぱいいると思うから、ゆきちゃん使わんでくれ、と思った。


ま、ご本人にとっては余計なお世話かもしれないが。


唐沢寿明の過去の女という設定なのだろうが、愛しい人を陰で見守るシングルマザーだなんて、つまらない役だよ!!ありがちな、つまんねー役だよ!ま、でも、作品上必要なのだろうからしょうがないのだろうが、ゆきちゃんはもっと悪女の方が似合うだよ。


それで、赤い屋根の話に戻るのだが、ここにも出てたのよ、斉藤由貴さん。無期懲役で捕まった男に利用された年増の女役でさ。もともとは大手出版社の編集長とかやってたのに、男に貢いで横領した挙句、現在は身を落として夜間の清掃員だったりするわけ!!この役が良かったんだよ!


ゆきちゃん!と、友達でもないのに画面の前で胸を熱くしておりました。


昔からテレビに出てて有名で、それで、歳をとった時に、いわば今までの自分のイメージとか仕事とか、そういうのから脱却して自由になる人たちというのが一部にいると思うのですが、人になんと思われてももういい。私は私のしたいようにするって決めて、堂々としている人が好きです。男でも女でもいい。目尻の皺もアクセサリーになるのはこういう人たちよ。いい顔に見えます。


で、赤い屋根の斉藤由貴さんが素敵だったってことを言いたいのも言ったので、本日はもういうこともないのだが、最後にちょびっと付け足したいことがある。


広末涼子さんがなんか大変そうだぞと。ぶっちゃけ、広末さんってそんな好きじゃないんですよ。思うに、彼女は男にモテて女にモテないタイプだと思うのね。ただ、さすがにここのところ大変そうで、それで、何か不祥事を起こすと、一般人の何倍も芸能人って叩かれるじゃないですか。別に自分が好きな芸能人ではなかったとしても、これはちょっとかわいそうだなと思いました。ご主人やお子さんもかわいそうだし、な。元ご主人なのか。


本来なら繋がらないところが、今は簡単に繋がるから、一般人の我々もネットを通して、芸能人に石を投げることができるじゃないですか。でもぶつけられた石を責められた芸能人がこっちに投げ返すことはできないのよね。自分が投げても自分に返ってくることはないと思うと、だんだん言葉や思考というのもエスカレートするものだと思うんだけど、昔に比べて世の中の仕組みが変わってきたからこそ、衆人の目にさらされる、公人と言ってもいいんだろうか?そういう方達が時に気の毒になります。


そんなセンチメンタルなこと言ってないで、時代についていかなければならないのかもしれないけど、なんというか、


時代が前へ行っても、ついていきたくない部分のようなものもありますね。


今の時代、昔よりもっと、使いようによっては言葉が武器になるのかもしれないけど、思慮なく使った言葉は、ものを壊すことはあっても、生み出すことはないのかもしれません。


それと蛇足になりますが、姉とチャットでおしゃべりしていたのですが、人生の後半は、体だけでなく心の健康もとても大事だと思う。芸能人だけではなく一般人も。自分の心が健やかでなければ、働けないし、人を育てられないし、人に優しくできないと思います。だから、無理して大股で歩く必要はない。自分の歩幅は自分で決めるべきなのかな?


まとまりのないままに

汪海妹

2025.04.09

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ