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とりとめのないこと 抜粋  作者: 汪海妹
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ドラマ感想文:おむすびに思ふ












  ドラマ感想文:おむすびに思ふ













NHKの朝ドラは、前回の虎ちゃんよりせっせと見ております。その後、引き続きおむすびを非常にきっちりと律儀に毎日見ております。


今日は別に大したことを書く気はなく、ただ、チマっとしたことで気になったことをちまちまと書こうかなと思ったのです。あのね、翔也くんとゆいちゃんって夫婦にも見えないし、彼氏彼女にも見えません。


NHKの朝ドラだから、そういうシーンを入れるわけにいかないのはわかってて、そういうシーンを入れろよと言いたいわけじゃないんです。ただね、付き合っててそういうことしている男と女って、一緒にいる雰囲気が変わるじゃないですか。付き合っていたら、もっと馴れ馴れしく距離が近くなるもんですよ。また、口の利き方が変わってくる。その雰囲気がないなぁって思いながら見てました。


それで、結婚することなっちゃって、え、結婚すんの?そんなよそよそしいのに?と思った。絶対お前ら、婚前交渉してないだろって思ったよね。


これは俳優さんの年季の違いなのだろうか。ゆいちゃんのお父さんとお母さん、また、おじいちゃんとおばあちゃんはちゃんと夫婦に見えるのだよ。別にそういうシーンがあったからではなくて、口の利き方や表情や二人でいる時の立ち居振る舞いが遠慮がなくて夫婦なんだよね。演じ分けてる。


そして、そんな、婚前交渉してない雰囲気のまま、子供ができた。


いつだー!いつやったんだー!


と意味不明の声にならない雄叫びをテレビの前で挙げていた。


やれやれ。


もうちょっと演技指導というか、演出してくれよー!と思ったのは私だけであろうか?


それからいけないことだが、寅ちゃんを思い出す。私は一番目のご主人が好きでした。あの二人の結婚してから初めての夜の様子が本当に可愛かった。


何の話でしたっけ?


ええっと、おむすびの話でした。別にかんなちゃんも嫌いなわけではないが、演技って難しいものだよね。うーん!おばちゃん(私)的には、演技はさりちゃんの方が上手かったような気がする。ごめんよ。


それから、あの妊娠がわかったシーンが、なんか自分的には非常に違和感だったんですよね。具合が悪くなって病院へ行ったらお医者さんに熱が出ているのは腎臓が細菌に感染しているからだけど吐き気は妊娠してるからと言われて、翔也くんはびっくりするんだけど、そのびっくり度は全然足りないし、ゆいちゃんはびっくりとかの前にくらーい顔だけしてるし、その後の家族もびっくり度が足りず、また、全然喜ばない。


妊娠がわかった時のベタな演出は、やった!だ。でも別に現実では、びっくりしてすぐに喜ばない人が多いかもしれない。ただね、やっぱり、びっくりはするでしょうと。人それぞれで様々なリアクションをとるだろうと。まずびっくりして、それから、熱出してるんだ大丈夫だろうかの暗い顔になる。ただ、やっぱり少しは嬉しい顔も混ざって複雑な顔をするだろうって思うのよ。


ゆいちゃんに至っては、子供ができたと言われているのに、ほぼノーリアクションでした。


えーーーーーっと思ったのは私だけなんだろうか。


めっちゃ混乱はするだろうけど、さ。ノーリアクションはやっぱ流石になんか違うような気がするよ。自分に子供ができたと知る瞬間は、やはり大事なワンシーンでしょ。そんなにリアクション、薄いんすかーーーーっと思うよね、やっぱ。


こんな大事なときに体調崩しちゃってと落ち込むのもわかるが、そこから、だんだん体調も戻り、そして、あ、わたし、お母さんになるんだと実感して喜んだ段階があったと思うんですが、それが、特に撮られていませんでした。


で、スパパパッとカットされて、次の瞬間には赤子が生まれてた。


お前ら、婚前交渉してねだろ からの 結婚すんのかよ からの おい、妊娠したのかよ からの いつの間にか生まれてるぅ。


気持ちがついていけない オン、パレードでした。ドンドンタカタカ、ドンドンタカタカ(→パレードなので鼓笛隊が登場)


妊娠がわかった時に最初混乱して喜ぶどころじゃないってのは、まぁ、わかるっちゃわかるけど、その後に気持ちが落ち着いて喜んでいる場面は入れて欲しかったなぁ。それは管理栄養士によくしてもらって体調が戻るシーンに入ってたのかもしれないけど、いまいち伝わってこなかったです。


こんなに毎日真面目に見てるのに、いつの間にか子供産まれてるぅ感が半端なかったです。


ま、いいか、ま、いい。


それにしてもだよ。初めて子供ができた!と知った時に人間の表情ってどんなんが正解なんでしょうね。もう、覚えてねえぞ。


親になって嬉しいと実感したのはいつだったかなぁ。不思議と覚えていないものだなぁ。


私はいつ、親になったのだろう。はて?これ、物理的にじゃなくて、心理的にね。ぶっちゃけ、親になったんだなという実感がいまだにいまいちないような気がしないでもない。


息子が大好きだし、この人のためなら雨の日も風の日もって思いは持ってるけど、親だから、親として、そんなふうにあまり意識してこなかったような気がします。自然に湧いてくるものに突き動かされて考えるより前に何かやってた気がする。だから、親だから、親としてと改めて自分に対して設定をする必要はなかった。


多分自分は、自分に子供がいるという状況を十分に楽しんでいる。それに尽きると思う。


しかし、親って何なんだろう?お金を出してくれる人だろうか。道を示してくれる人?


……(しばし、黙想)


しまった。うっかり結婚し、ちゃっかり子供を産んだが、どうやら自分こそ、親になる場面をカットしてしまった人間らしい。おむすびに対して文句を言えないぞ。


2025.01.15

汪海妹

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