中国人男性について赤裸々に書く
中国人男性について赤裸々に書く
私の頭の中には消去の小人が住んでいる。なんのことはない私の記憶がいろんな本になって図書館があるとする。本棚がいっぱいになってくるといらない記憶を捨てる管理人のようなものだ。
この人たち、時々、勝手に記憶を捨てる。
小説書くのに使うから捨てるなというと、人を蔑んだ目で見て蔑んでくる。そして言われたのである。
小人A「せっかく中国に住んでるんだから、中国についてもっと書いたら?」
小人B「全然書いてないよね?」
私「別に好きで中国住んでるわけじゃないし」
チーン……
誤解を招かないようにここでちょっと補足しておこう。中国は好きでも嫌いでもありません。ただね、私、もう、外国お腹いっぱいなんです。
今、一番好きな食べ物は日本の干物です。干し魚。あれは芸術品です。日本人はあれをしれっと焼いて、朝ごはんなんかでサクッと食べてしまいますが、わしゃ、あれで日本酒が飲める。焼きたての干し魚で日本酒飲める。あの、日本の干し魚のレベルの高さといったらない。さっさと仕事をやめて、日本の北から南まで魚を干している情景を写真に撮ってまわりたいくらいだ。コップ酒片手にな。
ごんっ!
私「いてー」
小人A「前置き長いんだよ、さっさと書け」
私「今、角だったよね?」
本の角で殴られた。私の想像の中に出てくる人たちは、いつも乱暴である。
小人A「中国の記憶はそれなりにあるくせに、ここは活用してないっ」
小人B「そーだ、そーだ」
小人A「もっと、世の中の人が読んでみたくなるものをかけ」
小人B「そーだ、そーだ」
片割れはそうだ、そうだしか言わねえじゃねえか。くそ。
私「え、それでは、今日は、中国人男性について赤裸々に書こうと思います」
小人A「それでよろしい。真面目にかけよ」
そして、消去の小人、もとい、記憶の小人AとBはキコキコとカートを押してあっちに行った。それでは本日は、ワタクシの脳内記憶の図書館からお届けします。中国人男性と結婚しようかなと思ってる大和撫子がいたら、その参考になりそうなものを書きましょう。
一つに、中国人男性は料理もするし家事もするし育児もする人の割合が高く、仕事で忙しいのだが、上司に「子供をお風呂に入れるから」と残業を断って帰ってくる人だっている。中国人男性、ここはいいんだよ。
しかし、落とし穴があります。
日本人男性よりマザコン度が高い人が多い、かもしれません。
とにかく良くも悪くも家族が仲がいい。もちょっというと、家族が、ではなく、一族が仲がいいです。親戚づきあいが半端ありません。
結婚後なんて、日本人的にはドン引きするくらい親戚が生活に入り込んできますから、そういうのが、わーい、楽しい!と思える性格ではないのであれば、結婚する前によく考えた方がいい。
これだけだと分かりにくいだろうから具体例を挙げると、例えば田舎の親戚の子が大学受験をして、深圳の大学に合格しました。
「深圳だったら、あいつらいるんじゃね?」
「いるんじゃね?」
「じゃ、そこに住めばいいんじゃね?」
「あ、いーねー、それ、いーねー」
くらいのノリで簡単に同居になります。あるいは
「ちょっと夏休みには、深圳の大都会を子供に見せたくね?」
「それなー」
「深圳ならあいつら、いるんじゃね?」
「そだねー」
来ます。そして、床やソファーや出窓でわらわらと寝ます。
私なんか春節休暇で息子と日本に一時帰国して休暇が終わって深圳の家に戻ったら、
「こんばんはー」
「あんた、誰じゃー」
ハイホー、ハイホー、しごーとがスキー♩
次から次へと白雪姫の7人の小人のようなお爺さんがあれよあれよと出てきた!ちなみに7人はいなかったんです。ただ、イメージとしてはそんなに背が高くなくて、おじいちゃん、なんか顔が似てて、白雪姫の7人の小人みたいだったんだよっ!
「あ、帰ってきたのー」
奥から舅と姑と主人が出てくる。
「聞いてないけどー?」
「わたしの兄たちだよー」
姑のお兄ちゃんたち、人数多かったな!
「なかなか2人(私と息子)に会えないからさ。ちょっと顔が見たかったんだよ」
中国人と日本人は違う。中国人はそりゃ、一族を大切にするんです。休暇中に我が家に7人の小人が入り込んでいて、帰った途端に ハイホー、ハイホー、と歌われたら、そりゃびっくりするし、笑顔も凍りつきますが、顔を真っ赤にして怒ってはならないのです。
そして例えばね、我々が旦那の田舎に一家で帰ったとするじゃないですか。気疲れするから夜はホテルに泊まりたいんですよね。主人も私のその気持ちは知ってる。だけど、お金が勿体無いとかそういう問題じゃなくて。
「うちに泊まりなよって言ってくれてるのにホテルに泊まると角が立つんだよ」
それは義父母の家じゃないんです。義父母は深圳で同居していて、自分たちの田舎の家はもう売ってしまったから。私だって義父母と別居していて、たまに田舎に帰ってきた嫁なら義父母の家に大人しく泊まりますよ。普段は別居してるんだし、家族なんだからさ。でも、義父母と同居している上に田舎で親戚の人の家に泊まるってどうよ。相手は初めてあったに近い人なのよ。
まぁ、そんな感じでね。だから、中国人の一族との付き合いと日本人のそれとはスタンダードがずれまくってますから、結婚前にちゃんときっちりきっぱり話し合っておいた方がいいよ。絶対、同居しない。同居するなら離婚する、くらいね。
ちなみに、ラブリーベイベーでスイートな恋人同士の日本人女子と中国人男子がいたとする。とってもスイートで優しかった男子も、その男子の母と喧嘩するとまず、母の味方になるのじゃ。
愛が消える日。
チーン
テレレレレー、テレレ、テレレレ、テレレレレー
(これは何のテーマだろう?)
日本人男子と結婚したことがないが、私の感覚的に中国人男子のマザコン度は日本人男子よりやや深い気がする。ちなみに恋人同士の時に優しくて浮気もしなかった人ほど、彼の母とやり合うと豹変する、と思ふ。
ま、この話はし始めると永遠に続くのでやめとこう。
で、中国人男子の落とし穴、その二太る結婚したら、男が太る。そして、中年になると、太り髪が薄くなり変な服を着る、割合が高い。
明らかに日本人男性と比較して、中年に変化する速度が速いっ!ちなみにうちの主人は少食で、腹はそこまで出ていなくて、髪もまだある。もともと童顔で実年齢より若く見える。やはり重力には逆らえず顔は弛んできましたが、まだマシだ。
そんな旦那が用事で田舎に帰って
「見て、同級生」
友達と撮った写真を見ると、
な、なんさい????(→優しい私は声には出さなかった)
しょうがないとは思うんですよ。服のセンスと、髪型に至っては中国の理髪師は技が低いし、中国人はワカメを食べないせいか髪が薄くなる人が多いし、太ってるし、でも、楽しそうに笑ってたー。40代比較、50代比較、日本人男性の方が断然小綺麗で若いです……。頑張ってね。中国人男性。
中国人男性、あるある、おまけ日本人女性に妙な夢を見ている。大和撫子シンドロームと名付けている。
「日本人女性って、家に旦那が帰ってきたら、玄関で膝ついておかえりなさいってやるんでしょ?俺、ドラマで見たんだよ」
「戦前か?」
チーン
例えばうちの母は、めっちゃ口が悪くて、私のお父さんのことをけちょんけちょんにいうし、たまに電話をかけたら画面の向こうで轟々と口喧嘩してるのだけど、顔を合わせてない時は甲斐甲斐しいんですわ。例えば、
父のパンツはもう半世紀ぐらい母が買っているし、
そのパンツを母が畳んでいるし、
お風呂に入る時にはそのパンツとパジャマとタオルを父がお風呂に入っている傍らで母がそっとカゴに入れてあげるし、
旅行に行く時も出張に行く時もそのパンツと他のものをスーツケースに入れるのは
母なんです。
そんなに愛してるのに、どーしてあんなに轟々と喧嘩するんだよって話なんだが、まぁ、そういうことだ。我が家の七不思議だ。
しかし、そんな三歩後をついてくみたいな大和撫子は絶滅危惧種だ。世界にはみょうにこういう伝説的な大和撫子に夢見ちゃってる外国人男性がおります。中国人もその1人だ。
そこで、私は、親切心から、そんな大和撫子はもういないという事実を事実として、非常に熱を込めて繰り返し語り、罪なき世界の男性陣、主に中国人男性の夢を叩き壊して歩いている。決め台詞はこれだ。
「日本人女子も、外面は優しいが、家の中では中国人女子と変わらねえよ。女はみんな一枚皮を剥げば、おんなじだ!」
「えー!」
大体、こんなところだろうか?あ、あとそうそう、中国人男性は年代にもよるが「いつかは社長」と思っている人が多い。そこが男気があってかっこいいなんて思ってはなりません。
いいですか?いつかは社長と夢見るだけなら誰でもできるし、ぶっちゃけ会社を辞めて会社を作るくらいなら、大抵の人ができるんです。
「俺は社長だぜい」
そして、そんな社長の収入が会社員より低いなんてことも起こりうるわけ。経済成長率が高度成長の時代を過ぎ、さすがにいつかは社長を口にする人も減ったかなと思いつつ、しかし、よく言えばガッツのある、悪く言えば組織で大人しく働くことをよしとしない独立心の強い方の割合が多いかもしれない。
これ以上は、もう、踏み込まずに終わらせましょうかね。
悪いとこばっか書いちゃったんじゃね?せっかくだからどこか中国人男性のいいところを書いておいた方がいいんじゃね?
フレキシブル??
チーン……
えっと、あの、ううんっと、型にハマらず明るく元気にめげずに突っ走るのが中国人のいいところではないでしょうか。はい。中国人から見ると日本人は頭が硬いです。はい。老固 です。はい。
あ、あと、もう一個。国がでかいだけあって、ケチケチしておりません。太っ腹でございます。というか、金がないくせに見栄を張るので、おつきあいにはお金がかかるのが中国人でございます。おっと、なぜか、また口が滑った。中国人から見ると、日本人はケチくさいようです。くそ!ほっといてくれ!と思います。
だんだん口が滑り始めましたので、ここらで幕を引きますかね。
私「こんな感じでいいですか?書いたよ」
小人A「いいんじゃない?」
私「いや、見てないよね?」
小人A「忙しい、忙しい」
小人B「忙しい、忙しい」
削除の小人はキコキコと言ってしまった。今度はどんな記憶を消去されるのであろうか?捨てられない思い出ばかり、抱える今日この頃である。
それでは
汪海妹
2024.08.20