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とりとめのないこと 抜粋  作者: 汪海妹
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好きこそものの上手なれ












  好きこそものの上手なれ













4月30日にスタバでスタバのシンボルであるセイレーンの絵を描きました.すると、私の描いた絵の横に誰かが真似して絵を描いた。交換絵日記である。これに喜んだ私はさらに先日スタバの店舗の絵を描き、続きの絵を相手が描いてくれることを期待してまたスタバにランチに行きましたが、残念ながら彼(彼女?)の絵はなかった。がっかりしたついでにもう一個コーヒードリッパーを追加で描きました。


さて、4月にノートを始めて以来せっせ、せっせと毎日記事を上げてきましたが、三日連続でサボりました。なぜか?


いや、別に、ただ寝落ちしてしまっただけ。流石に眠くて眠くてたまらん時は、人様が読むところにあげる価値がこれっぽっちもないようなハレホロヒレな文章しか書けませんので、


「意味ねえな!クソだな!」


と書いている途中で思い、しかも、書きながら寝るという。


チーン


それで、もしかしたら私、第4次成長期かなんかかな?とワクワクしながら眠りましたが、背は伸びず、伸びないどころかとうとう息子に身長を追い越されました。そして、こんな話はどうでもいいのです。好きこそものの上手なれ、だ。


今日はですね、まだ働いていない若い方か、働き始めたばかりでイマイチ自分の、いわゆる就職面接で語れるような長所ってなんなのかわかんないって人に読んでもらいたいなぁ。それも、私の若い頃に似た、地味な、面接とか苦手っすという人に読んでもらいたいな。


学生時代、コミュ障気味で、就職面接なんて怖すぎると思って、学歴はそんなに悪くなかったのに新卒の就活を途中からボイコットしちゃった過去を持っているのですが、それからずっと、頭の片隅で自己分析をカタツムリのスピードでやって今に至るんですね。


自分の仕事に生きるような長所ってなんだろうなぁって。


そして、過去、面接怖すぎると思っていたくせに、なんの因果かその面接をちょくちょく受けてる。転職してるからね。自己分析をし続けているのは、必要に駆られてですね。安定した職についているわけでもなく、いつ何時仕事が無くなっても次に行けるようにしとかないと生活していけないからよ。


学生の頃は仕事で求められる能力ってこんな感じ?ってイメージは、やっぱりコミュニケーション能力とか、リーダーシップっぽい積極性、行動力とか、プレゼン能力とか、なんかそういうパッとした、派手な部分にばっかり意識がいってました。からの、


「私、体育会系じゃないし」とか「暗くて行動力ないし」とか「みんなの前でプレゼンとか無理だし」とか、


とにかく、自分の苦手な要素ばっかり指折り数えては


無理無理無理無理無理無理無理無理(←蝉の鳴き声みたいだな、無理蝉、いそうだな)


縮こまっていたように思います。


ただ、社会人なって色んな場所で働いてきて思うこと。仕事って、実は割と地味な部分も多い。そして、適材適所というか、世の中には色んな種類の職種や仕事があるから、地味な人でも働ける場所はある。


大体、本物のカリスマなんて実はそんなにいやしない。自称カリスマ同士が、水槽に入れられたピラニア同士のように食い合っているのが社会というものだ。


仕事スキルというのはわかりやすいリーダーシップやカリスマ以外にも実は非常にたくさんある。私は最近思うんですけど、RPGゲームのキャラのステータスってあるじゃないですか、もうね、ああいうものでわかりやすく自己分析できる本というかそういうのが出たほうがいいと思っているんですよ。絵は鳥山明先生にお願いしたいけど、もうなくなってしまわれたので他の方に当たるとして。マニアックに作り込んだRPGのキャラってパーティーでお互いのステータスの不足分を補い合いながら戦うでしょ?


会社もそうなんですよ。


人というのはいつも隣の芝が青く見えるものだから、人のスキル、つまりは武器がよく見えて、自分のスキルはよく見えない。というか、自分に武器があるのにすら気づいてないものではないですかね。


で、昔はスキルだなんて思えなかった自分のスキルとは何か?


細かいところ、ですね。普通の細かいではなく、かなり細かい。超有名な探偵にエルキュールポアロっているでしょ?あの人、几帳面で、机の上に置いてあるものが曲がってると必ず直すのよ。


自分自身にも半ば病的な几帳面さというものがあって、私はこれを隠しながら生きてきた。アグレッシブに几帳面さで人とぶつかったことなどない。本当は几帳面で行きたいところを相手に譲ってムズムズしながら生きてきたといっても過言ではない。


そして、たまたまだが会計の仕事をすることになった。そこには、会計向きな人とそうでもない人がいた。その中で自分は超几帳面なので、会計ができなくはない人の類ではなく、超会計向きな人であった。


会社の1年間の取引データとか、経費のデータとか、年間でまとめて取引先と照合するとか、整理整頓が得意な人でなくては発狂してしまうような世界である。


部下の課長さんとさらにその下の担当の子の育成計画的なものを相談していた時のことである。


「あなた仕事が多すぎるから、もっと下に任せなさいよ。これは?」


私が彼女の担当業務の一つを指さすと、


「これはちょっと……」

「何?そんな難しい仕事なの?」

「逆です。簡単でつまらなすぎて、でも量が膨大で、時間がかかるんです」

「ほお」

「こんなつまらない仕事をやらせたらやめちゃいますよ」


課長さんは非常に優秀な人なんですが、任せたら辞めちゃうレベルの超つまんない単純作業を抱えていた。


「じゃあ、私が手伝ったげる」

「つまんない作業なんですよ!」


結局二人してそのつまらない作業を下の子達に負かすことはありませんでしたが、本来経験の少ない人にはとにかく量を持たせた方がいいので、嫌がってもやらせるべきでしたね。昔の思い出だ。


仕事なんて割とつまらないものが多いんですよ。だからね、普通ならみんながつまらないと思う作業を自分が面白いと思えるのなら、


それは才能なんです。そういうのが才能なんです。そして、そういうことをいくつか伸ばしていくと少しずつ自分の価値というのが上がっていくのだと思う。気の遠くなるような話ですが、


仕事を始めた時の人間というのはきっとこうなんです。


「わたしは飛べるぞ、ふーははは」

「ちょっとやめなさいっ」


周りの年上の人たちが止めるのも聞かずに、自分はスーパーマンだと思い込んでいるので、ビルの屋上から飛び降りるわけ。でもね、あなたは飛べません。ちゃんと一段一段階段を踏み締めて上に上ってくださいね。


その努力は、報われるかもしれないし、無駄になるかもしれない。ただ、何もしないでいるよりはマシです。


2024.05.31

お笑い芸人と優等生 共著



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