3.5話「かわいいるりちゃん」
今回はるりちゃん視点でお送りします
私の名前は七海瑠莉。
中学一年生に先日なりました。
新しい友達もできそうだし、毎日が楽しいです。
小さいときからピアノをやっていて、今は、ショパンのノクターンをにハマってます。小学校のときは伴奏とかもやりました。
お勉強も運動神経はまぁまぁといったところです。成績は大体Bですね。
中学で楽しみなのは部活です。吹奏楽部に入ってフルートが吹きたいなぁと思ってます。でも、オーディションで楽器を決めるみたいだから…。候補の人が少ないと良いな。
皆からは「るりちゃん」とよばれています。背が低いせいか、みんな、「かわいい」って言ってくれるんですけど、個人的には中身のことを褒めてほしいです。贅沢をいうなら「綺麗」っていわれた方が嬉しいかな。
私にはお父さんがいません。生まれたときから、お母さんの二人で生活しています。お母さんは朝から晩まで、働いてくれていて、大体家にはいません。すこし寂しいけど、お母さんにはとても感謝しています。ピアノまで習わしてくれて、やりたいことはやっていいよ、といってくれます。
今週は、仮入部に行って来ました。体験のために、フルートの3年生の男の先輩の後ろを歩いてたはずが周りの掲示物に気をとられてる間にはぐれてしまって。困ってたら、最初に色んな説明をしてくれた、背の高い、かっこいい先輩が前にいて。喋ったことないけど、頑張って声をかけたら、すごい優しく案内してくれたんだ。私のせいなのにフルートの先輩が怒られてて申し訳なかったな。体験はすごく楽しかったです。あんまり綺麗な音じゃなかったけど、お姉さんたちがすごい優しくて、教えるのが上手でした。私もあんな風になりたいな。
明日、学校いったら部長さんに「ありがとうございました」って言おう。