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5月3日 憲法集会2019・有明

作者: とみた伊那

「まさか、ここの人達がみんな集会に行くから混んでいる訳じゃないよね」

りんかい線の異常な混雑に驚いた。そして本当に「国際展示場駅」で、大部分の人が下車。方向音痴の私はよく道に迷うことがあるが、ぞろぞろと続く人達の後を付いていけばいいだけ。五分ほど歩いて、会場に着いた。

 憲法記念日の五月三日、憲法を守ろうという人達の集会に行ってみた。確か去年は五万人くらい集まったと記憶している。五万人と言われてもピンとこないが、とにかく人が多い。

 

 最初に出店ブースに行った。そこでは食べ物、飲み物の販売の他に、各種運動のブースが物品販売や署名活動をしていた。

 辺野古基地建設反対。

 安保法制違憲訴訟。

 籠池さんの公演のお知らせ。

 戦争関係。

 原発反対。

 東海第二再稼働反対。

 治安維持法の被害者の原告団。

社会のひずみと戦っている人達がブースを出していた。こんなにあちこちで社会問題があるのか。中には『袴田さん事件? 何だっけ? 』と心の中で、ちょっと恥ずかしくなることもある。

 ちょうど今、山崎豊子の「沈まぬ太陽」を読んでいるので「JAL不当解雇撤回」運動のブースに足が止まった。まだ当時の争議が続いているとは思わなかった。


 各ブースでは、ビラ配り、署名活動の他に本の販売をしているところが多い。私の好きなジャンルの本(戦争の記録とか、米軍基地問題とか)が、山のように販売されていた。『汚染水はコントロールされていない』と『老朽被災原発・東海第二を止めよう』、原発関係二冊を購入。原発の内部構造の図なども詳しく分かり易く書いてあって、ここまで丁寧な本はなかなか無い。ずっとこの出店ブースに留まり、端から本を物色したくなったが、予算の関係で自粛した。

 肉球新党さんのブースが一番人気だった。Tシャツ、バッグ、バッジなどが飛ぶように売れている。私もチビ党首の絵の付いたトートバッグを購入した。


 メイン会場では正面にステージがあり、その前に芝生。集まった人はその芝生に座り、ステージでの演説や歌を聞いている。私も座れる場所を探したが、とにかく人が多い。ステージからどんどん遠ざかり、手ごろな空間を見つけて持参したビニールを敷き、そこに座った。巨大なスクリーンとスピーカーが数か所に設置してあるので、ステージから遠くても不便を感じない。ステージでは弁護士、大学教授、などの憲法に対する意見。小室等や学生の歌などを順番にやっていた。芝生では各団体の旗が立ち、『〇〇県教職員組合』など、各地の各団体から集まっているのが分かる。ステージでの話は

「九条に新たに追加されるということは、今までの条文が無効になることを意味している」

「憲法に自衛隊を明記すると、内閣と自衛隊が同じ扱いとなる」

などと説明していた。法律の条文を読んでもチンプンカンプンの私にとって、憲法改正とはそういうものなのか、参考になった。

野党党首の挨拶の後、全員でプラカードを上げてのアピール。このプラカードというのは会場に入った時にもらえる。裏が会場案内・イベントスケジュールを書いたプログラム。表に『許すな 改憲発議』『まもれ! 沖縄の民意』など四種類。

途中、この会の維持のための寄付のお願いのアナウンスがあった。オレンジの袋を持った人が、客席を回って寄付を集めていた。かなり多くの人がコインか千円札を入れているところに、集まった人達の熱意を感じた。


 集まったのは主催者発表で六万五千人だったらしい。定年前後くらいの人が一番多かったように思う。夜のラジオのニュースで、改憲賛成の集会の参加者は千百人と言っていた。


 イベントはその後、豊洲方面とお台場方面に分かれてパレードをすることになっている。しかし私は途中で切り上げて駅に戻った。疲れたからだ。


 駅前では、警察官がフル装備で立っていた。テロリストに対する機動隊の装備と書けば、分かり易い。国会のデモの時と比べて、今回の警官の数はかなり少ない。しかし国会前では普通の警官の服装だったのに、今回はフル装備でこの暑い中立っているのは、気の毒に思う。そんなに警戒しなくても、参加しているおじ様、おば様達は、暴力で戦えるほど元気な人達ではなさそうだ。それに本気で六万人が戦ったら、こんな人数ではどうしようもないだろう。普通の服装の警官が立ち、何か暴動が起こったらクーラーの効いた部屋で待機しているフル装備の人が出てくればいいのに。何のためのフル装備なのか。駅前の自販機で買ったアイスクリームを食べながら、不思議に思った。


 帰宅して各種団体からもらったチラシを読み、買ってきた本を眺めた。小説「沈黙の島の国」を書く時に、原発について調べようと、必死にBOOK OFFをハシゴして関連本を集めた。こういう集会に行けば、一般の書店では売っていない本が、容易に見つかるかもしれない。 しかしできることならば、来年以降はこういう集会に行く必要のない世の中であって欲しい。


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