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19 セーーーフ!!!

「は?」

 

 コノハは少女の言葉を聞いてまぬけな声を上げてしまった。

 

 「もっと早く会いたかった」

 

 少女は儚げに言ったが、コノハはそれを聞いていなかった。

 それに。

 

 「―――セーーーフ!!!」

 「ええ!?」

 

 コノハの声でまたまた驚く少女。

 しかもガッツポーズまでしていてさらに困惑。

 

 (なんなの、この子!)

 

 普通、こんなこと言われれば絶望してしまうだろう。

 だから純粋な(多分)子に言うのをためらっていたのに。

 なんか、そういうの無駄なお節介だったのかも、と思ってしまった。

 

 

 

 

 

 コノハは少女の言葉を聞いたとき色々なことを考えた。

 

 (え、あぁ、だからこの子ずっと絶望だったのかー、普通どうにもならないから)

 

 少女のことを考え。

 

 (あ、てことは悪どいこの組織の上のヤツと、悪い客がここに来るってこと!?)

 

 探すのが面倒だったのでこっちから来てくれるなら、すごくうれしかった。

 

 そして少し考えた時、ある問題点が。

 ここにいる子どもたち(あいつらにとっては商品)が全員いなくなるということは相手にとってここにいる意味がないということだ。

 つまり、明日あたりにはこの町から撤収する可能性が高い。

 コノハは依頼でもない限り、わざわざ探してまで組織を潰すことはしない。

 ここにいる少女も救うことが出来なかっただろう。

 

 だから。

 「(時間的にもタイミング的にも)セーーーフ!!!」

 と叫んでしまったのは仕方ない、と思う。

 

 まぁ、ガッツポーズしてしまったのはやり過ぎだったかもしれないが。

 

 要するに、明日以降は面倒になるということが分かり、「面倒になる前で良かったぁ」ということである。

 

 

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