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RGB~時計の針が止まる日は~  作者: 夏のカカシ
第五章
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第97話 エスカの使い

「急ぎか?」


 リョカさんがそう尋ねると、その子はコクリと頷いた。


 肩に着くかつかないか位の髪の長さ。そして、容姿からすると女の子のようだ。見た目からすると、俺やトウジとさほど歳も変わらないような感じがする。


「そうか…しかし、残念だが、今、園長は取り込み中だ」


 と、リョカさんがその子に伝えた。


 取り込み中というほどの事でもないと、俺は思うのだが、ここで口を出すとまたややこしくなると思い、俺は黙っていた。


「知ってる」


 そう口を開いたのはその子だった。


 その子の周りにいた皆が一様に驚く。


「知ってるってどういう意味だ?何を知ってるっていうんだ?」


 リョカさんが驚きながら、そう尋ねた。


「園長さんと、カイナさんが話している内容。それと…今、リョカさん達が話してたことも」


 その答えに、さらに皆が目を丸くして驚いた。


「お前、なにも」


「リンドウ…です」


 リョカさんの言葉を遮り、その子が答える。そして、こう続けた。


「私は、エスカの使いとしてここに来ました。きっと、リョカさんとハクさんならその意味が分かると思います」


「なんだと?…エスカさんの…エスカさんの使いだと?」


 リョカさんは、驚きを隠せない様子でそう口にした。


『エスカさん?』


 誰だろう?俺は首を傾げながら、トウジの方を向く。


 しかし、彼も知らないのだろう。俺と同じ様に首を傾げた。


「ハク、どう思う?」


 リョカさんがそう尋ねると、


「どうもこうも、調べようがないし、もし、彼女があの人と同じなら…この状況を把握しているとしても、不思議はないよね……それに、仮にここで嘘をつくとしても、あえてエスカさんの名前を出すことも無いと思うんだよね」


「まぁ、確かに…………それもそうだな」


 二人が顔を見合わせる。


 すると、リョカさんが何か思い出した様に口を開く。


「そうだ。思い出した。リンドウ、いいぞ、園長と話しても」


「どうしたのさ急に。今までダメだって言ってたのに」


 ハクさんが驚いて目を丸くする。


「まぁ、まぁ。いいじゃないか。急ぎだろ?だったら、仕方ないさ」


「確かにそう言ってたけど…」


「ただし」


 そう言うと、リョカさんはリンドウの方を見て、


「俺が言いたいこと分かってるんだろ?」


 そう言われると、リンドウは一つ頷き、


「はい」


 と答え、園長の方へ向かった。


「どういうこと?」


 ハクさんがそう尋ねた。


「まぁ、見てりゃ分かるさ。あの子が本当の事を言ってるかどうかがな」


「本当の事を…ね。ああ、そう言う事ね」


 ハクさんは、何かに気付き頷きながらそう言った。


「どういう事ですか?リョカさん」


 二人だけが納得している様子だったので、たまらず俺はリョカさんにそう尋ねた。


「だから、見てれば分かるさ」


「そう言わずに教えて下さいよ。気になるじゃないですか、な。トウジ?」


 そう問うと、トウジも頷き、


「そうだね、気になるね」


 と、答えた。


「まぁ、黙って見てろって」


「いいじゃないですか、もったいぶらずに教えて下さいよ」


 と、リョカさんに教えてもらおうと必死になっていると、


「何々?どうしたの?」


 そう尋ねられたので、


「だから、あの子が何を……… 」


 と、そこで言葉に詰まってしまった。


 何故なら、そこには好奇心いっぱいの表情で、俺を見るカイナの姿があったから。


「彼女がどうしたの?」


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