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RGB~時計の針が止まる日は~  作者: 夏のカカシ
第一章
25/211

第25話 アザの真実へ…

  アンジ達と話しを終えたリョカは酔いもすっかりさめていた。


 いや、さまされたと言った方がいいかもしれなかった。


  自分達の部屋がある建物の前に立ち止まると、自分が飛び降りて来た二階の窓を見上げ、


  「おい、ハク!ハク!起きてるだろ?」


  と、中にいる彼に向かって声を掛けた。


  少し間があった後、二階の窓から、


  「はいはい。どうしたの?」


  と、ハクが眠たそうな声をしながら顔を出した。


  「酔いはさめたの?リョカ」


  「ああ、もちろんだ」


  リョカはハクに向かって頷いた。


  「よかったね」


  「それに…」


  「それに何?」


  「収穫ありだ」


  「どういうこと?」


  「あの子の事だ」


  そう言いながらリョカはアンジの方を指さした。


  「…何がわかったのさ」


  「例のアザの事だが、本人は何も知らなかった…」


  「知らなかったって……はあっ?」


  ハクは呆気に取られた顔をした。


  「じゃ、何も分かって無いじゃないか!」


  ハクはもっともな言い分でリョカを責めた。


  「いや、最後まで聞けって。あの子達は自分の親が誰なのか知らないらしい。だからアザについての由縁を本人は知らない。だが、あの子はいつあれが出てくるのかは知っていた。そしてそれを皆に隠していた」


  「…なんで?」


  そこまで静かに聞いていたハクが口を挟む。


  「そこなんだ。あの子達に親はいない。しかし、代わりがいるらしい」


  「誰なの?」


  「あの子達が住んでいる所の園長だそうだ。その園長があの子に口止めをしたみたいなんだ」


  「…ってことは」


  「ああ、多分、その園長は何かを知っている。もしかしたら、あの子の親が誰なのかもな」


  「そういうことか…確かに収穫ありだね」


  「な、そうだろ?」


  「じゃあ?」


  「ああ、今から行って確かめる」


  「だよね。…分かった。じゃ、支度するからちょっと待ってて」


  と、言い残し、ハクは部屋の中へ消えて行った。


  そのやり取りを少し離れた所から見ている者達がいた。


 タイラ隊長と、隊員の二人だ。


  辺りが静かなこともあり、彼らにもリョカとハクの会話が、はっきりと聞き取れた。


  「一体何の話しだったんでしょうか?」


  「あのアンジとかいう子の事を話しているみたいでしたね?アザ?とか、なんとか」


  「ああ、そうだな。俺にもそう聞こえたが、なんの事だかな」


  会話は聞こえたものの、彼らにはその会話の内容が理解出来なかった。


  『アンジの親?アザ?園長?…』考えてもタイラには答えが出せなかった。


  「…まぁ、今の俺達には関係無いか…。二人共、あの二人の会話の内容、今は気にするな」


  「わかりました。隊長がそう言われるなら」


  「そうですね、今は他にするべき事がありますからね」


  タイラの出した命令に、カイとリュウが同意した丁度その時、


  「隊長~~」


  と、遠くからタイラを呼ぶ、声が聞こえてきた。


  それは聞き覚えのある声だった。


 三人は顔を見合わせた後、声が聞こえてきた方へ振り向いた。


  そこには先程別れ、別行動をとっていたイスミの姿があった。しかし、そこにシュウの姿はなかった。


  しかもイスミは何者かと争った様に傷ついていた。


  タイラは嫌な予感がした。


  「どうしたイスミ。何があったんだ!」


  自分達の元まで駆け寄って来たイスミに向かって問い掛けた。


  「すいません隊長…ヒトツキに…やられました」


  「あの男達と、シュウはどうした?」


  「はい。彼らは無事に家まで送り届けたのですが、その帰りに…ヒトツキと遭遇してしまって…かろうじて私はなんとかここへ辿り着けたのですが、替わりにシュウが…」


  イスミは悔しそうにタイラに答えた。


  「そうか…とにかくお前だけでも無事で良かった」


  「隊長。やみくもにヒトツキを捜すより、まずはそいつを倒しに行きましょう」


  「…そうだな」


  カイの発言にタイラは納得した。


  「しかし、隊長。あの子達はどうします?」


  リュウはアンジ達を指さした。


  「…あの子達は、………彼らに任せよう」


  そう言ってタイラが指さした先に居たのは、リョカだった。

 

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