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全国放送と国連の反応

ついに念願の全国放送のテレビ番組の収録が終わって全国ネットでテレビ放送されます。

世界平和を願う仲間たちは賛同者が世界まで広がっていくことをイメージすることが出来た。


そして国連への道筋が見えてきます。

幸夫さんのメールに国連からのメッセージ。

どんなメッセージだったのでしょうか?


ともあれ国連からメッセージが来ました。

期待できるかもしれません。


自宅に帰った稔は家でも学校でもテレビ局での話題に持ちきりだった。

「芸能人に会ったの?」とか

「サインもらえばよかったのに」とか。


掲示板では収録の報告会が行われた。

5時間に及ぶ収録が1時間番組に編集される。

しかも

CM時間を入れると40分程度である。

その代わり日曜日のゴールデンタイムにしてもらった。



「幸夫さん、稔君お疲れ様でした。

 一週間後には有名人になってますね(笑)」


「僕たちより世界平和やお金のない世界に興味を持ってもらいたいね」


「テレビの収録で思ったことなんですけどね。

 経済学者に専門的なことを質問されて答えられない場面があったんです。

 そんな時どう対応したらいいのか?」


「そうだよね。僕たちは専門家ではないからね。

 僕たちはきっかけを作るための活動だと思えば良いよ。

 世界平和はこうすれば出来ますよって、方法を提案するしか出来ないからね」



一週間後テレビ番組の放送日が訪れた。

番組タイトルは「12歳の少年が世界を変える!?」だった。

放送時間がゴールデンタイムと、

ユーチューブのコメント欄に放送予定が書かれたこともあって

視聴率は高かったようである。



放送の翌日、

学校では稔はヒーローのように扱われたが

稔はいつもの態度でいた。



一方掲示板では

多くの賛同者がコメントを入れていた。


「稔君、国連に行けるよう応援してるよ」

「私たちの学校でも勉強会をしますね」

など読みきれないほどだった。



「稔君、ここまで広がったら挑戦してみたいことがあるんだよ」


「幸夫さん、なんとなくわかりますよ」

稔がこう応えると栄治が

「ついにやってみますか?」

と理解したようにコメントを書いた。


「何々、

みなさん何を計画されているんですか?」

美佐枝も参加してきた。


「ついに来たんですね。国連でしょ?」

と素子が入ってきた。


国連での演説はどうすれば出来るのかは誰も知らなかったが、

思いつくままに関係機関のブログへ行って提案投稿することになった。




数日後

「皆さんに報告があります。国連本部からメッセージが届きました」

と幸夫が緊急連絡を掲示板に載せた。


幸夫は密かに国連関係のブログに何度も提案投稿していたようです。

世間でも話題になっている国連演説は国連本部でも話題になっていた。


掲示板では幸夫の緊急連絡に仲間たちがコメントを入れ始めた


「幸夫さん、どんな内容ですか?」


「良い話なら良いのにね」


「こんなに早く国連からメッセージが来るなんてね」


「実はかなり前から国連関係のブログに何度も提案投稿していたんですよ」


「そうなんですか」


「それでね、メッセージと言うのが国連でも取り上げたいことなので

 直接会って詳しくお話を聞きたいって」


「え~そうなんですか。それでいつなんですか?」


「僕たちの都合の良い日を教えてくださいって」


「すごいじゃないですか。もちろん幸夫さんが話しに行くんですよね?」


「そうですね、稔君と一緒に行ったほうが良いと思うんです」



幸夫が「世界平和の提案」の原稿を作って稔が演説をする計画は

大きな前進を始めた。


提案が実行に移されるかはまだ未知なるものはあったが

提案を発表する場が提供されるだけでも大きな前進と言えるのかもしれない。


数日後幸夫は稔の都合の良い日を国連に伝えた。

そして

その翌日国連から会談の日時が報告された。



幸夫はすぐに了解の返事を送った。


「皆さん、ついに会談の日時が決まりましたよ。

稔君の両親も賛同してくださったので話が早く進みました」


「それは良かったですね。楽しみです♪」


「もちろん提案書の内容についての話なんでしょうね?」


「おそらくそうなると思います。

 提案書の内容に過不足があれば変えるけど僕たちはこのままで通したいと

 思ってます」


「そうですね、小さいことは私たちだけでは決められませんからね。

 基本さえ伝えれば良いと思いますね」



そしてその日がやってきた。


国連関係者との会談は国連関係の施設の中で行うことになった。

国連関係者はすでに民放で放送された録画を何度も見て内容を

把握していたようだった。


国連関係者は稔の考え方を確認したかった。

わずか12歳の男の子が「世界平和を国連で演説したいなんて」

と不思議に思っていたのだ。


それが

「国の借金を子供の僕も返さなきゃいけない」

という疑問から始まったことに笑いが止まらなかった。


会談は始終和やかに行われ快く国連での演説を承諾してくれた。


そして

演説の日時は後日知らせてくれるということ、

宿泊費や交通費はすべて国連が支払うことなど伝えて会談は終了した。



帰りすがら幸夫は稔に言った


「稔君ついにやったね」


「はい。少し不安だけど」


「何が?」


「僕飛行機乗ったことないんです」


「そう言うことか。ハハハハ・・・

 てっきり演説のことかと思ったよ」


「演説もだけど僕高い所が恐いんです」


「そっかそっか大丈夫僕がそばにいるから」



ともあれ国連での演説が決まった。


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