家族のありかた
日本のテレビ番組は世界の人たちとの交流を取り上げていますよね。
外国で活躍している日本人。
日本で活躍している外国人。
外国文化を学んでいる日本人。
日本文化を学んでいる外国人。
日本の道具が外国で大切に使われている。
外国の道具が日本で大切に使われている。
日本のマンガやアニメが外国で楽しまれている。
外国のマンガやアニメが日本で楽しまれている。
音楽も踊りも習字も絵画も武術も交流は多いです。
グローバル化は世界と楽しいことでつながりたいですね。
マスコミは世界平和に大きな力を持っていると思います。
世界が家族のようになれるのはお金の流通ではなく心の流通でつながることなんですね。
「文化交流は今でもいっぱいあるけど日本を知らない人たちも多いですよね」
「日本を知らない人たちも日本を嫌っている人たちも
交流が増えれば解決しそうな気がします」
「僕もそう思います」
みんながコメントを書いた。
そこで稔が思い出したことを書いた。
「学校でいじめの話があったとき嫌いな人と好きな人の話があったんです。
そのとき
『嫌いな人は敵じゃない』って言ったんです」
「ほ~それはすごいじゃないの。どうしてそう思ったの?」
「僕は『人様に迷惑をかけてはいけない』って教わりました。
でもね
友だちに何か言おうとしても『迷惑になるんじゃないか?』って
思うようになったんです。
それでね
『人が喜ぶことをしよう』が良いんじゃないかって思ったんです」
「一緒に楽しめれば迷惑をかけずに相手も喜ぶってことね?」
「そうなんです、幸夫さんの交流の話を見てそれを思い出したんです」
そこで素子が
「私も子供の頃から『人様に迷惑をかけてはいけない』って
しつこく言われたものよ。
だから
人と接することはなるだけ避けてきたわ。
稔君の言う通りよね、良い話をありがとう」
「稔君もいろいろ経験しているんだね」
と栄治も一言書いた。
「ありがとうございます」
利益を上げるために働いている栄治が
「たしかに今までは損得勘定で生きてきたから、
損することは出来るだけ避けて、自分にとって得する相手を
味方のように接してきたんだよね」
「これからは敵も味方も作らないほうがいいですね。
敵と思うから争いになるんですね」
と美佐枝がコメントした。
「稔君が言ったように『人が喜ぶことをしよう』と言うのは
人が喜んでもらえる行為は自分のためでもあるんですよね。
そういう人たちが自分をいじめることなんてありえないですからね。
そこでこんなことを考えたんです。
お金の要る世界が損得勘定で生きるのなら
お金のない世界は尊徳感情で生きていける。
だからお金のない世界のほうが自分らしく生きていけるんじゃないかなって」
「そうですね、稔君の一言でいつも考えさせられますね♪。
ところで、提案書の原稿はこれで終了ですか?」
「いえ、あと一つあります」
「それでは最後の部分を書きますね」
~~~提案書原稿(5)~~~
最後にみなさんにもう一度イメージしていただきたいことがあります。
一つの時代に二つの世界を作ることです。
今のお金の要る世界とお金を使わないもう一つの世界です。
戦争も貧困も飢餓も核もあるこの世界に、
戦争も貧困も飢餓も核もない世界を作ります。
同じ時代に二つの世界を作ろうと言う訳です。
もう一つの世界は世界中が手をつなぎます。
世界中の情報をまとめるには国連が必要です。
ここにおられるみなさんの力が必要です。
僕は12年前日本で生まれて日本で育ちました。
日本の食事「和食」がユネスコ無形文化遺産になりました。
僕は日本の心「和をもって貴しとなす」が大好きです。
意味は
「何ごとをやるにも、みんなが仲良くやり、いさかいを起こさないのが良い」
と言うことです。
今までは
軍事力で世界平和を訴えていますが、
これからは
「和をもって尊しとなす」を実践してこの言葉がユネスコ無形文化遺産に
なるように頑張りたいです。
二つの世界は二階建ての家のようにお金の要る社会とお金のない社会が
同居します。
お手本の社会を創ると言うことです。
お金のない社会が軌道に乗ればお金の要る社会は崩壊します。
それで
本当の世界平和が実現するんです。
よろしくお願いします。
大切な時間をいただいてありがとうございました。
~~~提案書原稿(5)以上~~~
「提案書は以上で最後になります」
「幸夫さん、12年前の誕生って僕のことですか?」
稔がびっくりして質問をした。
「そうだよ」
「え~、ダメですよ」
「大丈夫だよ、今の稔君だったらみんなの意見を発表できるよ」
「そうですか?
国連には一度行ってみたいと思ったことがあるけど」
「稔君なら大丈夫よ」
「稔君だからこそ世界の人たちに感動を与えると思うよ」
「日本の心を世界の人たちに知ってもらえることは良いことですね」
「平和の『和』を知ってもらうことも大切なことかもしれないわね」
「それを12歳の稔君が伝えることも良いことですね」
参加した全員が賛同してコメントした。
お金の要る世界にもう一つのお金のない世界を作るという提案は
稔だったから打って付けなのかもしれない。




