表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白銀の鎧と黄金の剣  作者: あかつきいろ
~異世界 龍殺し編~
66/137

家の中で

「それでさっきからどうしたんだ?二人とも」

「「……」」


 今は家に帰りついた訳だが、二人は変わらず黙ったままだった。うーん、一体白竜様とどんな話をしていたんだろう?


「あの」

「うん?何だい?」

「さっき白竜様に訊いたんです。その……慎也さんのご両親の話を」

「へえ。まあ、あのお方なら別に不思議じゃないけどね」

「どうして?」

「は?そりゃあのお方は白の眷属のトップ。それぐらいは簡単に知る事が出来るから」

「そうじゃなくて!……怒らないの?」


「どうして怒らなくちゃいけないんだよ?どうせいつかは知ることになっていた事だ。

それで、どう思った?俺の愚かな間違いによって死んでしまった両親の事を訊いて」


 二人は俺の言った事を訊いて、口を締めたまま顔を伏せた。

 俺の両親はとある交通事故で死んだ。俺が重力操作を間違えた事で、収拾がつかなくなり死んでしまった。ちなみにその時の俺は重傷、明美は奇跡的に無事だった。

 それ以来、俺は両親の部屋に入る事が出来ない。トラウマになっちまってるからな。俺があんな事をしなければ、両親は無事だった。少なくとも死ぬ事は無かったのだから。


「慎也さんはその時の事がトラウマになっているって聞きました」

「うん。俺は両親の部屋に一歩入るだけで、発作が起こるくらいの重傷さ。でも、それは戒めだと思ってるからね。両親の命を奪ったのは自分だと、忘れないようにするための」

「そんなの!ご両親が見ても喜ぶ訳無い!」


「いつもそういう人がいる。でも、どうしてそんな簡単に人の心を語れるんだ?

俺には出来ない。俺の手で命を奪われた人は絶対にそう思うからだ。少なくとも俺なら恨むだろう」


「それは……」

「言い返す事なんか誰にもできない。しちゃいけないんだよ。俺はこの戒めを背負って生きて行くだけなんだから。君らが気にする必要はないんだ」

「「……」」


 ありゃ、また黙りだしちまったぞ。はてさて、どうやるべきかな?そう思ったら、真由美がとんでもないセリフを吐き始めた。


「慎也さん、私達を抱いて下さい!」

「はあ!?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ