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白銀の鎧と黄金の剣  作者: あかつきいろ
~世界代表トーナメント戦~
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術の訓練

「さて、まずはどんな術を習いたい?」

「この前使ったニブルヘイムとかですかね。自分の世界で使った時より威力が低かったんです」

「あれで低いのかい?ちょっとのずれに気がつくとはさすがだね。この世界の改変にはイメージが大事って言ったけど、あれはその根本に魔力があるからだ。


その魔力を支えているのが大樹ユグドラシル。北欧神話で有名なあの木の事さ。もちろんのことだが、一気に改変できる事象にも限界はある。


そこで頼りになるのが術者が持っている魔力だ。足りない魔力を術者が持っている魔力で補う。でも君は、その全てを自分の力でなそうとする。


だがこの世界で魔術を使えば、自然と魔力を空気中から取り込むことになる。その力を考慮しなかったせいで、術に異常をきたして威力が落ちたんだろう」


「そうなんですか……。世界からのバックアップ付きとか恵まれすぎじゃないですか?」

「そう怒るな。たいがいの魔術師は時限移動術で別の世界に移動して修行を積むんだ。この世界で術の修行する人は逆に珍しいんだから」

「そうなんですか?それじゃあ神崎さんはどうなんですか?」

「真由美さんは自衛のためだけだから。他に使う気なんてありませんよね?」

「ありませんよ?私は早々別の世界に行く事ができませんから。慎也さんが連れて行ってくれるなら、一向に構いませんけど」


 そんな言葉はスルーだ、スルー。なんか恨みのこもった眼で睨まれている気がするが、知るか。俺たちが今いるのは、俺が専用で作った魔術の訓練場だ。神界だからこそできる芸当だ。


 取り敢えず木を切り倒して、そこを机にして切り倒した幹を加工して椅子を三つ作った。それでもまだ残ったが放置した。は?環境破壊だって?そんな物知るか。


 俺たちはそれぞれ向かい合いながら話し始めた。こんぐらいの距離があれば大丈夫だろ。真由美さんは木の向こう側からこちらを眺めていた。


「それじゃあ、始めてみようか。君の思いのままにはなってみて。俺がそれを相殺するから」

「わかりました。それじゃあお願いします。

氷結の世界よ。今その力を現界させ、この世界を飲みこめ『ニブルヘイム』!」


「汝は氷結と灼熱、両の力を担う者なり。今灼熱の力を持ちて我が敵を葬れ。

氷炎地獄(インフェルノ)』!」


 俺の放った炎と、城宮君の放った氷が激突した。両方の力がぶつかり合い、そこの空気がどんどん膨張していった。これはそろそろやばいかな。


 俺はもう一つ用意しておいた重力系の術式をありったけの魔力を込めて叩きつけた。膨張していた空気が急激な圧力を掛けられてせいで爆発を起こした。


 俺は何とか魔力を振り絞り三人分の結界を完成させた。ふう、さすがにヤバかったな。城宮君の方を見ると完全に息が上がっていた。今回はこれで終わり、かな?

本日はこれまで。それでは皆さん、できればまた明日。

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