休憩
「あの、大丈夫ですか?」
「大丈夫。真由美さんこそ暇だったんじゃないですか?」
「いえ、見てるだけで面白かったですし。でもあの剣戟は綺麗でした」
「ありがとう。それじゃあ、城宮君もつれて昼飯といこうか」
「そうですね。でも気づいていないと思いますけど」
まあ、書庫を見た時のあの雰囲気ならあり得ない事じゃないね。でもまあ、それでも無理やり連れて行くだけだけどな。
俺たちが書庫に着くと、十六冊ぐらいのしかもぶっとい本が大量の本が並んでいた。朝の時間をたっぷりかけたんだろうけど、よくもまあこんだけ読めたもんだな。感心するわ。
「城宮君?大丈夫かい?」
「え?ああ、乾さん。それに神崎さん。大丈夫ですよ。それで修練は終わったんですか?」
「午前の分はね。それで昼飯にするから上がってきなよ、って言いに来ただけ」
「ああ、はい。この本は置いといても大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。どうせ取ってきたはいいけど読み切って無いとか、そんなんなんだろ?」
「いえ、とりあえずある分は全部読みましたよ。それで、あの、お願いがあるんですけど……」
俺たちは書庫を出て、居間に戻った。そして昼食のサンドイッチと紅茶を飲みつつ、話の続きを始めた。
「それでお願いって?」
「えっと、魔術に関して色々試したいのがあって……。それの相手とか、その術の欠点とか教えてくれないかな~と」
「え?その程度の事?俺にわかる範囲なら別に構わないよ」
「ほんとですか!?」
「うん。ちょうどいいから真由美さんも、前回の魔術の復習をしましょうか」
「分かりました。でも、私みたいな素人は後ろから眺めていた方が良いんじゃないんですか?」
「大丈夫ですよ。俺から見れば城宮君はある程度名前が知れてる人にちょっと毛が生えた程度。
真由美さんは完全な素人ってかんじですから。何とかなるでしょ。城宮君も真由美さんの術がおかしいと思ったら相手してあげてね」
「あ、はい。このご飯を食べ終わって少し休憩したら、俺と相手してくれませんか?」
「構わないよ。俺ももうちょっと君の実力を知りたかったところだし」
「それじゃあ、お願いします」
さて、思いがけず模擬戦をやることになっちゃったな。失礼が無いように本気でやるとしよう。
本日の連続投稿はこれで最後!それではみなさん、よい夢を。さようなら~。




