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白銀の鎧と黄金の剣  作者: あかつきいろ
~世界代表トーナメント戦~
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家で修練!

 俺が家でまったりと朝食を食べていると、もう学校に行くんだろう。明美が制服に着替えて降りてきた。まったりしている俺を見て驚いた顔をしながら話しかけてきた。ちなみに周りには真由美さんと城宮君がいた。一花さん以下三人組はもう会場に向かった。


「あれ、兄さん。今日は行かないの?」

「ああ。今日は一日修練してるさ。そろそろ試合もあるしな」

「よくやるよね。いつも帰ってきてから二、三時間はやってるのに」

「その程度じゃ駄目だよ。そういう訳なんですけど、真由美さんはどうします?観戦しに行きます?」

「いえ、私も見せていただいてもいいですか?」

「俺の修練を?別に構いませんけど……なにも面白くありませんよ?」

「構いません。私よりも城宮君はどうするんですか?」

「うーん、俺的には家で観戦しててくれるとありがたいんですけど……。どうする?」

「俺も家でかまいませんよ。あんまり興味ありませんし」

「そうかい?それじゃ、お詫びに書庫に魔術書があるからそれを読んでてもらえるかな?」

「え、いいんですか?俺の世界じゃ魔術はその流派特有の物なんですけど」

「ははは。本当はいけないんだけど、別に構いやしないよ。うち、乾家はそこそこ有名な魔術の家系だから。ほとんどの人が知ってるし」

「はあ、それなら見せてただきますけど……。いったいどこにそんな場所が?」


 俺はそこでは何も言わず、食べ終わった二人の食器を回収して皿を洗った。そのあとにお茶を用意した後、俺は階段の所まで歩いていきそこで地下に続く扉を開いた。


 二人を通した後で俺も扉をくぐり抜けた。二人はちょっと行ったところで周りを見渡していた。そりゃ地下にこんな空間があれば驚くよな。


 俺は二人を書庫まで案内した。そこで城宮君が歓声を上げた。


「うおおおっ。なんて本の量だ。天井までびっしりなうえに、果てが見えないなんて……」

「ほとんど乾家が集めた本だよ。父さんが三百冊ぐらいで、俺は五十冊ぐらいかな。たまにダブってたりするけど」

「そりゃ、こんだけ本が集まってればそうなりますよ……。本当に読んでもいいんですか?」

「どうぞ。それじゃあ、俺はこっちの部屋に居るから」


 俺は書庫につながっている廊下から、別の部屋に入った。そこはさっきも言ったとおり、修練室。数多くの刀がある。有名な物もあれば無名な物もある。だけど、全部業物だ。


 え?そんなに大量にあるんじゃ、手入れが大変なんじゃないかって?それは大丈夫。この部屋には時間維持の魔術が掛かってるから。無機物に限り、入れた時と同じ状態になる魔術だ。


 そこも通り過ぎて、俺はただ広いだけの部屋に入った。そして天井から声が響いてきた。真由美さんは観戦用の部屋に入ってもらった。


「トレーニングプログラムになさいますか?」

「いや、まずはウォーミングアップだ。前回のレベルはいくらだった?」

「レベル83です。今回も同じでよろしいですか?」

「いや今回はレベルは84だ」

「了解しました。トレーニングプログラムレベル84、開始」


 目の前に数々の鎧を纏った騎士が表れた。その色は黒。数は……ざっと29ってところかな。この黒の騎士団は九条の特徴だ。九条の家はこの術で上にのし上がった。


「泰斗さんの……九条の不死の騎士団。それがどうして此処に?」

「目標はこれの全滅。途中でやめる事もできます。それではどうぞ」

「へいへい。しかし『不死』ね。そんなけったいな称号をつけられる程の物か?これ」

「斬っても殴っても吹き飛ばしても、どんな事をしてもまた復活してくる。それがこの騎士団の特徴なんです」


 どんな事をしても復活する騎士団、ねえ?それじゃあ、試してみようじゃないか。試しに一番先頭に居る一体を殴った。大きくひしゃげたがすぐに起き上がった。


「なるほどねえ。確かにこんな奴らが何十体も向かってきたら、そりゃあ不気味でしょうね。でも!

この重力に耐えきれるかな?―――――重力術一式(グラビティ・ファースト)天峯(セルジエル)―――――」


 上から通常受けている重力の約十三倍の重力を叩きつけた。メキメキという音を立てながら、騎士団が潰れていく。それでも何とか立とうとするが、持たずに壊れていく。


 十五秒もたつと、目の前には欠片しか残っていなかった。その欠片も空中に粒子となって消えた。説明し忘れていたので言っておくが、これは仮想現実いわゆるバーチャルリアリティという奴だ。


「ウォーミングアッププログラム・レベル84終了を確認。トレーニングプログラムに移りますか?」

「トレーニングプログラムのレベルは?」

「現在レベル67です」

「次のレベルの相手は?確か前回は炎属性の鷲が五体ぐらいだったと思うんだが?」

「YES。次の相手は、龍種です」

「龍種?何か、ワイバーンとかその類か?」

「YES。それではトレーニングプログラムに移行しますか?」


 このプログラムは、ヒントしかくれない。答えは戦ってみればわかる。だからな……父さんも厄介なシステムにしてくれたもんだ。


「OKだ。トレーニングプログラムに移行」

了解(アウェイクティム)。トレーニングプログラム・レベル67開始」


 目の前に出てきたのはワイバーンなどでは無く……。


「これマジモンの竜じゃん。何が龍種だよ。間違ってねえけどさ。種類は……ノーマルか」


 ノーマルっていうのは、いわゆる炎を吐きだす龍種の事だ。物語で有名なタイプ。色は紅。翼も生えている西洋タイプ。これは……どうしようかな?


「はあ、トレーニングで抜く気はなかったんだけどな……。ま、龍なら仕方ないよな。うん仕方ない」


 そんな風に勝手に納得したところで、俺は腰につるしてあった二本の刀を抜いた。俺専用にオーダーメイドされている刀だ。


 俺は母さんから千葉家の技を教わっている。でも、千葉家の技は本来全て一刀流の技なんだ。それを母さんは自己流に変えた。ある意味において、千葉流は生まれ変わったと言ってもいいだろう。


「天皇・無花果、地王・桔梗、抜刀!」


 花の名を持つ刀。天皇(てんおう)無花果(いちじく)地王(ちおう)桔梗(ききょう)。最後にもらった刀。そしてようやく振るう事ができる新しい千葉流剣術。


 亡くなる前に書物を受け取った時、俺は母さんにこう言われた。


「まあ、この本に書いてある技をあんたが使えるようになるまで、大体五年はかかるだろうけどね。まあ気長にやんなさい」


 あれから一日も修練を怠らずにここまで来た。そしてあの爺に――――千葉家当主に思い知らせてやる。あんたの娘はここまですごい剣術を生み出したのだ、と。


「さあ、お前ごときがこの俺についてこれるかな?今の俺はどんな奴にも負ける気がしない」

「グオオオオオオオォォォォォオオッ!!!!」


 怒ったのかな?だけど、俺に勝つなんて不可能だぜ?今の俺には両親がついてる。この刀は母さんが作り上げ、父さんの魔術によって加工してある。両親の合作。それを持ってる俺がお前なんぞに負けるわけがない。


 俺は鎧を纏い、二本の刀を構え走り出した。龍が炎を吐きだしてきた。いくら仮想とは言え、相手の攻撃は魔術に寄って発動しているから当たればダメージが来るのだ。


 その攻撃をかわし、俺はまずは翼に取りついた。いちいち飛ばれたら面倒だからだ。俺が刀に魔力を流し、翼に少し当てただけで翼は熱したバターのように切り裂かれた。


「凄い切れ味。龍の翼を一太刀で切り裂くなんて、普通の刀なら逆に折れてしまうぐらいなのに」

「さあ、これで終わらせてもらうよ。――――奥義、花鳥風月・返り咲き」


 基本的に俺が母さんから習った技は、千葉家の技と同じだ。だけど、本来の千葉流の剣は技を繋げる事が出来ない。だからこその一刀流なんだ。


 でも母さんはその不可能をいとも簡単に突破してしまった。数多く存在する技をあっさりとマスターした上に、こんな事をなすんだから母さんは本当に『千葉の才女』の名にふさわしいよ。


「グォオオォォォォォオオ!!!」


 龍は悲鳴を上げながら倒れ、そして粒子となって消えていった。

試験も終了したところなので自分もちょっとテンションが上がってます!それでは次を書いていこうと思います。では!

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