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『父はその後に再婚した。そして沙織梨が産まれたのじゃ』


啓太は信二の方を見て言った。

『信二、お前の大学の仲間や町の人たちに協力を呼びかけて、みんなで沙織梨さんを成仏させてあげよう』

『そうだな。啓太なら沙織梨さんを成仏させてやれるさ』

『竹田さん、聞いての通りだよ。必ず残りの剣山を揃えてみせるよ』

『ありがとう、啓太くん。信二くん』


啓太は竹田の連絡先を携帯電話に登録した。

竹田は啓太にすべてを話し終えると、7体の地蔵を見ては深く礼をした。

それから高台を去って行った。


『啓太、これで謎は解けた。後は集めるだけだな』

『ああ、そうだな。必ずすべて集めて、この場所に届けに来るさ』

『大学の仲間やサークルの聡や久美子にも頼んでみるよ』

『お願いするよ。俺は隆太さんに相談して町のみんなが協力してくれるように頼んでみる』


啓太と信二は竹田に約束をして高台を後にした。

翌朝、啓太はいつものように家族と食事を済ませた。

仕事へ向かう途中、京子から電話がかかってきた。


『おはよう、啓太くん。みんなと一緒に剣山を探すことになったんだよね。私も協力するから』

『えっ、京子さん。どうしてそのことを知っているの?』

『とにかく私も協力するから。日が決まったら必ず教えてね』

『・・・あ、ありがとう。必ず京子さんにも伝えるよ。これからバイトなんだ。また近いうちに食事でもしよう』

『うん。じゃ、長電話も悪いから切るね。バイト、頑張って』


恋と仕事にと充実した日々は、啓太の心を幸せいっぱいに包み込んだ。

それと同時に加藤沙織梨への切ない想いもあった。

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