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79.初詣へ②

「悠木、お腹空いたの?」

「うん」

「じゃ、屋台でなんか買って食べよ!」

「うん」

「でさぁ、聞いてよ悠木。藤沢ったら今日ね、四条のこと抱きしめて寝てたんだよ!」

「・・・・え」

「あの2人、なんか怪しくない?!」

「・・・・怪しい?」

「あたしだってまだ、あんな風に抱きしめられたこと、無いのにっ!」

「・・・・うん」


 藤沢と俺の後ろを歩く夏川と悠木が、そんな話をしているのが聞こえる。


 つーか、藤沢、なんで夏川と並んで歩かないんだよ?

 なんでソッコーで俺の隣、陣取ってるワケ?!

 もしかして、朝のアレのせいで、ケンカでもしたのか?!


「おい、藤沢」


 後ろには聞こえないくらいの小さい声で呼びかけながら、俺は藤沢の脇腹を小突いた。


「なんだよ、四条」

「夏川と歩けよ」

「なんで?」

「なんで?じゃねーだろ」

「・・・・なんで?俺、四条と歩きたいんだけど」


 キョトンとした顔で、藤沢がピュア丸出しな目を俺に向ける。


「・・・・お前、ほんとに俺の事、好きな」

「ああ」

「夏川よりもか?」

「何言ってんだ、そんなの」

「だよなぁ」

「較べられるわけないだろ」

「・・・・はぁ?」


 藤沢よ。

 俺もお前の事好きだけど・・・・ごめん、お前ほどじゃねぇわ、多分。

 つーか、それ以上はやめとけ。

 また夏川に、変な誤解されるぞ?

 ピュアも大概にしとけ。


 隣で爽やかな笑顔を浮かべる藤沢を見ながら、心の中でそんなことを思っていると。


「・・・・チッ、四条め・・・・」


 何やら不穏な夏川の言葉が耳に届いた。

 恐る恐る、後ろを振り返ると。


 夏川が、ジトッとした目で俺を見ていて。

 おまけに、悠木までもが、なにやらムスッとした顔で、藤沢を見ている。


 えっ?

 なにこれ、なにこの構図っ?!

 なにがどうなってこうなってんだっ?!

 あーもうっ、めんどくせーっ!!


「俺、先行って並んでくるわ」


 俺は1人、その場から逃げ出すために、神社に向かって走り出した。


 ”あっ、なんだよ四条っ!”

 ”待ちなさいっ、四条っ!”

 ”・・・・しじょー!”


 後ろからは、俺を追いかけて来る足音と、声が聞こえて来る。


 うるさい、追いかけて来るな。

 元日早々、何やってんだよ。

 お前ら全員、頭冷やしやがれ。

 つーか、藤沢っ!

 きっと全部お前のせいだっ!

 何とかしやがれっ、この状況!

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