表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/131

7.だれっ?!

悠木の奴、夜来るって言ってたけど・・・・


つけっぱなしのテレビを観ているうちに、気づけばもう、時間は21時過ぎ。


「時間、聞いときゃ良かったなぁ・・・・そういや、あいつの連絡先も知らないし」


もしかして、約束を忘れてるとか?

いやいや、その前に、実はまだあの時はちゃんと起きてなくて、寝言を言ってただけとか?


そんなことを思い始めたちょうどその時、玄関のチャイムが鳴った。

古い家だから、インターフォンも何も無い。

よって、玄関まで行かなければ、誰が来たのかもわからない。

でも、こんな時間に来る奴なんて、普通はいないし。

きっと悠木だろうと。

俺は、なんの警戒もせずにドアを開けた。


「おせーよ、ゆう・・・・えっ?」


言いかけていた文句が、喉の奥へと吸い込まれる。

目の前に立っていたのは、悠木ではなく、どこぞのファッション雑誌から飛び出してきたのではないかと思うほどの、見たこともないような超絶イケメン。


えっ?!

だれっ?!


相手があまりにイケメンのせいか、俺はどうやらビビってしまったらしい。

だって、仕方ないだろ。

何の心構えもない時に、芸能人とバッタリ遭遇しちまったようなもんだぞ?

しかも、超至近距離の、目の前で。


「あの・・・・どちら様で・・・・?」

「オレ」


・・・・もしや新手の【オレオレ詐欺】かっ?!

こんな【オレオレ詐欺】なんて、聞いたことないけどっ!


思わず警戒して扉を閉じようとする俺に、そいつは焦ったように言った。


「悠木だ。悪い、遅くなった」


確かに。

この、ボソボソしたしゃべり方にも声にも、聞き覚えはある。

でも。

だからって。


信じられるかよっ!

この超絶イケメンが、あの悠木だなんてっ!


そう思って再度扉を閉めようとした時。

俺をじっと見る超絶イケメンとガッツリ目があった。

その瞳。

犯罪級の、綺麗なグレーの瞳を見た時。


ああ、こいつは間違いなく、あの悠木だ。


ストンと素直に納得することができ、俺はその超絶イケメンを家の中に招き入れたのだった。

その超絶イケメンが悠木である証拠に。

家に上がるとすぐ、超絶イケメンは和室に入り、仏壇の前で手を合わせていた。


「撮影が、なかなか終わらなかったんだ」


俺の部屋に入ると、超絶イケメンは、いつもの悠木の場所に座った。

うん、間違いなく、こいつは悠木だ。


「そのまま来たから、こんなカッコ」


嫌そうに顔をしかめ、超絶イケメンはキレイにセットされていた頭をクシャクシャとかき回す。

そして、仕上げとばかりに、いつものダサメガネを掛けて、俺を見た。

そこにいたのは、俺の知ってる、いつもの悠木だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ