表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/131

47.ホワイトデー③

「ねぇ、四条」

「あ?」

「これ、いったいどうやって手に入れたの?」

「それは・・・・」


一瞬、答えに詰まって口ごもる。


やっぱくるよな、その質問。

浮かれついでに忘れてくれるかも?なんて期待していたんだけど。

どうやら夏川は、そこまでバカでは無いらしい。

悠木には見るなって言われてたけど。

あーもう、やっぱり事前に見とくんだったよ、中身っ!

つーか、悠木も、それくらい考えといてくれりゃよかったじゃんっ!

ただの、普通の、モデルなんて縁もゆかりも無い高校生男子が、一体どうやったら、人気絶頂モデルから個人的なメッセージなんて、受け取れるって言うんだよっ!


「まぁ、あれだ。俺の人脈をフルに使ってだなぁ・・・・」

「あんたにそんな人脈なんて、あったっけ?」


ジトッとした目で、夏川が俺を見る。


ヤバイ。

このままでは、疑われてしまう。

それは、完全に絶対的に本物なのに。

わざわざ悠木が、いや、ルイが、夏川の為に書いてくれたのに。

このままじゃ偽物扱いされてしまうっ!


「実は俺、前にちょっとだけバイトしたことあってさ。モデル事務所で。あー、モデルじゃねぇぞ?力仕事の方な、機材運んだり。そのツテで、な」

「ふ~ん・・・・」


とっさのウソにしては、上出来だろう。

ウソはウソだけならすぐバレるが、中に少しだけ真実を入れる事で、バレる確率は格段に下がるらしい。

俺がちょっとだけ、モデル事務所でバイトをした事は、真実だ。力仕事じゃなくて、モデルの方だったけど。


「じゃあ、さ。今度ルイと会わせてよ」

「それは無理」

「え~っ、なんで~!」

「それ手に入れるだけでも、結構大変だったんだからなっ!」


しつこく食い下がる夏川をなんとか振り切って、俺は急いで自分のクラスに駆け戻った。


あ~、疲れた。

朝からすげー疲れた。

精神的に、色々疲れた。

こんなホワイトデーは、初めてだ、全く・・・・


今日は悠木は休みでいないけど、昼休みになったら1人ででも図書室に行って昼寝をしよう。そうしよう。

自分の席で、ぐったりと机の上に頭を乗せながら、俺はそんなことを考えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  とても読みやすい文章だと思いました。  少しづつ進展していく穏やかなリズムも個人的には好きです。 [気になる点]  先の方が話の進展について触れられていましたが、設定が考えられ『すぎてい…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ