いじめ
いじめ。それは、学校生活において誰もが日常的に聞く単語だ。何なら、学校を出て、社会に出てからも体験することがある、まるでストーカーの如く何処までも引っ付いてくる面倒なものだ。
皆、一度は考えた事が、或いは誰かに考えさせられた事はないだろうか?
人は、どうしていじめてしまうのか。
どうして、同じ生き物である人間をいじめてしまうのか。
そして、私はこう考える。
「自分の弱さを、認められないからだ」と。
人は生まれながらにして弱い生き物だ。それに気付かず、自分は強いと過信して、日々を過ごしている。
そして、自分が弱いと気付いてしまった時、弱い人間に攻撃し、自分が強いと、再び過信する。
それが、いじめだ。
いじめている側の人間は良い。それで満足出来るのだから。
だが奴らは、いじめられている側の人間の事を、友人がいじめられているのを見た人間の事を、考えるのだろうか。
答えが否である事は、言うまでもない。
私も以前、同じクラスの人間にいじめられたことがある。
毎日が辛かった。辛くて辛くて、学校に行くのが嫌になった。
でも、何より辛かったのは、私を助けてくれる人が現れなかったことだ。
毎日一人、孤独でその苦しみに耐えていた。
一度だけでも良いから、一人だけでも良いから、誰かに声をあげてほしかった。
最後に、ここまで私の駄文に付き合ってくれたあなたへ。
もしあなたが誰かをいじめていたとしたらあなたに気づいてほしい。「自分はこの程度の人間なのだ」と。
そしていつか、自分の弱さを認められるようになることを、静かに願っている。
もしあなたの友人がいじめられているとしたら、その事を誰かに伝えてほしい。
無理に止めろなんて言わない。それは、とても勇気がいることだから。
そして、その人の味方であると、その人に気付かせてあげてほしい。自分に味方がいるとわかった時に、その人の苦しみは幾分か減るはずだから。
そして、もしあなたが今いじめられているとしたら、誰かに相談してほしい。
誰でもいい。家族でも、友人でも、別の誰かでも。それで、あなたの感じている苦しみが少しでも減るはずだから。
かつていじめに苦しんでいた、佐藤海月丸より。