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25話-仕事がすんだら、仕事だぜ1-

閲覧ありがとうございます。

今回は短いですが、これが一番キリがよかったので、このような形になりました。

25話-仕事がすんだら、仕事だぜ-


SIDE:貴族の男


「くそ、くそ、くそ! あのチクショウ共め!」


逃げ帰って来た。おめおめと、目的も果たせぬまま、無様に。

その事実に、怒りでどうにかなりそうだ。

簡単な狩り、お手頃な退屈しのぎのはずだった。奴隷商達がよこした、あの牙の一族とかいう犬共もそれなりに使えそうだった。

このような結果になどなるはずがない。そう思っていたのに。


「バカにしやがって、馬鹿にしやがって!?」


あの兎共め。勝ち誇った顔をして、俺に指図をしやがって。

『もう二度と私達の前に姿をあらわすな』だと。ふざけやがって。俺を誰だと思ってるんだ。


あの犬共もそうだ。最強の一族。向かうところ敵なし。そんな大きなことを言っておきながら、あっさりと負けやがって。

とりたててやろうと思っていたが、それもなしだ。あの役立たず共め。


「兎諸共、必ず報いを与えてやる。戦争――」


そんな暗い情念のまま呟いた、俺の言葉は――


「ああ、そいつは困るな」


最後まで形になることなく、俺以外に誰もいないはずの部屋の暗がりより響いた声にかき消された。



■■■


SIDE:レイヴン


「誰だ!?」


明らかに動揺の色が浮かんだ声が、俺の潜伏する暗がりに向かって投げかけられる。

ここで出ていかないって選択肢もあるにはあるんだが、それだと面倒くさいことになるだろうから、素直にその声に従うとしよう。


「やあ、こんにちは。腐れ貴族君?」


もちろん、ただ出ていくようなマネはしない。

効果的に恐怖を与えるために、妖しく微笑み、ちょっとしたお土産を背後に隠し、堂々と出ていく。

本来ならヒトのいないはずのセーフティーエリアに自分以外の者が潜んでいるとは考えもしなかったのか。はたまた素直に出てきた侵入者に驚いたのか。

目の前の男の目は大きく見開かれている。が、まだ弱い。


「な、け、けい――」

「警備の者は何をしていたのか、か?」


言おうとしたことを先んじて告げてやる。必要以上のコミュニケーションを取りたいとも思っていないのでそれでいい。あくまでも俺は別の目的で来ているのだから。

まあ、その質問に対しての答えは、必要なモノなので、答えてはやるが。


「『これ』を警備っていうのは、ちょっとなあ?」

「は?」


言葉と共に後ろ手に隠していた土産を、男の前に堕ちるよう放り投げてやる。

ドチャリとした嫌な音が響く。一瞬降って来たものの正体が分からず、男は足元に落ちた、それを確認し――


「ひ、ひいやああああああああ!?」


こんどこそ、その醜悪な顔を恐怖で歪め、絶叫する。

まあ、それもそうか、俺が男に対して投げて寄越したのは、男もよく知るヤツの――


「ば、バーンズ!?」


採れたて新鮮な『生首』だったのだから。


■■■

ということで、後始末回一回目。

ここからはレイヴン無双のスタートになります。まあ、かなりダーティーなことする予定ですので、一言。グロ注意です(笑)


あとこの話とは全く関係ありませんが、あたらしい作品『ラブロマンスを異世界で -不人気魔法? 最高の贈り物の間違いだろ?-』の連載も開始しましたので、興味のある方は、そちらの方もよろしくお願いします。


では、また次回。

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