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エメラルドグリーン

作者: 白沢祐

 緑色の血液が散った。僕はぎょっとしてそれを振り返った。僕の右腕の先にいる少女がうずくまる。その脚から流れているのは、紛れもなく緑の血液。

 エメラルドグリーンの血液が、アスファルトを染めていく様子に、僕は言葉を失った。


 にんげんじゃない。


 何かが崩れ落ちる音が、脳裏に響く。

 守ろうと決めた『少女』が、『人間』じゃなかったから。得体も知れぬ『何か』だったから。

「ゆうと、…にげて…」

 か細い少女の声が聞こえた。するり、と右腕から温もりが消える。

 僕は、後方を見る。彼女を狙うそいつの姿が見えた。


 気が付いたときには、再び少女と共に逃げていた。

抱き抱えた彼女からは、僕らと何一つ変わらない温もりが伝わってきていた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 色を話の焦点にした着想が良い。 [気になる点] もう少し物語を追いたい所だが短かった。 [一言] にんげんじゃない。←ひらがなを使ったのが印象的でした。
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