表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化決定】 ダンジョンのお掃除屋さん〜うちのスライムが無双しすぎ!?いや、ゴミを食べてるだけなんですけど?〜  作者: 藤村
第8章 最中と三竦みの策謀編②

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

81/126

第77話 みんなで大掃除②

 ホールを潜って少し歩くと、私の突き刺しておいた楔が見えてきたよ。


 私は結び付けておいたタグに「天海最中」の名前が記載されていることを確認した。


 楔は触れるだけで地点Aから地点Bへとワープできる優れもの。でも、どれも見た目がそっくりだからこうやって区別をつけるんだよ。


 もし間違って他の楔に触れちゃったら、全然違う場所に飛ばされちゃうからね。


「それじゃ、まずは私から行きますね。ギルさんたちは後に続いてください」

「ああ、了解したぜ!」


 私はライムスを抱えた状態で屈み込むと、そっと楔に手を伸ばした――その時。


「ちょっと、そこの君!」


 一人の青年が、駆け足でこちらへ寄ってきた。

 

 歳は、たぶん私と同じくらいかな?

 茶髪のセミロングで、顔は美形だね。

 赤のロングコートに身を包んで、右肩からショルダーバッグを引っ提げている。


 私は青年に視線を向けて、はてと首を傾げた。

 

 なんだろう。

 この人のこと、どこかで見たことがあるような??


「良かった、もしも情報が違ってたらどうしようかと思ってたところだよ。初めまして、俺の名前は伊藤真一。君は天海最中ちゃんだね?」


 その名前を聞いて、私はハッと目を見開いた。

 ギルさんたちのほうを振り向くと、みんな同じ反応をしていたよ。


「伊藤真一さんって、いま英雄って呼ばれてるあの伊藤真一さんですよね!?」

「英雄って呼ばれるとちょっと照れるけどね」

「オイオイ、こいつぁ驚いたぜ。まさか伊藤さんがこのダンジョンに来てるだなんて!」

「わわっ……。ほっ、ホンモノ。ホンモノだ……すごい……」

「わーお。まさかこんなところで見れるなんてねぇ。予想もしてなかったよ」

「えーと、彼らは?」


 伊藤さんに尋ねられて、私はギルさんたちのことを紹介した。


「こちらの強そうなお兄さんがギルさん、それでこっちの眼鏡の方がケンジくん。赤髪の子がミレイちゃんで青髪がユーリちゃん、二人は双子なんです。みんなとは、一緒にダンジョン飯をしたこともあって、今日もやれたらいいねって話していたんですよ。それで、伊藤さんは? 私に用事があるような感じでしたけど」


 私は努めて平静を装いながら問いかけたけど、内心ではすごいドキドキしているよ。私に抱きかかえられてるライムスには、ドキドキが直に伝わってるかもしれないね。


「実はね、ずっと前から最中ちゃんの配信は見ていたんだ」

「えっ、本当ですか? すっごく嬉しいです!!」

「ふふ、喜んでもらえて光栄だよ。それでね、この前の『黄金の森』配信があったろう? その時にね、ゴールド・ソードのプレゼント企画に応募したんだ。そしたら――」


 一区切りつけて、伊藤さんが腰に括り付けた鞘から一本の剣を引き抜いた。


 それは金色に輝く、ゴールド・ソード。

 私が『黄金の森』で手に入れたドロップアイテムだった!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お読みいただき有難うございます!
ダンジョンのお掃除屋さん〜うちのスライムが無双しすぎ!?いや、ゴミを食べてるだけなんですけど?〜
連載中です!
気に入ってくれた方は『ブックマーク』『評価』『感想』をいただけると嬉しいです こちらも覗いていただけたら幸いです
ダンジョンのお掃除屋さん〜うちのスライムが無双しすぎ!?いや、ゴミを食べてるだけなんですけど?〜
― 新着の感想 ―
更新お疲れ様です。 ゴールドソード再登場! 武器としてはクソ雑魚の予定ですが…もしかして伊藤さんみたく英雄と評される人が使ったら隠しパワーが発揮されるとか?いやまさかねぇ(笑) それでは今日はこの…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ