第76話 みんなで大掃除!①
私はライムスを連れて、近くの川沿いや公園をお散歩した。
天気が良くて気候も温かいものだから、ライムスは嬉しそうにニコニコしていていたよ。
お散歩が終わった後は、昨日潜ったダンジョンのホール前までやって来た。少し早く着いたけど、その時間はベンチに座って日向ぼっこをすることにした。
「ライムス、お日様が気持ち良いね~」
『きゅゆ~~』
真夏日だと熱苦しいけど、これくらいの天気だと本当に丁度良いんだよねぇ。
そんなふうにのんびりしていると、「おーい」と聞き覚えのある声が聞こえてきた。視線を向けると、ギルさん一行がこちらに手を振っていたよ。
「ライムス、ギルさんたちが来たよ!」
『きゅいっ!』
私はライムスを抱えて、小走りでギルさん一行に駆け寄った。
「みなさん、おはようございます!」
「やあ、最中さん。おはよう。ライムスくんも元気そうだな!」
『きゅぴっ!!』
ギルさんに名前を呼ばれて、ライムスが元気に返事をした。そんなライムスの元に、ミレイちゃんとユーリちゃんが駆け寄ってくる。
「やほやほーっ! ふふっ、やっぱり生で見るライムスくんは格別だね?」
「うん、うん……! ライムスちゃん、やっぱり極まってる。ちょうカワ……!」
ふふっ、やっぱり家族が褒められると嬉しいね。
ライムスもたくさんナデナデしてもらって、大喜びでぷるぷると弾んでいるよ。
「ライムスくん、最中さん、おはようございます」
そして最後に、ケンジくんがペコリと頭を下げてきた。
今日のケンジくんは、髪の毛の右半分が青色で、もう半分が赤色になっていたよ。なんていうか、ちょっと迷走気味なのかもしれないね??
そんな私の視線に気付いて、ケンジくんが短く咳払いをした。
「本当は単色にするつもりだったんです。でも青にしたらユーリと被るし、赤にしたらミレイと被るじゃないですか。だから半分にしたんですよ」
「そ、そうなんですか。へへへ、いろいろと大変なんですね……」
「だからってこれはヤリすぎだよねー」
「うん……。ちょっと、派手すぎ……」
「まぁまぁ、そう言ってやるなよ二人とも。某氷炎魔団の軍団長みたいな頭になっちまったが、ケンジなりに考えてやったことなんだからよ。はっはっはっ!!」
ギルさんが大雑把に笑って、ミレイちゃんとユーリちゃんもクスクスと笑う。
ケンジくんは縋るように私のことを見てきたけれど、私としては苦笑して誤魔化すことしかできなかったよ。
『きゅいきゅいっ!』
「ん? 早くお掃除始めようよって? そうだね。それじゃ皆さん、そろそろダンジョンに潜りましょうか!」
さぁ、いよいよ本格的にお掃除が始まるよ!
このメンバーでなら、きっと最後の階層まできれいにできるはず!
お掃除が終わった後のダンジョン飯、きっと最高だろうなぁ~~。
「ライムス、ダンジョン飯ができるように頑張ろうね!」
『ぴきゅうっ!』
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