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【書籍化決定】 ダンジョンのお掃除屋さん〜うちのスライムが無双しすぎ!?いや、ゴミを食べてるだけなんですけど?〜  作者: 藤村
第6章 最中と黄金の森編

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第54話 黄金の森、第1層・意外な目眩まし 

 金色のゴブリンに金色のスライム、さらには金色のミニ・ワーウル。


 私とライムスは上手に連携を取りながら、総勢十匹にも及ぶモンスターと戦闘を繰り広げていく。


 さすがにダメージは受けちゃうけど、それは仕方ない。


 数の面で言えばこっちは完全に不利だからね。


『ガルゥゥウウウッッ!!!』

「ぅうっ、くっ!!」


 金色のミニ・ワーウルが、牙を剥き出しに飛び掛かってきた。


 私は攻撃をパラライズ・ソードで受け止めながら、素早く周囲を観察した。


 私に覆いかぶさるミニ・ワーウル。

 左右にはゴブリンが三匹。

 私がミニ・ワーウルを倒したとしても、この三匹がすぐに襲い掛かって来るってわけだね。


 ライムスは一生懸命に飛び回って交戦してるけど、流石に回避するのでいっぱいいっぱいになっていた。


「くぅ、やっ!!」


 ザンッ!!


『ガルゥッ!!』


 力任せに剣を引くと、ミニ・ワーウルは攻撃を止めて大きく後退。


 三匹のゴブリンに交じって、いつでも攻撃に出れるように態勢を整えた。



――――――――――――――――――――

Jun

<ここのモンスター賢いなぁ


上ちゃん

<流石にちょっと苦戦してるね


tomo.77

<なんだかなぁ。無駄に小賢しいんだよねw


spring

<とはいえ所詮はF、よくてもEランク程度だし


あ あ

<ま、最中ちゃんとライムスなら余裕でしょ


るー

<応援してます、頑張って!


ライムス推し

<ライムス頑張れ!!


たなか家の長男

<無駄に高級感のある絵面だなw


ミク@1010

<数で押されるのって地味に面倒だよね

――――――――――――――――――――



「そうなんだよ、数が多いのが厄介なんだよ! とはいえ、作戦が無いってワケでもないんだけどね」


 私は剣を前方に突き出しながら、ゆっくりとモンスターたちから距離を取っていく。


 ミニ・ワーウルとゴブリンの視線は剣の先端を見据えて離さない。


「今だっ!」


 一瞬の隙を突いて、私は金色の短剣をミニ・ワーウル目掛けて放り投げた。


 私の武器が剣だけだと思い込んでいるミニ・ワーウルたちにとって、飛び道具での不意打ちは効果覿(てき)面のはず――そう思っての攻撃だったけど。


『ガルァッ!??』

『ゴブッ!???』

『ギォッ???』

『ギャワっ!!??』


 三匹が飛び退いて一気に道が開けたよ。

 これは想像以上の効果だね!


「はぁぁぁあっ!!」


 私は全速力で走ってミニ・ワーウルを切りつけた。そのまま横薙ぎで三匹のゴブリンにも攻撃を浴びせる。


「ライムスッ、コイツをお願い!!」

『ぴきゅいっ!!』


 ライムスは地形を上手に使いながら跳躍して、大木から一直線に突進。ゴブリンのお腹に体当たり攻撃をクリティカルヒットさせたよ!


『きゅいーーっ!!』

『ゴブォエ゛ッ!?!??』

「ここだ、えいっ!!」


 私はタイミングを見計らって、もう一匹のゴブリンに渾身の一振りを繰り出した。


 そして。


 ぽふんっ!

 ぽふんっ!


 二匹のゴブリンが倒れて、煙になったよ。

 

「ライムス、今のうちだよ!」

『ぴきゅうっ!!』


 二匹のゴブリンを倒したことで、短い間だけど煙の目眩ましができた。


 この目眩ましが私の作戦だよ。


 まさかモンスターが倒れたときの煙を戦いに使うだなんて、誰も想像できないだろうね。少なくとも私はそんな配信者を見たことがないよ。


「やあ!」

『きゅぴーーっ!!』


 私とライムスは煙に潜みながら、残りのモンスターに攻撃を繰り出していったよ。


「まさかモンスターが煙になるのを利用されるなんて思わなかったでしょ。半端に知性がある分こういう不意打ちは効きやすいと思ったけど、予想以上だね!」

『ぴきゅう~!』


『ゴッ、ゴブゥ……』


 残ったのは黄金ゴブリンが一匹だけ。

 これならもう負けることは無いね。


『ゴブゥゥ~~~~ッ!!!!!』


 ヤケになったのか、大振りで突進してくる黄金ゴブリン。


 大口を開けて、目はビキビキに血走っていた。


「そんな怖い顔したって無駄だよ!」


 私はパラライズ・ソードの先端を地面に突き立てて、思いっきり振り上げた。そうして舞い上がった砂利が、黄金ゴブリンの視界を奪ってくれる。


『ゴァッ???』

「やあっ!!」


 そしてトドメの一撃。

 

 ザシュンッ!!


『ゴガ、ガ……、グブッ!』


 ぽふんっ!


「ふうっ、これで全部倒せたね! それにしても驚いたよ。まさか宝箱を囮に不意打ち攻撃を仕掛けてくるだなんてさ。とりあえずポーションで回復しなきゃだね」


 私とライムスは体力を回復させてから、ドロップ品を回収していったよ。


「えーと、指輪に盾に腕輪か。当然だけど全部黄金でできててピカピカだねぇ。ほら見てごらんライムス。こんなに光っててすごくきれいだよ」

『きゅーー!』

「ねー。ドロップ品だけでこんなにきれいなら、黄金の木はどれくらいきれいなんだろう。ワクワクしちゃうね!」


 私は指輪と腕輪を腰袋にしまって、盾は宝箱の中に入れておくことにしたよ。盾は他のドロップ品とは違って袋には入らなかったからね。


「これでヨシと。さて、次はこっちのほうに行ってみようかな。今度こそホールが見つかるといいね、ライムス」

『ぴきゅうっ!』


 それから約一時間。

 私とライムスはモンスターを倒して、ゴミを拾って、途中で小休止を挟みながらも探索を続けていった。


 そしてようやく、第2層へのホールを見つけることができたよ。


「よぉ~し。ライムス、準備はいーい?」

『きゅいっ』

「ふふ、元気いっぱいだね? それじゃ行くよ!」

『きゅうっ!』


 こうして、私とライムスは第2層へとやってきたよ!

ここまで読んでいただきありがとうございます!

よろしければ★★★★★やブックマーク等で応援していただけると嬉しいです!

これからも楽しくて癒される作品をお届けできるように精一杯頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いします!!

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ダンジョンのお掃除屋さん〜うちのスライムが無双しすぎ!?いや、ゴミを食べてるだけなんですけど?〜
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