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【書籍化決定】 ダンジョンのお掃除屋さん〜うちのスライムが無双しすぎ!?いや、ゴミを食べてるだけなんですけど?〜  作者: 藤村
第3章 最中とレイドクエスト編

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第25話 緊急レイドクエスト・洞窟のダンジョン

 翌朝。

 私は例のごとく息苦しさとぽよぽよ感を感じて目を覚ました。


『ぴゆぅーっ!』

「ふあぁ。ライムス、おはよー」

『ぷきゅっ』

「うんうん、分かってるよ。すぐ行くから」

『ぴゆー』


 私を起こすと、ライムスはぽよんぽよんと部屋を出て、居間に向かっていった。


 私は身を起こして布団を整えて、居間に向かった。

 カーテンを開けると陽光が差し込んできて、今日も1日の始まりを感じるね。


 それにしてもここ最近はいい天気が続くね。

 お陰で朝からいい気分だよ。


『ぷぃーーっ』

「うん、いま朝ごはん作ってあげるからね」


 今日のライムスはちょっとお腹が空いてるみたいだね。


 私はトーストとコーヒー、ライムスはシリアルと牛乳、それから冷蔵庫の野菜室からバナナを取り出して、それをカットしてあげたよ。


「それじゃ、いただきます!」

『きゅぴーっ!』


 今日は、朝ごはんを食べたら軽くお散歩でもしようかな。


 こんなに天気が良いんだし、ダンジョン配信は10時からでもいいよね。


 そんなことを考えながら朝食を摂りつつ、スマホを弄る。


 すると、ぴこんっ! とメールを受け取った。

 しかも送信者名は『探索者協会・本部』とある。


「ん、なんだろ?」


 えーと、どれどれ?



――――――――――――――――――――

※探索者協会・本部より緊急レイド開催のお知らせ※


本日12時30分より指定番号167ホールにてEランクレイドを開催します。


場所:東京都豊島区東池袋3丁目


推奨レベル:10~

参加上限:50人


報酬:参加者1名につき3万円。

  :ボスの討伐者に50万円。

  :討伐支援者に5万円。


レイドリーダー:結城総一郎ゆうきそういちろう ランクC:レベル43

サブリーダー :池田楓いけだかえで      ランクD:レベル30 


依頼内容:回避行動・隠密行動に長けた徘徊型のダンジョン・ボス:『ゴブリン・アサシン』の討伐。


概要:ダンジョンが出現してから間もなく28日が経過します。ダンジョン・ブレイクの兆候を観測したため、迅速な討伐を求む。

当ダンジョンにはボスフロアが無く、地形は洞窟型。『ゴブリン・アサシン』は最深部、第4層にて潜伏中。

――――――――――――――――――――



「うわあ、すごいねこれ」


 探索者協会が本気になってるよ。

 

 EランクのダンジョンにCランクとDランクの探索者を向かわせるなんてタダ事じゃない。


 しかも参加者上限50人!??

 すっごい大型レイドだね!


 でも、焦るのも無理はないよね。

 だって、ダンジョン・ブレイクの兆候が見えてるんだもの。


 ダンジョン・ブレイク。

 それは極甚災厄にしていされているよ。


 通常のダンジョンは、ボスを倒すことで消滅する。


 でも、ボスを残したまま時間が経つと、ダンジョン内に魔力が充満しちゃうんだって。


 ダンジョン内に溜まった魔力は少しずつ濃くなって、凝縮されて、圧縮されて――やがて限界を迎えると、文字通りの大爆発を起こすらしい。


 その時のエネルギーは甚大で、文字通り、ダンジョンをブレイク……つまりは崩壊させるほどだと言われているよ。


 ダンジョンが崩壊すると、大量のモンスターがこっちの世界に流れ込んできて、大パニックになる。


 みんながみんな戦えるわけじゃないし、こっちにはインフラ設備とかもあるからね。


 そういうわけだから、ダンジョン・ブレイクは絶対に起こしちゃいけないって言われている。


 最後に起きたのは8年前、場所は愛知県の知多市。

 被害は甚大で、未だに立ち入り禁止が解除されてない区域もあるよ。


「東池袋3丁目。そんなに遠くないよね」


 私はまだFランクだし、Cランクの人と探索できる機会なんてそうそう無い。


 もしかしたらこれは凄いチャンスなのでは?


 CランクとDランクの探索者。

 その人たちの戦い方を近くで見ておくっていうのは、すごく貴重な経験になる気がするな。


「よし決めたっ! 今日はこのレイドクエストに参加しよう。ダンジョン配信はお休みだね」

『ぷゆい?』

「ライムス、今日はEランクのレイドを受けるよ! 参加するだけで3万円も貰えるし、活躍次第ではもっと稼げるかもね。何より、ランクの高い探索者が来てくれるんだ。こんな絶好のチャンス、逃したら勿体ないよ!」

#


 指定番号167ホールは東池袋中央公園の北側入り口に出現したらしく、公園は丸ごと封鎖されていた。


 ぐるりと規制線が張られていて、監視員さんが忙しそうに誘導をしている。


 道路に半分はみ出る形で出現していて、通行止めにされている箇所もあったよ。


 探索者であることを説明すると、警備員さんは快く公園に入れてくれた。


 公園内には多くの探索者の姿があって、ちょっと驚いちゃう。


 ライムスも心なしかソワソワしているよ。


 時刻は11時46分。


 もう間もなく、レイドリーダーの結城さんから説明があるらしいね。


 私は近くのベンチに座って、待つことにした。


 時刻が50分を回った頃。

 キーーン、と耳鳴りみたいな音が聞こえて、それから男の人の低い声が喋り始めた。


「えー、皆さんこんにちは。私は今回のレイドクエストでリーダーを担当する結城総一郎と申します。ざっと見た感じですが、既に100人以上は集まっていそうですね。この分だと抽選になるでしょうから、参加希望者の方は今朝のメールに返信しておいてください。――えー、では本題に入ります。まず今回のレイドですが、メールにも記載されている通り【緊急】のクエストとなっております。皆さんから見て左手側……あのホールはあと2日か3日でブレイクするでしょう。ダンジョン・ブレイクが起こればどんな惨状が招かれるのか、それは誰もが知っているはずです。なんとしてでもダンジョン・ブレイクを阻止する。それが我々の役目になります。Eランクダンジョンだからと油断せず、気を引き締めていきましょうっ!」


 結城さんの話が終わってから20分後には、探索者協会からのメールが届いて、抽選結果が発表されたよ。


 私はドキドキしながらメールを開く。

 するとそこには――。



――――――――――――――――――――

探索者名:天海最中

抽選結果:当たり

ナンバー:36

――――――――――――――――――――



「わっ、や、やった! やったよライムス、当たったよ! レイドクエストに参加できるよ! やったあっ!」


 嬉しさの余りライムスを抱きしめると、ライムスはぺろぺろとほっぺを舐めてくれた。


 ちょっと冷たくてくすぐったいけど、ちっちゃい舌がかわいいんだよねぇ。


「ライムス、少しでも貢献できるように頑張ろうね!」

『ぷゆっ!』

今日気付いたのですが、第14話が抜け落ちてしまっていました。先ほど追加して、今は読めるようになっています。こちらの不手際でご不便お掛けして申し訳ありませんm(__)m

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お読みいただき有難うございます!
ダンジョンのお掃除屋さん〜うちのスライムが無双しすぎ!?いや、ゴミを食べてるだけなんですけど?〜
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