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【書籍化決定】 ダンジョンのお掃除屋さん〜うちのスライムが無双しすぎ!?いや、ゴミを食べてるだけなんですけど?〜  作者: 藤村
第10章 最中と紺青の激闘編

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第100話 深まる友情

 数日後。

 またもや探索者協会東支部から連絡が来たよ。

 

 今度は手紙じゃなくてメールでの通達だね。

 なんでも『魔物飼いの試練』の日程が決まったみたいで、それを報せるメールだったよ。


「ふんふん、なるほど。試練は7月3日ね」

『ぴゆぅ……』


 試練という言葉を聞いて、ライムスが落ち込んでしまったよ。理由は、この前の試練の時にお留守番させちゃったからだね。


 またお留守番させられるって思ってるんだね。


「ごめんねライムス。試練は一人で超えてこそって趣旨だから、ライムスをつれていってあげられないんだ。その代わり、試練が終わったらご褒美があるよ!」

『ぴきゅー?』

「ほら、私ってば岡田さんにイジメられてたじゃない? その時に須藤さんが助けてくれたんだよ。だからそのお礼がしたいって言ったら、近日中にデートしましょうって誘われちゃったんだ。もちろんお友達としてね。そのデートにね、ライムスもつれてきて欲しいんだって」

『きゅう? ぴきゅー!!』

「うんうん、分かる。須藤さんと一緒にお出かけするだなんて、とっても楽しそうだよね。とはいえ、私がありがとうの気持ちを伝えるためのデートだから、(はしゃ)ぎすぎには気を付けなきゃだけどね」


 そんなふうにお喋りをしながら、朝ごはんを食べて、ダンジョン配信をして、空き時間にはお散歩もして、ビニールプールで遊んだりして……ライムスやリスナーのみんなとの楽しい時間はあっという間に過ぎていった。


 そして7月3日。

 いよいよ『魔物飼いの試練』当日がやって来る……!


#


「うおっ、お、おおおおおお~~~~~!!」

「わ、わわわっ!!」


 そしてどういうわけか、会場には伊賀さんと藤宮(リボン)ちゃんの姿もあったよ。


 私たちはお互いに手を取り合って、再会できたことを大きく喜び合った。


「いやな、ホントは何度も連絡しようと思ったんだよ。でも、最中ちゃんがあっという間に人気になっちまって……」

「きっと、忙しいだろうなって、そう思ったの」

「確かに忙しい時もあったけど、そんな気遣いなんてしなくてもいいよ! だって私たち、一緒に試練をクリアした仲じゃない!」


 話を聞くと、二人も一次試練を免除されたらしい。私みたいに打診があったわけじゃないけれど、前回の活躍が大きく認められてのことだというよ。


 でも、なんだろうね。

 なんだか出来すぎな感じもするけど?


 ま、小さいことは気にしなくてもいいよね。

 だって、伊賀さんとリボンちゃんと、こうやってまた出会えたんだから!


「ところで、カマちょとドラ吉は元気?」


 私が聞くと、二人は驚いたように口を開けたよ。


「まさか、覚えててくれたのか!?」

「てっきり、もう、忘れられてるかと」


 ええ~~~!?

 二人とも何言ってるの!?

 たしかに顔を合わせたのは一回キリだけどさ、そんなんで忘れるわけないじゃんか!


 でも、私のほうにも非があったかもしれないね。

 もっとこっちから声を掛けてあげれば良かったよ。


 私は二人に向き直って、それから思いっきり飛び込んで、抱き着いたよ。


「ごめん! これからは私のほうからも連絡するよ! だからさ、これからも友達でいてくれる?」


 すると二人とも少し涙ぐみながら、笑顔で約束してくれたよ。


「もちろんだぜっ!」

「私のほうこそ、あらためて、よろしく!」


 涙ぐんでるのに笑顔って、なんだかヘンだね。

 でも、ちゃんと友達だってことを再認識できてよかったよ。


 それから試練が始まるまでの間、私たちはいろいろなことを語り合った。


 カマちょは、新しくウィンド・スピンという技を覚えたみたいだよ。


「基本的には、竜巻を飛ばす技。でもね、竜巻に乗ることも、できるの。だから、空も飛べちゃう」

「ええ、本当!? カマちょってばすっごく強くなってるんだね!」


 空を飛べるだなんて便利で羨ましいなぁ~。


 それから、リボンちゃんのリボンは魔道具だったみたい。試練の時にヘンテコな動きをしてたから不思議だったけど、そういうことだったんだね。


 一方のドラ吉はというと。


「もうな、アイツは酒豪だよ。酒が無いと機嫌悪くなるから、アル中かもしれねーな」

「アハハ……。それは困っちゃいますね」

「日常生活ではな。でもダンジョンでは頼もしいぜ? なんたって、アイツの火炎攻撃の威力は飲んだ酒の量が多いほど強くなるからな!」

「わあ。さすがはドラゴン族ですね! ドラゴンと言えばお酒と炎って感じがしますもんね!」


 いま現在、伊賀さんは17までレベルが上がったらしい。リボンちゃんは私と同じで15。


 やっぱりこのくらいになるとステップアップを意識するってことなのかな?


 まぁ、私はあまり考えてなかったけど。


 そうこうしているうちにあっという間に試練の時間がやって来た。やがて試験官が姿を現し、そこに立っていたのは。


「やぁ諸君! まさかまたキミたちの試練を担当できるとはねぇ。僕個人としてはとても嬉しい限りだよ!」

「フン。自分から志願しておいてよくもまぁ抜け抜けと。ま、それは俺も同じだがな。久しいなっ! 天海最中、伊賀智則(とものり)、藤宮莉音(りおん)ッ!!」


 私たち三人は互いに顔を見合わせて、あんぐりと口を開いた。


「「「えっ、ええええぇ~~~~~っ!?!??」」」


 私たちの前に姿を現したのは、山本さんと三ノ宮さんだった!



――――――――――――――――――――

ここまで読んでいただきありがとうございます!

ちなみにですが、最中と須藤さんのデートは『ダンジョンのお掃除屋さん・1巻』の番外編に収録されています。表紙手前のQRコードからは特別SSも読めますので、是非お買い求めくださいm(__)m

ここまで読んで頂きありがとうございます!

面白い、続きが気になる、期待できそうと思って頂けた方には是非、ページ↓部分の☆☆☆☆☆で評価してほしいです。☆の数は1つでも嬉しいです!そしてブックマークなどもして頂けるとモチベーションの向上にも繋がりますので、なにとぞ応援よろしくお願いします!!

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ダンジョンのお掃除屋さん〜うちのスライムが無双しすぎ!?いや、ゴミを食べてるだけなんですけど?〜
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