明日にカケた橋(漫才ネタ)
二人「はい、どうもーどうもー! ○○です!」
ツッコミ「突然ですが! いろんな歌があるなー」
ボケ「すごく突然で、あるとしか言えん! 今日はのっけから、違うな! 歌か、ほんで?」
ツッコミ「だから、いろんな歌があるって!」
ボケ「ああ! 分かった! ほんで僕が長年待ち続けてた歌ネタで、美声を皆さんにご披露ってか!」
ツッコミ「む〜! 可能性はゼロではない!」
ボケ「なんや、違うんか!」
ツッコミ「君の歌やろ! 上手いんか? ほんまに!」
ボケ「まあ、とりあえずプロは目指したことはある!」
ツッコミ「えっ! なんでプロになれんかったんや? もしかして、別の才能が開花したとか? 君の人生の分かれ道、知りたいわー。漫才以外に優れたポテンシャルを秘めてたんやな! 漫才はそれ以上のポテンシャルがあると思ったわけか?……ふーん」
ボケ「いや、その頃は歌手か、漫才の二択で勝負や!」
ツッコミ「でも、どうしても漫才以外に道が無かったら、漫才を天職と思うって言うてたな!」
ボケ「おうそう! いいこと言うやないか。君と出会えて良かったわー。あの頃、相方は君しかおらんと思ってた!」
ツッコミ「んー、ボクには君しか残ってなかった!」
ボケ「えっ!」
ツッコミ「今からでも遅くない! もし君が他の道を志したら、ライバルとか、君が邪魔なヤツラがぜったい喜ぶて!」
ボケ「いや、そんなこと無いって! 実績も実力も未だまだやし、君と出会って漫才でやるとキメたからな!」
ツッコミ「いや、君なら他の道で十分やっていける。間違いない! 例えば、さっき言ってた歌手、ミュージシャンも可能性はある!」
ボケ「いや、ほとんど練習してないしなあ!」
ツッコミ「たしかに! 一流でも皆さん練習は欠かさずやってはるな!」
ボケ「分かる! だからオレは諦めたんや!」
ツッコミ「もったいない! なぜ、なぜ君の様な素質のある人材が諦めないといけないんや! それはもったいないて!」
ボケ「いや、上には上がいるって!」
ツッコミ「うむ! 漫才では上はおらんと思ってたんやな!」
ボケ「あっいや、レベルが違いすぎやて。顔、スタイル、歌唱力、そして作品に恵まれな! それでもう一握りやで!」
ツッコミ「漫才には、顔とスタイルだけは間違いなく恵まれたな!」
ボケ「んーまあそれが、漫才を選んだ決め手でもある!」
ツッコミ「……おれはウソは嫌いだ! 本当は未だ未練があるんやろ! 違うんか? 歌ってみろって思い切り!」
ボケ「いや! お客様の前やで! いいんか漫才中やで、君の相方やで、ここから巣立つのはぼく一人なんやで! ほんまにいいんか?」
ツッコミ「うん!?もちろんや! 歌のレベルによって、お客様が笑って、お腹がよじれるくらい、おかしくなるか、スッとトイレに立ちはるか、物を投げてくるか! 放送倫理委員会で問題になるか、二度とステージに上がれんようになるか! ……もしかして、もしかすると!」
ボケ「もしかすると?!」
ツッコミ「可能性はゼロではない!」
ボケ「応援してくれて、ありがとう! 歌います!」
ツッコミ「おっと、可能性はゼロではない!」
ボケ「そうやろ! その残り1%に掛けるんが人生のあれや! あれ! 明日に架ける橋、名曲や!」
ツッコミ「あれは、可能性がゼロではないから、1%よりも、もっと、ゼロに……近い! ゼロではないから、絶対1ではない! 分かるか?」
ボケ「じゃあ! もし、先ずないと思うけど、お客様が拍手されたら普通は歌うやろ?」
ツッコミ「ゼロではない! もし、いてはってもゼロとみなす! みなさな、大変やて!」
ボケ「いや、お客様に失礼やろ!」
ツッコミ「失礼よりも、被害者をこれ以上出さないためや!」
ボケ「未だ、歌う前から分からんやろ!」
ツッコミ「いや、もしかして拍手されたら言うて、君は毎日練習してた。被害者をふやすんか〜、結果は見えている〜、やらないで〜お願い!」
ボケ「そこまで言われたら逆にやりたくなるな!」
ツッコミ「相方を見捨てないで! 一生のお願い」
ボケ「分かった! そこまで言われたら諦める」
ツッコミ「なんで? 諦めたらあかんやろ! ここまで言われてやるんやったら、責任は全て君のものになる!」
ボケ「そっか! やるわ」
ツッコミ「マジか、まことか、マダガスカル!」
ボケ「なんや、そのマダガスカルて!」
ツッコミ「まだ、たすかる!」
ボケ「やるのは、漫才のこと! 君を見捨てないから」
ツッコミ「えっ!こいつ、まだわかってないわ!」
〜おしまい〜




