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プロローグ

 女の子を拾った――いや、もっと正確に言おう。

 裸の女の子を砂漠で拾った。

 これ、正確にいった意味はあっただろうか……。

 ともかく俺は――柚木月冴(ゆづきつかさ)は、全裸の女を助けた。


 それでもしロマンスだなんて良い展開ならまだよかったんだが、どうにも俺はそういう運命力を持っていないらしい。

 そう、いつだって俺はやりたいと思っていたことは成し遂げられない。


「俺は……世界を救いたかったんだ。世界を救って、みんなにちやほやされて、金とかいっぱいもらって。幸せな生活を送りたかったんだ」


 けれど、それは出来なかった。


 ――柚木月冴、貴様は死んだ。

 ――だが、丁度良い。

 ――おまえが住んでいた世界とは異なるが世界を救ってはくれないだろうか。

 ――力は渡してやろう。

 ――世界を救った暁には、貴様を元の世界に戻してやろう。


 偶然とはいえ神様に選ばれて、力を恵んでもらって、おぜん立てまでされて俺が得られると思っていた栄誉は、別のやつがもらっていった。

 世界は俺が何かをする前に平和になってしまった。


 あれほど終わらないと思っていた魔王との闘い。

 俺がチートを頼りに英雄になっていざ魔王に挑もうとした直後、ある日、唐突に終わってしまった。


 ――元の世界に帰すことはできない。

 ――貴様は世界を救ってはいないのだから。


「でも、それは出来なかった。さらに世界を救ってないからって故郷にも帰れない。だから、今、俺は探砂師ってやつをやってる。暑い砂漠を毎日毎日、金になりそうなものを探して歩き回るんだ」


 運よく金になるものを見つけたとしても、それを無事に持ち帰ることが出来るとは限らない。

 砂漠には危険な怪物や盗賊なんてものがうようよしてて、お宝を抱えて無事に帰れるなんて甘い考えは持てるはずもない。

 まったくどこが平和になったんだって話だ。


「地獄だよ。最悪だ、俺は何のためにって思ったさ、今も、なんで生きてるのかわからない……夢もない」


 世界を救ってちやほやされること以外に何も考えてなかった俺は、何をすればいいのかわからず、この6年間をただ生きてきた。

 まったくもって無意味だ。なんのために異世界にまで来たんだってやつだ。


「――でも」


 そんな俺に“あいつ”は言った。


「――でも、わたしは、あなたに救われましたよ。それじゃあ、駄目ですか……?」

「…………」


 俺は、少し考えて――。


「――――」


 ●


 白き雷が魔王城より天へと立ち昇り、暗雲を切り裂いた。

 光り輝く太陽の光が俺を照らした時、神の声が響く。


 ――世界は救われました。

 ――よって柚木月冴、あなたに与えた力をすべて剥奪します。

 ――また、あなたは世界を救っていないので元の世界に帰すこともありません。


「は……?」


 その瞬間、俺の全身にみなぎっていた力は消え失せ、剣から放出されていた白炎は跡形もなく消え失せた。


「なん……で……だって、もうすぐ――」


 俺の意思に反して、俺の身体はがくんと膝をついてしまう。

 身に纏った鎧が重い、洪水のように押し寄せる疲労感と困惑が今、戦闘中だということを俺に忘れさせた。


 当然、敵はそんな好きを見逃してはくれない。

 俺の顔面にオーガの棍棒が突き刺さった――。


というわけで、知り合いの書籍化作家に聞いた話が本当なのか実験するために書きましたのでよろしくお願いします。


評価しくれ、レビューくれと私は常に叫んでいく所存。

マジでよろしゅう!

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