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「異世界からのSOS。参上、ダイハッシャー!」(50)

長らくお待たせ致しました。

やっと更新出来ました。

今後は1〜2週に1度は更新出来るように頑張ります。

最終決戦間近。

楽しんで頂けたら嬉しいです。

(7)


上空に魔法陣が現れ、ブイングマージェが飛び出してきた。

それに人が乗り込むのを目にした鉄騎将テメッタルが、


兎人とじんのガキか。

 って事はここあも来てるな。」


楽しげな表情でつぶやいていると、城を囲む堀に架かる橋をハッシャーが爆走して向かって来るのが見えた。


「待ちかねたぜ、ここあ。

 存分に楽しませてくれや!」


鉄騎将テメッタルが喜々とした声でひとりちていると、突然堀の水面の一部が輝き、現れたゲートからフォレスブレイクが飛び出した。


「あれは、フォレスブレイクじゃねぇか。

 って事はエルフの女も来やがったか。

 ディブトレース(でかぶつ)は、出てこねぇようだな。

 なら今のうちに潰してやるぜ!」


呟きながら見ているとフォレスブレイクがハッシャーの前で行く手をさえぎるように止まった。


(8)


「うわぁー、おっきーのー。」


ミラビィーは初めて見た重鉄騎獣の大きさにびっくりしていた。


「これをやっつけないとダメなの。

 がんばるの。」


決意を新たにしていると橋をハッシャーが走ってくるのが見えた。


「ここねえや、来たの、うみゅ?」


突然堀の水面の一部が輝き、現れたゲートからフォレスブレイクが飛び出して、ハッシャーの行く手を阻んでいるのが見えた。


そして、


「俺は”居るべき場所に帰れ”と言ったはずだ。

 何故お前はここに居る?」

「ここがあたしの”居るべき場所”だからだよ。」


ストゥーリアと ここあ の会話を聞き取った。

ストゥーリアが来ればきっと話し合う事になる、そう言っていた。

あの事について。


ミラビィーは表情を引き締めると、


「ここねえや、おはなししてるの。

 きっと、あの事なの。

 終わるまでがんばっちゃうの。」


つぶやき、重鉄騎獣に向かっていった。


(9)


「おおお、思ってたより大きいんだよ!?」


ここあ は橋の先に見える重鉄騎獣の大きさに驚いていた。


その時、橋の横が光って現れたゲートからフォレスブレイクが飛び出して来たかと思うや、ハッシャーをさえぎるようにして止まった。

急ブレーキで止まった ここあ は、


「あぶなかったんだよ。。」


安堵しつつ、つぶやいた。


「今のは危なかったんだよ、ストゥーリアさん!」


窓を開けて抗議する ここあ に、


「俺は”居るべき場所に帰れ”と言ったはずだ。

 何故お前はここに居る?」


フォレスブレイクにまたがったまま言い放つストゥーリアに、


「ここがあたしの”居るべき場所”だからだよ。」


ここあ が強い口調で言い切った。


「なるほど、帰る気はない、って事だな。」

「帰る気はないんだよ。」

「なら、力づくで追い返す。」


言って、ストゥーリアがフォレスブレイクから離れ、ハッシャーに近付いてくる。

ここあ もハッシャーから降りた。

対峙する2人。


一瞬の間。


タン


ストゥーリアが1歩踏み込み、右手刀みぎしゅとうで横薙ぎに ここあ の右側頭部を狙う。


のを、


ギシ


みるく を抜いてみね(刀の刃じゃない方)で受け止め、流す。

ストゥーリアの手刀をいなしながら、


くるっ


とターンし、今度は ここあ がストゥーリアの左側頭部目掛けて斬りかかった。

その攻撃を余裕で受けるつもりだったストゥーリアが、


サッ


と飛び退すさってかわした。

けれど、かわしきれず頬に小さな傷が出来ていた。

切り傷からじわっとにじみ出てきた血を親指で拭い、それを見て少し驚いた表情を見せたストゥーリアが、


「まさか私が傷を付けられるなんて。

 その成長スピード、トコート以上かもしれないわね。」


嬉しさと悲しさの混じり合ったような表情でつぶやいた。


『あなたの思惑に乗るしかないようですね、トコート。』


ここあ の祖父、トコートの事を思い出しながら意を決し、


「ここあ、あなたの思い受け取りました。

 共に戦いましょう。」


そう言ってストゥーリアが右手を出した。


「あたし、もっともっと強くなるんだよ。

 この世界を守れるように頑張るんだよ。」


そう言って、ここあ がストゥーリアの手をしっかりと握った。

その手の力強さに迷いを吹っ切ったストゥーリアが、


「ここあ、あなたは重鉄騎獣の方を、、。」


言いかけたのを、


「それはダメなんだよ。

 鉄騎将テメッタルはあたしが倒すんだよ。」


ここあ がさえぎった。


「だって、鉄騎将テメッタルは。。」

「知って、いたのですね。」


こくり


うなずく ここあ を見て少し考えてから、


「分かりました、ここあ、あなたに託します。

 鉄騎将テメッタルの、弟の心を開放してあげて。」


ゆっくり頭を下げた。


「うん、引き受けたんだよ。」


ここあ はしっかり返事し、ハッシャーに乗り込んだ。

ストゥーリアもフォレスブレイクに跨り、


「んじゃ、存分にあばれてやんぜ!」


気合の入った言葉を発し、重鉄騎獣に向かっていった。


「ぜったい、鉄騎将テメッタルを倒すんだよ!」


ここあ も気合の言葉を発し、鉄騎将テメッタルに向かっていった。

如何でしたが?

散々引っ張ったストゥーリアとテメッタルの秘密をやっとあかせました。

次回はここあVSテメッタル。

熱いバトルをお楽しみに。

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