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「異世界からのSOS。参上、ダイハッシャー!」(31)

第31回を公開します。

またも大幅に遅れてしまいました。

この所、例のアレが原因なのか電車通勤中に集中して書く事が出来なくなってて。。

なかなか書き進められなくなってます。

が、何とか書き上げました。

バトルの最中、いよいよ姫が!?

楽しんで頂けたら嬉しいです。

(18)


アルテェス様、”オンモイール”が見えてきました。

 あと10分程で到着します。」


丁字路ていじろを右折した先の直進道路の向こうに”オンモイール”が見えていた。

その”オンモイール”の街全体が防御壁バリアおおわれ、数ヵ所で煙が立ちのぼっていた。


「やはり激しい戦闘になっているようですわ。。」


アルテェスは沈痛ちんつうな声でつぶやくと、


運転手リオチェ、もっと急いで、、。」


速度を上げるよう指示しようとした時、


ズドーーーン!!!


激しい衝撃音の後、強い地揺れが車の所まで伝わってきた。

それほど強い揺れではなかったが、運転手リオチェは車を止め、揺れがおさまるのを待った。


「な、何事なのですわ!?」


不安そうな声で問い掛けるアルテェスに、


「判りませんが、”オンモイール”の方からです。」


運転手リオチェが答えた。


「嫌な予感がしますわ。

 運転手リオチェ、急ぐのですわ。」


あせり混じりの声のアルテェスの指示に、


「ダメです。

 さっきの振動で車の安全装置が作動してしまいました。

 解除されるのに数分掛かります。」


運転手リオチェが現状を答えた時、かすかに衝撃音が聞こえてきた。

振動は伝わってこなかったが、


『こんな音が聞こえて来るとゆう事はここちゃんはまだ戦っているのですわ。

 なら、無事とゆう事ですわ。

 なのに、ああもう、イライラしますわ。

 早く動くのですわ。』


アルテェスの心は ここあ の身を案じざわついていた。

いのるように組んだ手が汗ばむのを感じながら、目は”オンモイール”を強く見詰めていた。


『早く、早く、早く、、。』


呪文のように頭の中で念じ続けるアルテェスの耳に、


ヒィィィィィィィィィィン!!!


甲高い魔動エンジンの音と、


アルテェス様、行けます。」


運転手リオチェの声が聞こえてきた。

アルテェスは”オンモイール”を見据えたまま、


「最速で突っ込むのですわ!」


運転手リオチェに指示を出した。


「了解です。

 しっかり踏ん張っていて下さい。」


返事を聞いた3人が体を固くし、足にちからを込める。

そして運転手リオチェがアクセルを目一杯めいっぱい踏み込んだ。


キュォォォォォォォォォォン!!!


魔動車まじっかーが悲鳴を上げているかのように、さらに甲高い音を轟かせ、引き出せる最高速で”オンモイール”に向かっていった。


(19)


「これが”勇者”なのか。」


ここあ が戦う姿をの当たりにした都市防衛隊の隊長・ラカーココは驚愕きょうがくの声を漏らした。

映像記録では観た事のあった勇者と鉄騎獣の戦闘。

4人の勇者達は皆、目を見張る強さで、憧れの存在だった。


そんな映像記録で観たのと同じような激しい戦闘が今、目の前で行われていた。

戦っているのは少女。

見た感じ、姫様アルテェスと同じくらいの年齢のが多少苦戦しながらも9体の鉄騎獣を倒してしまったのだ。


自分にそんな事が出来るのか?

と自身に問い掛けてみたが、鉄騎獣1体すらも倒せる自信がなかった。

自身の不甲斐なさに目頭が熱くなるのを感じ、あわてて首を振り、


「イプラトス ソローメダンはここに残れ。

 他の者は防御壁バリアへの魔力供給の支援に向かえ。」


隊員達に指示を出した。

残るよう指示されたのは魔法攻撃にひいでた2人。

以外の隊員達はかかとを鳴らし、敬礼するときびすを返して魔動力炉へと向かって行った。


そして車ロボ(バトルハッシャー)鉄騎獣ケルベロスの戦闘が始まった。

破壊された左腕を修復しながらも善戦している。


「イプラトス ソローメダン、しっかり見ておけ。

 そして噛み締めろ、自分達の力無ちからなさを。」


隊長ラカーココは2人に激を入れるのと同時に自分にも言い聞かせていた。


「はい!」

「はい!」


2人が力強く返事し、戦況を凝視ぎょうししている。

自分達は街の守護とゆう大任を受けている。

鉄騎獣との戦闘は避けられないだろう。

もっと強くならねば、そう決意しながら戦闘の一部始終を脳裏に焼き付けるように見つめ続けた。


その時、突然乱入者が現れた。

そして戦況が一変したかと思うと、直ぐ様(すぐさま)終息しゅうそくした。

車ロボ(バトルハッシャー)から放たれた一条の光が鉄騎獣ケルベロスつらぬき、戦闘が終った。


だが、本当の恐怖はこれからだった。

それをの当たりにした3人は体の奥底からの震えを感じ、無力さを痛感させられた。


鉄騎将テメッタル


ただの人間があらがえる相手ではないのだとう事を。


(20)


鉄騎獣ケルベロスが倒された。

ミラビィーの乱入は想定外だった。

けれど、


「ま、1人でも2人でも関係ねぇ。

 俺様が直々(じきじき)に遊んでやるとするか。」


つぶや鉄騎将テメッタルの表情は嬉々(きき)としていた。

昔散々苦しめられた勇者の末裔まつえいを自身の手でいたぶる事が出来る。

それがとてつもなく嬉しかった。


「小娘共、降りてきな。

 俺様が相手してやるぜ。

 んでもってトコート(じじぃ)達に会わせてやるよ。」


言いながら左右の指の骨をボキボキ鳴らしながら車ロボ(バトルハッシャー)に近付いて行った。

如何だったでしょうか?

姫が街に迫って来ている時、ここあが!?

次回、奴の実力が発揮されるのか?

GWに突入するので少し更新頻度上げられる、かも?

楽しみにして頂けたら嬉しいです。

よろしくお願い致します。

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