「異世界からのSOS。参上、ダイハッシャー!」(1)
第1回(前回は0回)を公開します。
ってまだまだ始まりだしたとこなので、そんな進みませんが。。
とりあえず、ちょこちょこ更新していく予定です。
何回かで1章分が終わると思います。
細切れ更新になるかと思いますが、よろしくお願い致します。
-1章-
(1)
「免許取ったら、開けるんやで。」
そう言って祖父・床十郎が ここあ に小箱を渡したのは亡くなる2日前だった。
その中に車の鍵が入っているはずなのだ。
それはあの日、祖父との約束。
「ここあ が免許取れたら、こいつ譲ったる。
18になるんは13年後やなぁ。
ワシは乗れなくなっとるから、ええ頃合いやろ。
ちょっとクセ者やけど、よく走るいい車やで。
大事に乗ったりや。
がっはっはぁ!」
豪快に笑って約束してくれた祖父のくしゃっとなった笑顔が思い出された。
その時から13年経ち、約束通り免許を取得した ここあ は祖父から受け取った小箱の蓋をドキドキしながら、ゆっくりと開いた。
中には1枚のメモと見慣れない形のスマートフォンが入っていた。
まず4つ折りのメモを開いて目を通した。
そこには、
「これを読んどるゆう事は免許取れたんやな。
おめでとう。
これであの車はお前のんや。
車のあるガレージには目、声、指紋、それと最初だけ免許証のスキャンが必要や。
免許持っとらんとロックは外れんからな。
声紋のキーワードは"お願い、開けて"にしといたったで。
かわゆ~い声で言わんと開かへんで。
ガレージに入ったら、、ま、入ったら解るわ。
ほな、大事に使たりや。」
と書かれていた。
『か、かわゆ~い声って。。
おじいちゃん、そんな変なオプション付けなくていいよぉ。。』
祖父のいつもの悪戯(これがなければナイスガイ!)にため息を零しながら、最後に書かれた1文を見た。
「車はうちのガレージにあるからな。ばあさんに聞いたら解るわ。ほなな。」
『うちのガレージ?
あれ、おじいちゃんの家にガレージなんてあったっけ?』
そんな事を思いつつ逸る気持ちを抑えられず、さっさと出掛ける準備を済ませると、上着のポケットにメモとスマホを突っ込んで駅に向かった。
この"お出掛け"が人生を変える大冒険になる、なんて事は思いもしない ここあ だった。
(2)
「姫、鉄騎魔獣の大群が堀の外に!」
城の近衛兵の1人が大慌てで駆け込んできた。
50年前、4人の勇者によって封印された鉄騎城の主・鉄騎大王ボメスタルの封印が効力を失くしかけている。
そんな報告が届いたのが1週間程前。
そして2日前、鉄騎大王の部下、鉄騎将の1人、テメッタルが復活した。
テメッタルには王の復活を早める"贄"、
恐怖心
が必要だった。
人や亜人を襲い、絶大な力を見せつける事で恐怖心を増大させる。
その為に魔獣100体を鉄騎化し、手始めに50年前の戦いで自分達を封印した勇者の1人が居る城へと侵攻して来たのだった。
そして、ついに鉄騎魔獣隊が城を中心に広がる巨大な湖の岸辺に到達した。
「鉄騎魔獣隊、突撃ー!」
号令と共に鉄騎化された魔獣100体が動き出した。
だが湖面に触れた瞬間、湖に施された防御魔法が発動した。
防御結界が負の波動に反応し、大量に悪意の侵入を拒むように水の壁を立ち上がらせた。
その水壁は城を包むように動き、ドーム状に変化した。
「ちっ、小癪な真似をっ!
てめぇら、こんなもんぶっ壊しちまえ!」
テメッタルは悪態を吐くと、全隊に指示を出した。
指示に従い鉄騎魔獣隊が防御結界の防御力を消耗させようと体当たりするが、防御結界は弱まっているようには見えなかった。
このままでは消耗するだけだと判断し、
『こりゃ、重鉄騎魔獣が要るな。
1度引くとするか。』
1度撤収し、鉄騎魔獣より大型の重鉄騎魔獣で再侵攻する事に切り替えた。
そして、
「今、この城を仕切ってる奴、聞きやがれ!
10日後、重鉄騎魔獣で遊びに来てやる!
覚悟しときやがれ!」
次の侵攻を高らかに宣言すると、
「鉄騎魔獣隊、撤収!」
指示を出すと城から離れて行った。
如何だったでしょうか?
ちょっと背景的な部分と敵の存在を出せました。
次回は姫が、な話になります。
明日、公開予定です。
よろしくお願い致します。