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「異世界からのSOS。参上、ダイハッシャー!」(16)

第16回を公開します。

水曜公開予定でしたが、ちょっと遅れてしまいました。

そんな今話は一夜明けて、新章開始です。

第二章はミラビィーとの再開編って感じになりました。

今章はバトル多めになると思います。

この章ではあれとか、それとか、やっとらしい話になっていきます。

楽しんで頂けたら嬉しいです。

ー第三章ー


(1)


「う〜ん、いい天気なんだよぉ。」


翌朝。

目を覚ました ここあ はミラビィーを起こさないようにそっとベッドを抜け出して、家の外に出た。

時間は6時30分を少し過ぎたところ。

既に太陽が見えていて、まばらに雲が散らばるおおむね快晴の天気。

けれど寒期かんきが近付いているので、空気は少し肌寒さを感じさせた。


「それじゃ、始めるんだよ。」


ここあ は小学生の頃に祖父から教わった、武術、剣術の鍛錬たんれんを今も続けていた。

アキレス腱を軽くほぐし、屈伸して、体を軽く左右に捻って準備運動を終えると、昨日ミラビィーを助けに行った時に通った道でランニングを始めた。

森の木々から零れる陽射しがキラキラと道を照らしていた。

そんな景色を堪能しながら走っていると、


「ココア、オハヨウゴザイマス。

 ニッカノ、トレーニング、デスカ?」


AI(しゅうくん)が声を掛けてきた。


「しゅうくん、おはようなんだよ。

 昨日みたいな事が続くんだから、鍛練たんれんおろそかに出来ないんだよ。」


ここあ の決意のこもった言葉に、


「ヨイ、ココロガケデス。

 サスガデスネ、ココア。」


AI(しゅうくん)が誉め言葉を返した。


「そんな誉められる程の事じゃないんだよ。」


ちょっと”にやけ顔”で答える ここあ を、


「シャコウジレイハ、コレクライデ。」


AI(しゅうくん)がばっさり切り捨てた。


「しゅうくん、それはちょっとひどいんだよ。」


ぷんすかする ここあ を、


「タシカニ、タシカニ。

 ケレド、ソウユウロジックナノデ、ドウニモナリマセン。

 クジョウハ、ムブサマ二、オネガイシマス。

 ソレデ、ココア。

 チョット、キニナッタコトガ、アリマス。」


皮肉ひにくりつつ、本題を切り出した。


「気になる事、ってなんなんだよ?」


問い返してきた ここあ に、


「ミラビィーサマノ、コトデス。

 シンタイデータガ、12ネンマエト、カワッテイナイノデス。」


AI(しゅうくん)が答えた。


「昨日、ベッドでその話もしたんだよ。

 兔人族は人間より長命で、あまり姿が変わらないって言ってたんだよ。」


ここあ が昨日、ベッドでミラビィーから聞いた話に、


「ミラビィーサマハ、イマ50サイ、デス。

 トジンゾクノヘイキンダト、ニンゲンノ、12、3サイクライノ、タイカク二ナリマス。

 デスガ、ミラビィーサマハ、6、7サイクライノ、タイカクノママ、ナノデス。」


AI(しゅうくん)が補足し、説明した。


「それってどうゆう事なんだよ?」

「ミラビィーサマヲ、スキャンシマシタ。

 ドウヤラ”マリョク”ヲ、フウインサレテイル、ヨウナノデス。」

「魔力が封印されてるんだよ?」

「リユウハワカリマセンガ、ソノコトガ、セイチョウヲオクラセテイル、ヨウデス。」

「ラビちゃんは知ってるんだよ?」

「フウインシタノハ、ミラッジノサマ、デショウ。

 ナニカキイテイルト、オモワレマス。」

「そっか。

 それじゃ、後で聞いてみるんだよ。」


そんな話を中断するように、


「ミラビィーサマガ、オキラレマシタ。」


AI(しゅうくん)がミラビィーが目覚めた事を伝えた。


「このマイクって、あの部屋につなげられるんだよ?」

「ハイ、カノウデス。」

「それじゃ、お願いするんだよ。」

「リョウカイ、デス。

 セツゾクシマシタ。」


AI(しゅうくん)がマイクの出力先にミラビィーが居る個室を追加した。


「ラビちゃん、おはようなんだよ。」


ここあ が個室のスピーカー越しに、ミラビィーに声を掛けた。


(2)


「うにゅぅ、なのぉ。。」


むにゅむにゅしながら、ミラビィーが目を覚ました。

祖父が亡くなって以来、久しぶりに安らかな気持ちで眠る事が出来た。

たっぷりと睡眠を取り、すごく気持ちの良い目覚めになった。

けれど、一緒に寝ていた ここあ が居ないことに気付き、


「ねえやが、いないの!」


大慌てで起き上がった。

その時、


『ラビちゃん、おはようなんだよ。』


ここあ の声が部屋の中に響いた。


「ここねえや、どこ、なの?」


不安そうにたずねるミラビィーに、


『ちょっと外、走ってるんだよ。

 すぐ戻るから待ってて、なんだよ。』


ここあ が答えた。

その事を不思議に思い、


「なんで、はしってるの?」


問い掛けた。


『えっとぉ、”トレーニング”って、解るんだよ?』


ここあ からの答えは聞いた事のない言葉だった。


「ん~、わからないの。。」

『あ~、解らないんだよ。

 えっと、、体をきたえてるんだよ。』

「それしってるの。

 あたしもじいやと”とっくん”したのぉ。」


意味の解る言葉に嬉々として反応した。

その時、


『ラビちゃん、家から出たらダメなんだよ!』


ここあ の切迫した声が響き、地響きが家をかすかに揺らした。

如何だったでしょうか?

ここあに何があったのか?

は、次回の更新で。

ま、あれが来たって事なんですけどね。

そして近々、あれが登場します。

楽しみにして頂けたら嬉しいです、

次回は土曜公開予定。

よろしくお願い致します。

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