「異世界からのSOS。参上、ダイハッシャー!」(14)
第14回を公開します。
ちょっと遅れてしまいました。
内容を整理して、何度か書き直したのでちょっと時間が掛かってしまいました。
申し訳ありません。
なので情報量過多になってます。
でも、概ね説明出来たかな、と思います。
そんな話になっていますが、楽しんで頂けたら嬉しいです。
ここあ が目を覚ましたと認識したAIが、
「ココア、オハヨウゴザイマス。
ヨクネムレ、マシタカ?」
しれっと電子音声を掛けた。
「ちょっと、しゅうく、、っと。」
ここあ は声を荒げ抗議しようとしたが、横にミラビィーが寝ているのに気付き、慌てて言葉を飲み込んだ。
そっとベッドから離れると、外していたイヤホンマイクを装着し、
「ちょっとしゅうくん、今のは酷いんだよ!」
小声で抗議した。
「ニドオコシマシタガ、オキナカッタノデ。
チャント、ケイコクシマシタヨ。」
何か問題が?とゆう感じのAIに、
「寝てるんだから聞こえないんだよ。
しゅうくんはデリカシーがないんだよ。」
ぷんすかしている ここあ に、
「デリカシー、”センサイサ”、デスネ。
ナルホド、ナルホド。
デハ、コンドハモウスコシ、デンリュウヲ、ヨワクシマス。」
こらなら問題ないだろう、的な答えを返した。
「だめだこりゃ、なんだよ。」
昔、聞いたような気がするフレーズを口にして、諦めた。
「それでね、しゅうくん。
色々聞きたい事があるんだよ。」
気持を切り替えて ここあ が切り出した。
そうなる事を予測していたように、
「シッテイルコトハ、スベテハナシマス。」
AIが答えた。
「ありがとなんだよ。
それで、今1番気になってるのがどうして魔力剣が使えたのか?なんだよ。」
お礼を言いながらソファーに腰を下ろし、じっくり聞く体制になった ここあ の最初の疑問に、
「ソレハ、12ネンマエニ、異世界ニキタココトガ、カンケイシテイマス。」
AIが説明してくれた。
要約すると、
・車は魔動エンジン車なので動かすのに魔力が必要。
・地球には魔力がないので魔力タンクに補給する為に異世界に来る必要があった。
・ここあ の修行を始める為に魔力経路を開かなければならない。
・その為には異世界で魔力を吸収し、魔力経路を活性化させる必要があった。
・車の魔力切れが近かったので、ここあ を異世界に連れて来た。
とゆう経緯だったらしい。
「小学生の時に色々教わった事は全部、今この時の為だったんだよ。。
でも、どうしてあたしだったんだよ?」
ここあ の疑問に、
「オチチウエハ、ケツエンデハナイノデ、マリョクノキバンガ、アリマセンデシタ。
オハハウエハ、異世界ニキマシタガ、マリョクケイロガ、カッセイカシマセンデシタ。」
AIの返答に、
「そうなんだよ。。
それじゃ、あたしは素質があったって事なんだよ?」
「ココアハ、トコートサマヨリツヨイ、マリョクレベルダッタノデ、スベテヲケイショウスルコトヲ、ケツイサレマシタ。」
「それで急におじいちゃんの家で暮らす事になったんだよ。」
小学生だった6年間を祖父の家で暮らし、体力作りから、気功(は魔力制御の鍛練だったらしい)、剣術、武術、異世界の知識(はアニメで)等、いろんな事を教わった。
それらは全て異世界を守り、鉄騎大王軍と戦えるようにする為だった。
そうして得たものでミラビィーを救う事が出来た。
その事がすごく嬉しかった。
「おじいちゃんのお陰でラビちゃんを守れたんだよ。
ありがとなんだよ。」
小声で祖父にお礼の言葉を呟き、知っておく必要がありそうだと思う事をAIに色々と尋ねた。
この世界の事、敵の事、異世界での生活の事、ストゥーリアの事、そしてミラビィーの事。
話していたら1時間程の時間が経過していた。
ここあ が知り得たのは、
・この世界の言葉は日本語である事。
・それはこの世界がまだ言葉を使っていなかった遠い昔、2100年代を生きていた日本人の科学者が異世界に転移して来たからだと言う事。
・その科学者が日本語と科学技術を教え、言葉と魔法科学が発展した事。
・その時生まれ、葬られたはずの闇の技術が悪意ある者に利用され、50年前に鉄騎城が出現した事。
・敵は鉄騎大王と配下の鉄騎四神、行動隊長の鉄騎将が3人である事。
・鉄騎城を統べる鉄騎大王を倒す為、4つの遺跡に隠されていた特殊な技術により魔動乗物が作られた事。
・魔動乗物を使い、4人の勇者が鉄騎城を封印した事。
・鉄騎城封印の功績で勇者達に報償金として無制限に支払いが出来るマネーカードが与えられた事。
・トコートのマネーカードはここあが使えるようにしてある事。
・街に行けば買い物が出来る事。
・ストゥーリアが12年前のここでの会合を最後に連絡が途絶えている事。
そして、
「ミラビィーサマハ、”ワザワイノコ”ト、イワレテイマス。」
ミラビィーが兎人族から”災いの子”と言われている事を知った。
その昔、兎人族は穏やかな”長耳族”と好戦的な”折れ耳族”の2種族が存在していた。
けれどある時から”折れ耳族”に子供が産まれなくなった。
そして途絶えてしまった。
はずだったが、ある年から何年かに1度”長耳族”の親から”折れ耳族”の子が産まれるようになった。
そして”折れ耳族”の子が産まれると必ず”大いなる災い”が起きる事から”災いの子”と呼ばれ、災いを治める為の”贄”にされるようになった。
そして50年前、”折れ耳族”のミラビィーが産まれた時の災いが”鉄騎城”の出現だった。
ミラビィーの父母は鉄騎獣からミラビィーを守り、絶命した。
ミラッジノ達勇者が鉄騎城を封印した事で”贄”となる事は免れたが、近付くと怪我をしたり病気になったるするとの悪評が広まり、居辛くなっていたのだ、と。
「きっと、いっぱい辛い事があったんだよ。。」
ミラビィーの出自を知り、ここあ は悲しさが込み上げた。
「これからはあたしがラビちゃんを守ってあげるんだよ。」
そして決意した。
その時、掛け布団がもそもそ動きだし、ミラビィーが起き上がった。
如何だったでしょうか?
これでだいたいの世界観は説明出来た、はず。
次回、起き出したミラビィーの話で説明事はだいたい終わる、はずです。
なので次回も情報過多になる予定です。
次回は土曜公開予定。
楽しみにして頂けたら嬉しいです。
よろしくお願い致します。




