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空を制すは火の翼  作者: カルネアデス日本支部
9/19

Ep9 やり過ぎクラちゃん

これスピンオフな訳ですが、後半年は本編アップされないみたいですね。

(´;・ω・`)

楽しみに待ちながら書いていきましょう。


それと今回少々グロい、と言うより痛いです。

 02達のA班は使用した兵器を再び結晶に戻した後、町の領主の屋敷に招待された。B班とC班が潜伏している屋敷だ。



「早速だが情報をよこしてもらおう。こっちは予定よりも働きすぎた。ギブアンドテイクだとしてもお前らは我々に更に情報を寄越すべきだ」


 応接間には招待されたA班の他に数人の使用人と先程02(クラボー)と話をしたシュムエルを含む天使3人がいた。


「だがまずは我々の目標位は教えておいてやろう。我々の目標はあの勇者が召喚された祭壇のある浮島、あれの破壊及びあそこにいる全員の殲滅だ」


「な!何だって!?天界を破壊するだって!?」


 シュムエルは机を叩いたりこそしなかったが、大声を上げてて驚いた。

 機構の目的は転移者及び転生者の回収だけに留まらず、再発防止や秘密保持も含まれる。儀式の関係者は原則皆殺しだ。


「あんた達の戦争なんて我々にはどうだっていい。だがあんた達の大嫌いな魔王に占拠されているよりかはキレイサッパリどちらのものでも無くなった方がマシだろう。それともお前らあそこ取り返せるのか?」


 シュムエルを煽り気味な02であったが、切れたのは後ろで立って話を聞いていた3人の中で1番若そうな天使だった。


「おい貴様、さっきから散々無礼な態度を取っていて、もう許せん!」


 その天使は02がシャープールにしていた様に、椅子に座っていた02の胸ぐらを掴み02の体を持ち上げた。02の身長が168[cm]程であるのに対し、その天使は185[cm]程あった為目線の高さを揃えられただけでも02の足は浮く。04とD(ダフ)はそれをただ冷たい目で見ているだけだった。

 しかし次の瞬間02はその天使の背後におり、首根っこを掴むと足払いをしてそのまま頭を床に叩き付けた。そしてそのまま髪の毛を掴んで5回も叩きつける……


「おいクソ野郎、許す許さないの問題じゃないんだよ。この程度でキレてるからいつまでも戦争が終わらないんじゃないのか?」


 02それブーメラン……と思うかもしれないがこれでも02は感情で動いているわけではない。元々この態度自体芝居である訳なのだが。


「長たる神が殺され拠点が奪われ切り札まで奪われて、追い討ちまでかけられている始末。お前らは藁にでもすがるべきなんじゃないのか?」


 と02は痛め付けた天使をそのままにして再び椅子に座る。


「っ……だが、クラボーさん。我々はまだあなた方を信用したわけではない」


「なら勝手に滅ぼされとけよ、くだらない。そして不満があるにしても途中までは我々の利害は一致しているはずなんじゃないのか?」


 02も04も天使達があんなに早く返事を返してくるとは思っていなかった。02は恐らくこのまま彼らを利用することができるだろうと考えていた。そしてそれは当たりだった。


「……わかった、協力しよう」


「シュムエル様!?」


 02に顔面を地面に叩きつけられた天使が驚きの声を上げながら立ち上がる。鼻の骨は折れていて顎から血が滴っており床も破壊されている。やり過ぎだよクラちゃん……


「彼女の言うとおりだ。我々は今のままでは魔王に勝つことができない。例え彼らに天界を破壊される事になろうとも、我々は、我々は生き延びねばならない」


 02の顔には少しだけ笑顔があった。




……


「はぁー、いつもの味ー(あじー)


 C-130Jの中でハイグレイ05はカップ麺を啜っていた。


「食って重要だよね、安心するよねこの味」


「よく飽きないですね05」


 隣で11も同じ麺を食べる。カップ麺と言っても機構が異世界で活動するエージェント向けに作った高栄養の戦闘食(レーション)だ。


「01も言ってただろう?身近な事に幸せを感じることが重要だって。欲なんて際限無いんだからさ、ある程度は頭打ちさせとこうぜ。欲を追いかけるとそのうち自分を見失うぞ」


「そうですね」


「不自由な生活で身に染みるぜ」


「それ自体は前から変わらないどころか、大分良くなったと思うんですけど」


 ハイグレイズは魚を釣ったり動物を狩ったり、時には野草を食べたりとワイルドな事をしていた過去もある。

 だが今は後部カーゴベイこそ開けられたままだが、雨風凌げる飛行機の中で安心安全な料理を満足な量食べることができる。


「いいよなこの機体。質素」


「……」


 11はC-130Jの機内を眺めて満足している05を見ていろいろ複雑な気持ちになる。


「キュッキュしたいわー」


「してればいいじゃないですか……」


 因みに05は刃物を研ぐのが好きだったりもする。




 各班の収集した情報まとめると、どうやら天界が陥落したのは勇者の召喚が成功した直後に受けた襲撃の時であり、それは3ヶ月ほど前の事らしい。機構本部の集めた情報と照らし合わせると、その後にも5人はこの世界に召喚されている可能性が高いということがわかった。

 よって03が本部にレベル2の戦力展開の要請を行い、これは受理されたが、展開完了までには1週間程の時間を要する。3日後から順次戦力が投入され始める予定だ。


 次回、02死す!

デュエル、スタンバイ!


勿論嘘ですけどね。


投稿直前に気がついたんですけど、いきなり"05"って目にしたら人によっては"オーファイブ"って読みそうですよね。"ゼロファイブ"ですよ"ゼロファイブ"。

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読んでくれて\(・ω・)/感謝なのです

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