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空を制すは火の翼  作者: カルネアデス日本支部
18/19

Ep18 定めの鎖はどこまでも

※本文及び後書きに実際に現実の世界で過去に使用された核爆弾の名前や威力等が記載されております。



前1度気が付いてまた忘れてたんですけど、爆撃されてから歩兵の着陸まで2分も無いように思えるのだが、そんなところに着陸して無事って変な話かもしれない……



ハイクを詠め!カイシャクしてやる!

“タタタタタタタタタタタタタタタ!”


 蝋燭が照らす薄暗い部屋で光線のようなものが放たれた。


“パパパパパパパパパパパパパパパン!”


 放たれたそれらは部屋の至るところで爆発する。10[mm]徹甲曳光時限榴弾。名前の長い特殊な弾薬だ。


「まさか1人で乗り込んで来ようとはな。だが今の一瞬で皆殺しにするとは、流石だな」


 椅子に座っていた悪魔はそう言うと、02も攻撃せずにこれに返す。


「あんたが魔王だな?あんた何がしたい」


「はっ、貴様こそ何者だ」


 ハイグレイズの隊員は基本肌の露出が無い為顔は見えないが、これはそういう意味の質問ではない。


「真名を明かすことは魔法的には危険を伴う」


 呪いだなんだでも別に本名以外でもリスクはあるが、とにかく相手に与える情報は少ない方がいい。


「ここから生きて帰れるとでも?」


「もう私としては既に必要最低限の仕事はこなしているし、そもそも捨て駒である私が生還する必要などない。生きて帰れれば幸運さ。命の保証された戦場なら私は居ない」


「お前、天使達の味方ではないだろう?」


「本質的にはな。で、勇者召喚して魂奪って力を求め、お前は何がしたいんだ?」


「世界の全てを壊すと言ったら?」


「下らん話をしに来たわけではない。それと、お前が動かなければ恐らくお前の部下は全滅するぞ?」


「そうかもしれないな。ならそれも定めよ」


 魔王はそう言って不気味に微笑んだ。


「名を名乗らぬ者よ、1つ尋ねたい。お前達が私達を滅ぼせば世界に平和は訪れると思うか?」


「一時的にはそうだろうな。せいぜい10年から300年と言ったところだろう。人間達は争わずにはいられない。そもそも奪わずして生きる意味など無いだろう。奪いたくないならさっさと自殺するべきだ。これは悪魔だ天使だ人間だなんて関係無いだろう?」


 02の真面目な回答にご満足頂けたようで魔王は声を出して笑った。


「ハッハッハッハッハ!面白い!お前気に入った。して、何故奪う?」


「社会の為さ。自分の生きる社会を守る為にその社会の内外から脅威を取り除く。極々単純な理念に基づく行動さ」


「ふむ。ではお前達は今までどこで何をしていた?お前達が勇者の正体なだろう?でなければ悪魔をこうも追い詰められまい」


「追い詰めたつもりは無いんだがな……私はその勇者ではないが、今上で戦っている者達の大半はその通りだな。さあ、死ぬ準備はできたか?遺言なら聞いてやろう」


「遺言か、随分な自信だな」


「自信など無い。私はお前に勝つ為にここに来たわけではないからな。そもそも本来のなら予定ならこんな小規模な襲撃ではなかった。だがお偉い達がケチなもんでな、バカ共め。まあつまりだ、何人だか知らんが勇者数人の魂を吸収できたお前に本気で勝つ為の戦力はそもそもここには投入されていない。だから誰もお前を殺せる確信のある者等いないのだよ」


 余計なことを喋ってしまう02だが、無論考えあっての行動だ。これに対し魔王は黙り込んでしまった。だが不機嫌になったというわけではなさそうだ。


「死は恐れぬのか?」


「恐れてたら単身ここまで乗り込まないだろう」


「ではお前はこの私から何を奪えるのだ?」


「得るが奪うとは限らない。私を殺せばお前は1つ私の仲間達に自分の情報を与えてしまうことななるだろう」


「なら見せてみろ、お前の覚悟を」


「その前に遺g」




 魔王は02の目の前に瞬間移動すると首を掴んで締め上げた。02は頸動脈の流れを止められるが、銃を握ったまま02は動こうとしない。動けないのだ。


「お前の魂も我が物にしてやろう」


 そう、今までもできたように、この魔王は魂を奪い取ることができる。


「っ!何っ!?」


 驚きの声をあげたのは魔王の方だった。02を壁に投げ飛ばした魔王の顔からは先程までの笑みは消えていた。。


「私から魂を逆に奪い取ろうとしていただと!?」


「……まだ馴染んでいないな」


「何っ!?」


 壁に叩きつけられていたはずの02か魔王の真後ろに立っていた。


「まだ奪ってからあまり時間が経っていなかったからか、あるいはそもそも使う気が無かったのか。何れにせよ、可能な限り返してもらうぞ」


 02の機関銃が再び火を吹いた。制圧射撃専用10[mm]機関銃。この機関銃は先述の通り直径10[mm]の徹甲曳光時限榴弾を使用する。

 (徹甲(アーマーピアシング)弾が貫通に特化させた弾であり、曳光弾(トレーサー)は弾道を確認する為の光る弾。そして(ハイエクスプローション)弾の中には爆薬が入っている。)この弾は光りながら飛んで行き、ある(鉄板20[mm])程度の貫通力を有し、射撃から5秒(一定時間)後に小規模な爆発を起こす。この機関銃はこの弾薬を1秒間に10発発射する。

 訓練された軍人でも普通なら7.62×39[mm]弾を同速度(10[s^-1])で発射する銃でさえ連射させて狙い(エイム)を維持するのは難しい。

 だが02はこれを普通に連射する。基本的にはカタログスペックの低いハイグレイズだが、02は普通にA級エージェント相当の戦闘能力を有する。


 だが考えてみてほしい。カルネアデス世界の人間のポテンシャルを。よくある俺TUEEE!型のチート能力等があるだろう。あれは外部の要素によりポテンシャルを最大限引き出された結果である。つまり、誰しもがあれらの能力を有することができる器があるのだ。指パッチンで大陸1つ吹き飛ばすなどもできるだろう。

 そんな器を複数個有する相手に戦車も壊せない弾丸が効くのだろうか?否、効くはずがない。いや、他人から魂など奪わなくてもそもそもこの魔王には防がれていただろう。

 それでも02は光って爆発するウザイ弾を1人を撃ち続ける。挑発しているのだ。

 そんな02に魔王が片手かざすと、02の全身を回転する文字の帯が囲んだ。魔法的攻撃だ。それの回転は加速し紫色の光を放ち始めるが、02はただただ機関銃の射撃を続ける。

 だが死を受け入れ無抵抗になったわけではなかった。それの加速はあるところまで来ると停止し現状を維持するようになったのだ。


「何!?と、止まらない!?」


 魔王は焦っていた。攻撃が完了しないだけではない。中断すらできずに手から魔力を放ち続けているのだ。ではその魔力の行き先はどこか、勿論02だ。02は魔王の魔法を暴走させ吸収している……

 それを理解した魔王は瞬時に間合いを詰め02の頭を蹴り粉砕した。しかし魔力の放出は止まらず、次の瞬間には背中が02の銃撃を浴びていた。


「こ、こいつ、殺せないだと……!?」


 先程も壁に叩き付けた直後に02は既に背後に回り込んでおり、今も頭を霧散させた直後に背後に回り込まれていた。それも無傷なのだ。


「あんたこそ勇者数人分の魂を奪っといてよく自壊しないもんだ。だが、記憶が多少流れ込んでいるだろう?でなければ先程の会話には違和感がある」


「お前はいったい何なんだ……!?」


 魔王はシールドを展開して弾幕を遮ると、02に魔力を奪われ続けていた左手を自ら切り落とした。すると魔力の放出は停止したが、それと同時に肩から全身に激痛が走った。02の小細工の所為(せい)だ。

 痛みでよろめく魔王に02は射撃を中断し腰についていた手榴弾(グレネード)を投げた。その爆風は部屋の明かり全てと魔王の体を吹き飛ばした。そこへ02はナイフを両手で構え突進する。

 それに気付いた魔王は02を腕で凪ぎ払おうとするが、その腕が当たる前に何故か02は魔王の真上におり、ナイフは魔王の肩に刺さった。

 チタン合金でできたナイフは魔王の体に突き刺さったのだ。中途半端とは言え仮にも直径10[mm]の弾丸をも弾く体をだ。

 ナイフが突き刺さった魔王の体は停止し傷口が僅かに白く光る。


「あんたには何の恨みもないけれど、私には私の都合があるんだ。殺させてもらおう」


 これこそがハイグレイズがこの戦場に来た理由だ。確かにハイグレイズは強くない。だが、相手を弱くすることができる。だがこれはデバフの達人というわけではない。相手のレベルを強制的に下げていると行った方が正確だ。

 と言っても基本的にこれは局所的かつ一時的だ。しかし、02にはこれを慢性的、つまり永久的なものにする手段がある。勝算はないが、勝機が全く無いわけではない。

 それを行う手段の1つこそ侵食。ナイフを介して今魔王の体から奪われた魂や相手自身の体に制御等を奪おうとしているのだ。めちゃくちゃに思えるが、これは血反吐を吐きまくった訓練の賜物なのだ。


 だが俺TUEEE!チーター数人分のポテンシャルをもつ魔王もこの程度でやられるわけがなく、これは02も最初からわかっていたことだった。

 魔王の体から放たれたエネルギーは広島型原爆の威力を上回り、その爆発はやがて数十秒かけて天界(ヘブンリーエリア)の表面に小さなクレーターを作ることとなる。




「ターゲットα高エネルギー放出。23名のエージェントと28台の車両が巻き込まれた。ハイグレイ02の安否は不明、ハイグレイ07は生存。巻き込まれた車両の内23台は戦闘継続可能。航空機に損害は認められず」


 仮設防衛地点でハイグレイズの指揮に当たっていた03は地震で倒れた機材を戻しながらカルネアデス異世界庁の指揮官に報告する。少々問題があってハイグレイズの指揮系統は他のものと統一されていない。




 やがて舞い上がった砂煙は消えて行き視界が回復する。その中から聞こえたのは先程の銃声と同じものだった。


“タタタタタタタタタタタタタタタ!”


 相変わらず02は魔王に挑発的な射撃続けていた。

 これには8(エイト)マガジンという弾数無限の弾倉が使用されており、カルネアデス日本史部はこれを”8式弾倉”と呼んでいる。現状ハイグレイズではないと生産できない代物だ。

 加熱されるパーツは02が魔法で水を生成させそれを設計段階から銃に存在するパイプに流すことで水冷冷却を行う。つまり射手の魔力の限りこの銃は撃ち続けることができる。


 遂に煙の中からその姿を表した魔王は02を殺すことを一旦諦め、別のエージェント達の命を狙いその場を去った。しかし02も魔王にぴったりとくっついていつまでも攻撃を止めようとしない。


「逃がさないさ」


「鬱陶しい!」


 石をも溶かす灼熱の炎に02は身を包まれるが、服が多少焦げる程度でまるで効いていない。魔王は02を無視することにした。しかしそれは間違いだった。

 いつの間にか槍を手にしていた02は魔王の背中をこれで貫いていたのだ。


「クソッ!何なんだ……!?」


 叩き付けられた細長い尻尾により02の体は霧散するが、次の瞬間にはやはり別の場所にいて攻撃を続けている。

 焦った魔王はまたも瞬間移動を行い今度はカルネアデスのエージェントの心臓を右手で掴み取った。


「何っ!?」


 驚く魔王のその右手は02の槍によって切断された。しかし魔王が02と距離を取ったときもう新しい腕が生えかけていた。


「ミイラになっていいミイラ取りしかこの場には送られてこない。つまりここにはもうあんたが奪える魂なんかない」


 カルネアデスのエージェント達から魂を奪おうとしたらしいが、異世界に送られる異世界庁のエージェント達からは予め失って困るものは最低限を残して既に抜き取られているのだ。


「クソッ!」


 マッハ6で飛来したタングステンの矢はこれを防いだ魔王の腕に傷を着けるもすぐに治ってしまう。更にそこに直径80[mm]の粘着榴弾のロケット弾がSu-34より放たれる。

 魔王の腹部に着弾した粘着榴弾が自身の爆発の衝撃の多くを魔王の体内に伝えると、魔王は吐血し地面に膝をついた。




「遺言があるなら今のうちに聞いてやろう。私個人としてはお前を殺したくはないと思っている。だが戦士としては戦う運命(さだめ)だからな」


 02は魔王の首に槍をつけつける。しかし魔王は開き直ったかの様な笑みを02に見せつけた。


「これなら、どうだ!?」


「ああ」


 辺り一体が光に包まれた。とても大きな光線が発生しのだ。

 それは円錐状に宇宙まで伸びるとやがて消え、そこには大穴だけが残され事となる。



「ハイグレイ02ロスト。放出エネルギー尚も増加…………オーバー3.35エクサジュール」


 3.35[EJ]の熱量らTNT換算で凡そ800メガトン。TNT火薬史上最大の核爆弾の16倍の威力になる。そもそもハイグレイズの熱量計測システムは実在する核爆弾を基準にしているからキリのいい数字になるのは当たり前なのだ。


「多数の無人航空機にシステム障害発生、広範囲に通信障害を確認。これだけの被害に納めるとはな……」


 普通に考えればこの戦場は原形をとどめず、一面吹き飛ばされているだろうが被害は限定的なものにとどまった。


“タタタタタタタタ……”


 爆心地に浮遊していた魔王に曳光(えいこう)弾が撃ち込まれる。ハイグレイ02だ。

 足場が消失し距離こそ開いているものの、02は先程と変わらず魔王に対し挑発的な制圧射撃を続けている。しかしそれでも効果は大きかった。気を抜いたらまたいつ自分の魂を奪ってくるかわからないやつがいつまでも自分の側で存在を主張し続けているのだ。

 力有る者にとっても未知は恐怖の対象であり、それが目の前で自分の害となり続けているのだから不安にもなる。


 真上を4機の飛行機が通り抜けた。作戦開始時には地上待機だったSu(スホーイ)-24戦闘爆撃機だ。

 魔王に命中した4発のミサイルはその場をまるで亜空間みたくねじ曲げてしまうが、02はその直前にその場を脱する事に成功した。

 魔法的空間混合弾頭だ。この弾頭が引き起こす魔法的な空間の混合は効果範囲内の物質を質量や結合等をほぼ無視して移動させ、ありとあらゆる物を破壊する。この際爆心地付近では粒子はアト(1000兆分の1[mm])レベル以下で混合させる為、生物の細胞は疎かナノマシンもその構成を維持できず破壊される。


 しかしこれで終わるのなら楽な話だ。人の魂は○ンジャソウルの様に不安定なものではない。有るのは()(まで)器であり、そこに何か溜め込まなければ殺したところで爆散しない。

 だが02は確信していた。まだ敵は死んでいない。02は今まで撃ち続けていた機関銃を腰につけていたハンドガンを取り出し構える。直後Su-34が超低空で侵入し、辺りにMSJFという魔法を妨害する特殊な燃焼物を散布した。

 つまりこういうことだ。強力な魔法で殺しにかかればこの場で生き残る為には相応の魔法を使用しなければならない。その状態を強制させた上でその魔法を妨害する。結果何が起きるかはよくわからないが、少なくとも敵にとっていい方向にはいかないだろう。


 更なる追い討ちをかけるべく02は構えたハンドガンを発砲する。この弾も勿論特殊な代物。AMP弾という今度は魔法を半強制的に沈静化させる弾だ。


「ダメか」


 AMP弾を撃ち尽くす前に02はハンドガンをホリスターに戻し、腕のウェアラブルコンピューターに何かを撃ち込んだ。




「粛清プロセスβ失敗か。ハイグレイ03より全部隊へ警告、ターゲットα脅威度増加の可能性あり、警戒せよ」


 ハイグレイ03は全体に聞こえる無線でそう呼び掛けると、今度はハイグレイズ向けの無線にて


「ハイグレイ02よりプロセスβ続行の要請が出た。ネガティブ、出撃コードD(ディー)D(ディー)D(ディー)、繰り返す。出撃コードはDDDだ。全ハイグレイズユニットへ発令、プロトコルDDD発令。指定されたユニットは粛清プロセスΔ(デルタ)の遂行を最優先とせよ」


 ひたすらDを言っていて何がなんだかよくわからないが、各隊員達からは了解の旨の返信が帰ってくる。


「ハイグレイ03、それはいったい何だ?報告に無いぞ」


 ハイグレイ03はカルネアデス異世界庁の指揮官の質問を無視する。


「出し惜しみは無しだ。バックアップもフェールセールも全部注ぎ込め、生きて帰れ(報告書書け)たらラッキーだ!」


 デストロイ!デストロイ!デストロイ!

ミイラ取りの話ですけど、これは原作の筆者さんから聞いた本家の設定です。スピンオフオリジナルではありません。異世界庁のエージェントの魂の話です。確か改稿された部分に”遠魂分離機”なるものがあったはず……


“粛清プロセス”っていう単語についてはもうGOCさんのをパクらせてもらってます。というかそのまんまです。

多分原文だと”the liquidation process”?




 ここからは私が行ったエネルギーの計算の説明です。

 核出力の計算方法とか知らないのでざっくりです。まあ素人の計算とその説明なのでよくわからない部分はそのままよくわからないでいた方がいいです。(よく分かる人から正確な突っ込みを頂けたらな、と……)


 識部精機製造所さんのホームページ(HP)

”実際は、火薬の量が50倍になっても、破壊力は1.8倍程度にしかなりません。”

太字(ボールド)で書かれていたのでこれを元に、まあ6.5乗根くらいで計算すればいいのかな、となりましたが、実際核爆弾は空中で炸裂しますので、地表での爆発ではまた変わるはずです。

( 最初は3乗根だと思っていましたが、体積に留まらず圧力等の計算もあるので結局違い、50^(1/x)≈1.8になるようにxを変えていきました結果6.5としました。


(50^(1/x)≈1.8エックス乗根(じょうこん)近似(ニアリーイコール)イッテンハチ)

本来なら”x”は”√”のガクッってなってる部分の上に書くべきですが、小説家になろうの小説ページはエンコードが”UTF-8”である為”^”を使わざるを得ないのです。入力時はテキストエリアってなっててよくわからないのですが……)


 そこでまあ7乗根位に下げて計算します。

50[Mt(メガトン)]の16倍の出力で、比較は実際に被害の記録がある広島型原爆(リトルボーイ)とします。

 広島型原爆の核出力は約TNT換算15[kt(キロトン)]とありますので15kとします。

 という訳で式は以下の通りになりました。


(50×10^3×16÷15)^(1/7)=4.734624407018912676287……


となります。

 広島型原爆は上空600[m]で起爆され、半径2[km]の木造建築を全壊させ、半径3[km]あたりの建物が全焼したとあります。

 しかし爆発地点は地表であり、広島型原爆の場合エネルギーの約15%は放射線になったとあります。当然これだけのエネルギーなので放射能とか出るのでしょうけれど、今回はあんまり気にしない方が良いのでしょう。

 ではエネルギー放出はどのように行われたのかという話ですが、裏設定には秘密にしなければいけない部分もありますのでそこは伏せますが、一言で言うと

”魔法的にエネルギーという何かがTNT換算で800メガトン分以上放出された”

となります。エネルギー変換効率だけを見てみると1もしくはそれ以上になっているかもしれませんね。

 まあそんなわけで元のエネルギーを0.85で割りましょうか。


(50×10^3÷0.85×16÷15)^(1/7)=4.845834116149331607795……


 はい。かなり大雑把な計算ですが、広島型原爆の約4.85倍の加害半径(加害範囲?)となることが予想されます。


 しかし作中ではハイグレイ02がこれを上下方向のみに逃がしています。勿論遮光、遮熱、遮圧、みんなしていますが、幾分か漏れている為光の柱の様に見えています。(これを計測できるハイグレイズの観察システムとはいったい……)

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読んでくれて\(・ω・)/感謝なのです

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