魔法Ⅱ
4章 魔法Ⅱ
目を見開くと そこに広がっていた景色は、縦横100メートルもある 空間だった。
すると ルナが
「早くしないと 10分過ぎちゃうよ〜」
と言ってきたので
そう言えば そうだった。と思い、急いで彼女達の魔法を見ることになった。
「それじゃあまず、炎属性の私から行きまーす。」
ルナは、そう元気よく答えて 目の前の壁に向かって魔法を放った。
「それじゃあ最初に、初級 炎属性魔法 ファイヤーショット!」
ルナの右手から放たれた火の玉は壁に向かってまっすぐ進んでゆき、壁へとぶつかった途端に吸収された。
俺は「おぉーこれが魔法かぁ 初級魔法と言っても、中々の迫力があるな」
そう絶賛していると、「次は私たちよ」と言って、イリーとアルミヤが同時に魔法を放った。
「水属性魔法 アクアスラッシュ」
「木属性魔法リーフキャプチャー」
イリーが使った魔法は、水を刃のように鋭くし 飛ばすものに対し、アルミヤは植物のツルを出して相手を拘束するものだった。
こうやってみると彼女達は意外にもすごい冒険者じゃないかと思ってしまう。まだ初級魔法しか見てないけど。
次は俺の番なので魔法陣のある両手を壁へと向けて立ち、ついさっき見た彼女達の魔法の中からどれを試して見ようかなぁ〜と迷っていると、頭にまずファイヤーショットとアクアスラッシュが浮かんだのでどちらかを先に試そうと思った途端、さっきまで思い浮かべていた二つの魔法が両手から片方ずつ放たれたのだ。
俺はその光景に唖然し両手を見て確認するも、やはり火属性の赤色の魔法陣でもなく、それまた水属性の青色でもない、元々の色の虹色であり さらに、魔力量の減少がほぼないに等しいぐらいに減っていないのだ。
その姿を見た彼女達が「やっぱり予想通りね」と口を揃えて言ってきたので「何が予想通りなんだ?」と聞いてみると代表してルナが
「予想通りと言うのはね 貴方の虹色の魔法陣がどんな魔法にも対応しているということよ」
そう言ってきたので
「えっ マシで? だったらさっき使ってないアルミヤの魔法も使えるってこと?」
「予想だとそうなるわね」
俺は信じられずもう一度
「ということは、俺の魔法陣めちゃくちゃ万能じゃねえか?」
「まぁそういう事ね」
「それってめちゃくちゃ強くないか?」
ルナは俺の何回にも及ぶ問いただしに怒ったのか
「だからさっきから何度もそういう事と言っているじゃない」
俺は怒られた勢いで興奮から我に返り自分の両手を見て
「これが俺の力なのかぁ〜」と興奮冷めやらぬ気持ちで呟いているとルナが
「そう言えば、そろそろ10分過ぎちゃうからほかの魔法なんかを覚える際は、クエスト中に私たちが使う魔法を見るか、他の冒険者なんかに見せてもらうといいわ」
そうルナの話が終わった途端、視界が眩い光に覆われてきて、慌てて目を閉じり光が収まったのを感じ取り目を開けるとその場所は先程までいた森だった。どうやら10分だったらしい。
ルナは俺達が先程使っていた消耗品の魔道具を拾い上げて
「そう言えばこの魔道具これで最後の1個だったから、ちょうどこの森を抜けたところにある広い街でクエスト受けつつ一緒に必要な物資を調達しましょう。 着くまでに一日半かかるけどね」
そう聞いた俺は「一日半もかかるのかぁ〜」とため息をつきつつも
「まぁ しゃあないか!」
と納得し
「そうと決まればさっさと行こうぜ」
と張り切って進み出すと
「そっちは逆よ」
と鋭いしてきを受け、すぐにルナと場所を入れ替え先頭にし、俺は後ろの方で歩き始めた。
街への行く際の森の道中、いかにもファンタジーって感じのゴブリンが出てきたり、普通に大型動物のクマなどが出たりと、いろんなモンスターが出てきたが、ここら辺のモンスターはレベルが低いのかアルミヤや覚えたての俺が使う木属性の拘束魔法で極力無理に倒さず戦闘を避けて進んで行ったが、日が暮れて野宿する事になりお腹が空いたので1匹イノシシぽい(牙がやけに鋭い)のを討伐し、焼いて食べた。
その後は一晩寝るためにルナから借りた、一定量魔力をつぎ込むと温度調節を自動でしてくれる魔道具のテントを設立し過ごした。
翌朝、目を覚ましても、やはり太陽の日差しが草木でさえぎられており、薄暗かった。
テントを全員片付けて、準備が出来たところで
「それじゃあ、あと少しの道のり頑張りますか!」
と俺が張り切った声を出したところで冒険が再開された。
出発したのはいいのだが結局昨日と作業は一緒でモンスターが出てはアルミヤもしくは俺の拘束魔法であっという間にことが済み俺が
「なぁ〜もっと強いモンスターとか出ないのかなぁ〜」するとアルミヤが
「戦わずに済むだけいい事じゃないんですか」
と、ごもっともな答えが帰ってきて
ため息をついていると森の道がどんどん開けているのにきずき
「よっしゃーもうすぐ目的地じゃないのか」
そう聞くとルナが
「えぇ 確かこの先を真っ直ぐ抜けた所に街があったはずだわ」
と言ってきたので早く早くとはしゃいでいると少し遠くから
カーンカーン
と甲高い鐘がなる音が聞こえてくると急に彼女達が険しい顔になりいっせいに走り始めた。
俺はすぐに彼女達の走る横まで追いつき
「おい 急に険しい顔してどうした?」するとイリーが
「さっきの鐘の音は各国共通の異常事態時に鳴らされる警報音よ」
「今なったということは私達が向かおうとしていた街で何かが起こっていると言うことよ」
そう話している間にも道はどんどん開けていき、とうとう森を抜けると そこに広がっていた景色は
火が立ち上り、黒い煙を出している 崩壊寸前の街並みだった。




