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5分前後でサクッと読めるやつ あれこれ

密室に超美少女と隠れたけど、ハアハアむわむわペロペロされて困ってます。ここからどうすれば良い?

第3回小説家になろうラジオ大賞に応募した作品です。テーマは「密室」。

「凛!」


 家で大人しくしてろって言ったのに、凛はなんと勝手に高校にまで忍び込み、俺に会いに来た。

 そんなに俺と居たかったのかぁ……デヘヘヘ、とデレデレしそうな顔をぎゅっと引き締めてダメなものはダメ! と注意しようとしたが、凛は「ここが俺君の高校かぁ♪」と言わんばかりに興味津々であちこちをうろつき、遂にサッカー部の部室にまで入り込んだ。


「おい待て!」


 慌てて追いかけて部室に入ると、俺の開けっ放しだったロッカーをチェックするように覗く凛の姿が。

 ……良かった。友人に借りてロッカーに入れてたエロ雑誌、先週ちゃんと返しておいて。あんなの見つかったらどうなるか想像もつかない。


 ほっとしたのも束の間、後ろでガヤガヤと声がする。ヤベっ、他の奴らが来た!?

 俺は思わず凛を抱えロッカーに隠れた。


「さっさと着替えようぜ」


 部の仲間が何人か入ってきて着替え始めたらしい。

 ロッカーと言う狭い密室の中で一気に温度が上がり、凛がハアハアと息を荒くする。俺は右手で凛を抱き締め左手で彼女の口を塞ぐ。


「う~! う~!」


 凛が抗議するように小さく声を立て、うるうるした黒目がちな瞳で見上げてくる。

 くっっっっそ可愛い。可愛すぎる。しかも俺の体に押し付けられた胸の辺りからムワムワと良い匂いが立ちのぼり、俺は今すぐ凛の胸をクンカクンカしたい欲望に襲われた。


 ……はっ! いかん! しっかりしろ俺!

 ここは男子校のサッカー部。ロッカーの外には癒しに飢えた男どもがウロウロしている。

 こんな所で超絶カワイイ俺の凛を見せてみろ。あっという間に俺の手から奪われ、男どもにあちこち触られて……そして……。


 ……はっ! いかんいかん! NTRの妄想で泣きそうになった。

 とにかく。絶対に奴らにバレてはいけない。



 ペロリ。


 妄想時に緩んだ左手を突然凛が舐めた。こら!こんな時に何すんだ!

 凛はイタズラっぽい目をしてペロペロ舐めまくる。くすぐったい! 声が出ちゃうだろ!



「よーし、じゃあ行くか」


 着替え終わったサッカー部の仲間は全員部室を出ていく。誰も居なくなってから俺はヨロリとロッカーから出た。

 くっそう。まずは……。


 俺は凛の胸毛に顔を押しつけてスーハーする。お日様のような匂いを堪能して落ち着いてから、凛に言い聞かせた。


「いいか。ここで待ってろ。今日は部活サボって一緒に帰るから」



 超絶美少女なだけでなく、超絶賢い凛は俺の言葉がわかる。

 尻尾をちぎれんばかりに振って「わんっ♪」と返事をした。


凛ちゃん。生後10ヶ月の黒柴犬(♀)

めちゃくちゃ顔が良い。キリッとしてる。

あと雑誌を見つけるとビリビリに破くのが最近のお気に入り。


お読み頂き、ありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[一言] いぬ好きにはたまらない作品でした(*^.^*) ハァハァしたりスーハーしたり。 最高に興奮しますね(え?)
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