ep.48 This is HARUYO's road( *¯ ꒳¯*)
怒涛の一年も終わり、
初詣に、神社に友達と行くことになった満
そこにいたのは、巫女としてバイトをしていた
結愛と春夜だった。
これは新年を迎える前、
彼女が、とある思いを抱えていたお話ー……
☆春夜Side☆
春夜ちゃんは、いつも、どこでも真剣です。
「春夜! なぁに、このテストの点数は! 赤点じゃない!」
「いやぁ、ついうっかり〜でもママ、これ以上下がることはない目安になるから、赤点も悪くなくない〜?」
「もう、またそんなこと言って……」
勉強する時も。
「鷹匠さん! 授業中寝たらダメでしょう? そんな授業態度を続けていると、来年の通知表に響きますよ?」
「だって〜眠いものは仕方ないし〜寝る子は育つっていうんだから、ちょっとくらいいいじゃないですかぁ〜せんせぇい」
授業中だってそう。
春夜ちゃんはふざけてなんかいない、大真面目に取り組んでいます。
いつしか春夜のことを、みんなはちょっとおかしい子、と認識するようになりました。
別に春夜ちゃんは、そんなこと気にしたことはないんです。
誰になんと言われても、春夜は春夜。
我が道を行くのが、春夜ちゃん道なのです。
そんな春夜ちゃんが、初めての挑戦をすることになりました。
それは………
「こんな感じ……かな? 春夜ちゃん、どうかな?」
「うん、バッチリだよ〜いやぁ、まさか巫女さんになれるとは思わなかったよ〜」
そう、巫女さんで〜す。
え? なんで巫女さんなのか、って?
そう言われるとぉ、答えに困っちゃうけどぉ。
強いていえば学校でアルバイトを募集してたのをみて、ビビってきたからかな? あはは、答えになってないね〜
「それにしても春夜ちゃん、結愛ちんがやってくれるなんて思わなかったよ〜まさに、持つべき友は結愛ちん、だね〜」
「そ、そんなこと……せっかく春夜ちゃんが誘ってくれたから、やってみようかなって思って……」
彼女―鳳結愛ちんは、春夜の大好きな大好きなお友達です。
今日はその巫女さんデビューの前に、服の試着をと言われ、一足先に神社に来ているんだぁ〜
結愛ちんの巫女さん姿はねぇ、それはそれはもう可愛くて〜春夜なんかとは比べ物にならないんだよ〜
「いやぁ、当日が楽しみですなぁ。あ、写真とろうよ写真〜あとできょうちゃんやこうきんにも送ってあげる〜」
「や、やめてよ恥ずかしいから……藍沢君に、わざわざ言ってあるんだね……」
「うん、そりゃあ春夜の晴れ姿を見てもらいたいじゃん?」
「そ、それなら、写真送らずに当日までのお楽しみにしてた方がいいんじゃないかな?」
「おお〜そうともいうねぇ〜結愛ちん、かしこーい」
そう言いながら、あらゆる角度で写真を撮ってみせる。
ほほぉ、我ながらよく似合ってますなぁ。
きょうちゃんに早く見せたいなぁ、かわいいって言ってくれるかなぁ。
「あの……すごく今更なこと、聞いても、いい?」
「ん〜? どうしたの? 結愛ちん」
「春夜ちゃんと藍沢君って、付き合い長いん、だよね? 好きになったきっかけって、あったのかなぁって」
ほんと今更だなぁ、なんてことを言いながらふと考えてしまう。
色々な人に聞かれる。どうして付き合うことにしたのか、どうしたらそんなに円満になれるのか、と。
ぶっちゃけ春夜的には、きょうちゃんにその質問をしたい。
春夜は昔からこんなだし、ましてや男の人にそういう目で見られたこと無かったからなぁ。
「うーん、これって言うのはないけど〜……強いていえば〜春夜の好きな物を否定しなかったとこかなぁ?」
「春夜ちゃんの、好きな物?」
「春夜、普通の女の子なら怖がったり嫌がったりするものが好きじゃあん? 例えば、虫さんとかお化けさんとか」
「う、うん……この前教室に蜂が入ってきた時も、飛んでるあとを追ってたもんね……」
「そうそう。大体の人はそれで変な人って言われちゃうんだけどぉ、きょうちゃんには言われなかったんだよねぇ〜」
『春夜先輩、俺はあなたが好きです。友達からでいいので、付き合って貰えませんか?』
今では懐かしい、とてもとても大切な思い出。
それはまだ、彼が中学生の頃で春夜が弓道をやめる前の話。
春夜が大会で悔しい思いをしていた時に、いち早く声をかけてくれたのが他校の後輩―きょうちゃんだった。
あなたの夢を、俺に背負わせてください。
とかなんとか言ったあと、告白もされて、そこからなんとなく一緒にいることが多くなった。
彼は春夜なんかの話をいつも親身に聞いてくれて、困った時はすぐに力になってくれる……頼りになるお兄さんみたいな人だった。
だから疑ってた。こんないい人が、どう転んだら春夜と一緒にいたいと思うんだろうと。
春夜はそんな彼を、試す真似をしてみせた。
「ねえねえきょうちゃん? あそこにGちゃんが捕まってたよ? 可哀想だと思わない〜?」
あえて普通の人なら躊躇ってしまうようなことを、目の前で堂々として言ってみせる。
そしたら彼も、間違っていることに気づくだろうと思って。
こんな春夜なんかに捕らわれないで、他の可愛い子たちの所に行っておいでって。
なのに、彼はー
「確かに害虫は見た目もよくないからか、除け者にされがちですよね…虫の心配までするなんて、優しいですね。先輩は」
虫の話をしないで、変なもの拾ってこないで、あんな気持ち悪い虫を好きなあなたはおかしいー……
今までそんなことしか言われなかった春夜にとってはそれが衝撃で、びっくりして。
その時わかったんだ。ああ、この人は最初から嘘は言ってないんだなって。
本当に春夜のことが好きで好きで仕方ないから、一緒にいるんだなって。
「それで春夜、きょうちゃんと約束したんだぁ〜今後も春夜ちゃんのために愛を尽くしてくれるなら、付き合ってあげる〜って」
「ふふ、春夜ちゃんらしいね」
「春夜ときょうちゃんの愛のメモリアル第一章はこんな感じかなぁ。第二章ではね〜なんと、きょうちゃんがサプライズで誕生日を祝ってくれて〜」
「ま、まだ第一章だったんだ……この後少し時間ある、から……どこかカフェでもはいって話さない?」
「おっ、いいね〜じゃあ、さっさと着替えて行こ〜」
春夜ときょうちゃんが二人でいるのを見て、お似合いだと言ってくれるのはどれくらいいるだろう。
彼みたいな優しくて、かっこいい人が春夜なんかと一緒にいていいんだろうか。
………なぁんてこと、考えてもしょうがない。
春夜は春夜、自分が思ったように生きていけばいい。
それが春夜ちゃんらしい、春夜道だからねっ。
(つづく!)
雲雀、智恵に続くのは春夜ちゃんです。
恭弥が好きになったきっかけは描きましたが、
春夜ちゃんもみたい! と言われたので
とりあえず頑張って書いてみたのですが
きっかけ? そんなのどこで言ったっけ?
というくらい、春夜ちゃん節満載です。
ですが、正直書いてて1番楽しかったです。
なんだかんだで彼女が一番ヒロインっぽいですよね
自分だけでなく、周りを見れてる彼女は
結構有能なんじゃないかと思ってます。
ちなみに作中に出てくるGについては、
嫌いな人もいるかなぁと思ってあえて
伏せておきましたので…笑
次回は26日更新予定。
今度はあのキャラクター目線でお届けします!




