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ep.22 萌える水着回は女の子がいて成り立つものだと初めて知った今年の夏。 

雲雀にとって最後の大会になる演劇大会で

まさかの銅賞を取ってしまう。

それを慰めるはずの満は、フィオーリの策略により

告白をしてしまう!!


波乱で幕を開けた夏休みは、まだまだ続くようで・・・?


「んで、そのまま告白しちゃった……ってこと?」


紙コップに入れられた氷に、勢いよくスプーンを入れる。

かんかんとお日様が照り付ける下で怪訝そうに顔をしかめる彼を見ながら、僕は弱々しくうんとうなずいた。


あの大会の日から、二日明けた今日。

僕はいてもたってもいられず、虹己君と恭弥君にすぐに連絡を入れた。

本当はメールだけで済まそうと思っていたんだけど、意味が分かんないと虹己君に半ギレされながら電話までかかってきた。


逆に恭弥君は僕のことを心配してくれて、気分転換にということで海に行こうと提案し、現在に至っている。

わいわいとはしゃいでいる子供やカップルを見ながら、虹己君はふっかぁいため息をつきながら持っていたかき氷を口にした。


「……やっぱり聞いても意味わかんない。励ますだけでいいのに、告白までする?」


「それを言うなら、ミミルに言ってよぉ~僕だってそんなつもりなかったんだから~」


「ほんっとミミルって強引だよね。オレの時もそうだったけど、恋のキューピッドならぬ恋の悪魔なんじゃない?」


「こ、虹己君、あんまり言うとミミルに怒られるよ?」


はいはいと嫌気たらしく返事をしながら、虹己君は敷かれたビニールシートに横たわる。

聞かれてないかときょろきょろしてみるけれど、ミミルの姿はないようで安堵の息をこぼした。


こうして三人で海に行くのは、約二年ぶり。

去年は受験があるからと言って、恭弥君から遊ぶのを一切禁止されていたせいでまったく遊べなかった。

僕のために提案してくれた、とはいえこうして遊びに出れるなんてちょっとうれしいなあ。


「つーかさあ気分転換に海行こうって言われた時は、どういう風の吹きまわしかと思ったけど……あの人の姿見て納得したよね。ほんとリア充」


「あの人って?」


「二人とも~~~荷物番ご苦労様あ~今度は二人が入ってきていいよ~?」


笑顔を振りまく彼女が、僕にはまぶしささえ感じられる。

実をいうと、ここに来たのは僕たち三人だけではない。

フリルをあしらったピンク色の水着を身にまといながら、ただいま~と優しく微笑む。

男三人の中での唯一の紅一点、春夜先輩だ。


てっきり僕達だけかと思っていたから、彼女の登場にはちょっぴりびっくりしたけど……

恭弥君曰く先輩が付いてくるとうるさかったとか……

ま、まあ僕的には人数が多いほうが楽しいし、全然かまわないんだけど。


「すまん満、虹己。すっかり荷物番をさせてしまったな」


「疲れなくて済むから別にいーよ」


「二人こそ、もうよかったの?」


「大丈夫~春夜ちゃんこそ、無理についてきてごめんね~宿題にかけるネタがなかなかないからさ~」


なるほど、そのためにここまで来たってことか。

宿題といえば、僕も書かないといけないんだよね。

告白してしまってからというもの、僕から誘っていいものかどうか……すごい不安だなあ……

うう、宿題出せなかったらどうしよう……


「そういえばきょうちゃんからお聞きしましたよ~? 雲雀先輩に告白しちゃったそうですねぇ満ちんっ」


「え? ええ、まあ……」


「何かお困りなら、この春夜ちゃんが話を聞いてあげようじゃないですか~ってことで、こうきんはきょうちゃんと泳ぎに行っていいよ~」


本当に自由な先輩だなと、心から思ってしまう自分がいる。

断る理由が見つからない僕は、どうしようとばかりに二人に目を配る。

その目線に気付いているのかいないのか、虹己君が深いため息をつきながら羽織っていた上着を無造作に僕の頭上に投げた。


「うわっ、こ、虹己君何するの……」


「オレがここにいてもしょーがないってことでしょ。行くよ~恭弥君」


「ああ。春夜、俺の上着を着ておいてくれ。あまり満を困らせる質問をしないようにな」


そう言いながら恭弥君と虹己君は、二人で海の方へ行ってしまう。

こういう時、二人の好意をありがたく思うべきなんだろうけど、どうすればいいんだろうという不安の方が勝ってしまう。


だって友達の彼女と二人きりだよ?

特に自由でおなじみの春夜先輩だし……一体何から話せば……


「満ちんはさぁ、恋愛は初めて?」


「え? あ、はい……まあ」


「初めてって不安だよね~~一緒にいても何していいか分かんないし~好きって気持ちについていくのに必死だったり~」


一体何が言いたいんだろうと疑問に思いながらも、彼女の方を仰ぎ見る。

先輩は恭弥君が置いて行っていた上着に腕を通すと、優しそうな表情をしながら僕に実はね~と話し出した。


「春夜も初めてなんだ~男の人に好きって言われたの」


「そうなんですか……ってえ? 告白って、恭弥君からなんですか!?」


「びっくりするでしょ~? 春夜も最初はドッキリかと思っちゃったよ~」


当時恭弥君が付き合うこと自体、僕達にはビックニュースだった。

確かに彼はモテモテだし、今までにも色々な女子に告白はされてきていたけれど。

意外だ。まさか、彼から告白していたなんて……


「きょうちゃんとは弓道の大会で会ってね~これでも春夜ちゃん、結構腕がたつ選手でよく対決したのよ~でも怪我しちゃって、それがすごい痛かったから弓道やめちゃったんだ~」


「そうだったんですね……」


「でもね~中学の最後の大会で会った時に、きょうちゃんに言われたの。俺にあなたの夢を背負わせてください~って。春夜ときょうちゃんのなれそめは、そんな感じ~」


なんか、かっこいいなあ。恭弥君って。

恋をすると、人は変わるとよく聞く。

僕は彼のように、好きな人を守れるような彼氏になれるのだろうか。

きっとそれは絶対簡単な事じゃないんだろうな……


「要するに春夜ちゃんが言いたいのは~頑張れ、青年。青春はすぐそこだ~~~ってこと~」


「ええ? 今の話の流れでその結論はおかしくないですか?」


「そんな感じでいいの~ほら、二人が手振ってるよ~?」


先輩に言われ、前を向くと虹己君が「満君も泳げば~?」と言いながら、手を振っているのが見える。

行ってきなよ~と優しい声色で、春夜先輩が背中を押してくれた。


やっぱり僕も頑張らなきゃ。恭弥君のようには、なれないとしても。

そう決心しながら、僕は彼女に行ってきますと声をかけ二人のもとへ走っていったのだった……


(つづく・・・)

リア友に自分が書いた小説を

読んでもらうことが多いのですが、

直接ここがこうで、的な推しポイントを熱弁するにも

かかわらず、それが伝わらな過ぎて

歯がゆい思いをするばかりです。

私個人が推しを美化させすぎなのか・・・

見方は人それぞれですね。


あ、そういえば前話からにはなりますが、Twitterにて

裏話を書いて、投稿させてもらってます。

Twitterだけの限定になりますので、

もしよければのぞいてみてください。

アカウントはマイページから

飛べるようになってますので何卒・・・


次回は8月3日更新!

夏といえばもう一つ、ありますよね? お楽しみに!

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