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ep.2 敵は校則にあり。

主人公、赤羽満は

友人の虹己、恭弥とともに

四葉高校に無事入学がきまる。


新しい生活にワクワクする一方で

学校ではとあるきまりが…

「資料は届いたか~? 一応、これが強制恋愛法の概要だ。相手が決まり次第、この紙に書いて提出する。うかうかしてる場合はねぇぞ~? ゴールデンウィークまでにやんねぇと退学かもしんないか

らな~んじゃ終礼おわりーかいさーん」


担任になった秋山先生が、けだるそうに言いながら足早に教室を去る。

ざわめく同級生たちの中で僕は、二枚ある資料を交互に眺めみて、


「意外と本格的なんだなあ」


とのんきに声を上げていた。

一年生になったばかりだというのに、僕達に無理難題が突き付けられた。


それが生徒会発足の新しい校則、強制恋愛法。

名前通り、男女の付き合いを強制化するというものだった。

普通禁じられてもおかしくない、男女交際。

しかもそれは入学式のあの場で初めて公表されたらしく、先輩達も動揺を隠しきれていなかった。

ゴールデンウィークまでに申請書を出さなければ、退学。

こうなった以上、彼女を見つけないといけないんだろうけど……むむむ。


「そんなににらめっこしてても、彼女は見つからないよ~満君」


声が聞こえて、ぱっと顔を上げる。

そこには、虹己君と恭弥君の姿があった。

僕が見ていた紙を横から眺めながら、虹己君は呆れたように


「しっかし世も末だよなあ。学校じゃとりしまるはずの男女交際を、校則にするなんてさ」


とつぶやいた。

この校則を作った人が、何を考えているのかは僕にはよくわからない。

ただ、先生が言ったように早く彼女を見つけないといけないのは確かで……


「ゴールデンウィークまでには彼女を作れだなんて、むちゃくちゃにもほどがあるよ……二人は誰にするかとか、決めてるの?」


「昨日今日会ったのにできるわけないだろ~? あ、でも付き合ってくださいって女子は何人かいたけど」


「早っ!?」


「まあ満君と違ってぇ? オレイケメンだからねぇ」


にやにや笑う虹己君に、どうしよもないうらやましさが募る。

彼は僕なんかとは違い女の子にすごくモテる。

それはもちろん、恭弥君も同じで……


「俺も声はかけられたが……彼女がいるからな。断ってしまった」


「いいよねぇ、彼女持ちな上にその彼女さんが同じ高校にいて。最初っからこの校則のこと知ってたんじゃないの?」


「そんなわけないだろ」


そう。何を隠そう僕たち三人組の中で、唯一彼女がいるのが彼ー恭弥君だ。

こんなにかっこいいし、彼の魅力に惚れる人は数多いと思う。

勉強くらいしかやることないって言ってた彼が一番乗りだったことには、正直驚いたけど。


「……そういえば、妙な噂を聞いたんだ」


「妙な噂?」


「この高校には、伝承があるらしい。恋愛が必ずかなう場所があるとか、なんでも願いがかなう道具が眠っているとか……そういう……」


恭弥君がおもむろに思い出しながら、僕らに言う。

僕はへ~~と答えるも、虹己君は全く信用してないようには? と顔をしかめる。


「めちゃくちゃ曖昧じゃん。そんなもの誰が信じるの」


「俺にもよくわからない。どの人に聞いても、確証的なものはなかったな」


伝承、か。

そんなものが、本当にあったらすごいなあって思う。

もし本当にあったら、この校則のこともどうにかしてくれるのかな?


「そうだ! 図書室に行けば、何かわかるかもしれないよ!」


「満君ってば、そんな信ぴょう性もないもの信じるつもり?」


「もし本当に何かあるなら、探してみれば見つかるかもしれないよ! 僕、いってみる! 先に寮に戻ってて!」


そういって僕は強引に一人で、図書室へ走り出す。

図書室に、何かあると信じてー


(つづく!!!)

活動報告でもあげたのですが、今作品には

とある作品と、ある関係性があります。


皆さん、お気づきですか?

すでに、そのからくりが仕込まれていることに

はたして気付いた方はいますでしょうか!

答え合わせは後々しますので、お楽しみに笑


そしてなんといっても、私の作品では珍しい

"最初から相手がいる"

というキャラが誕生しました!


こんなに書いて、あんだけキャラがいるのに

意外と初めてなんですよね

ほんと、恐ろしいとはこのことですよ。


次回は28日更新予定。

物語がついに動き出します!!

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