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自己同一性

作者: 雪つむじ

硬い硬い

氷の上に


熱く煮立った

お湯をかける


どろどろに


互いが互いを侵食して

その表面で絡まりながら


少しずつ

少しずつ


溶けて

溶けて

溶け合っていく


冷めて

冷めて

冷めていく


お互いがお互いを

思い出したように


冷たさと

熱さが

その中間で

混ざり合う


頑張っていた自分も

閉じていた自分も

どれもが同じだけ自分で


頑張らなかった自分も

開いていた自分も

どれもが同じだけ自分で


何もかも

どこにでも

自分は

ひとり


確保された自己同一性が


押し流されないように

そのまま

少しずつ


揮発していく

ありがとうございました。

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