アレンの力(笑)
いくら魔導王国として魔法ガ優がれていると言っても国民全員が魔法を使える訳でわない。
そして魔法でも魔法師は炎や水等の属性を含む属性魔法が使えるが召喚魔法は使えない。
逆に召喚者は魔法で炎や水等の属性を含む生物を召喚できるが属性魔法は使うことが出来ない。
魔法の属性は炎・水・風・土・光・闇そして特殊である。しかし特殊属性は扱える者は少ない。しかし特殊属性をもつ者は歴史的英雄となっている。
イグダスに手伝いで買い出しに駆り出されたアレンは買い出しのメモ見ていた。
「え~と、買うものはにんじん じゃがいも たまねぎ 豚肉…カレーか?カレーなのか?」
イグダスの書いたメモには
買い出しメモ‥にんじん じゃがいも
‥たまねぎ 豚肉…
そして―――――シチューのルーと書かれていた。
「シチューかよ!! 昨日食べただろ!!どんだけ好きなんだよシチュー!!」
アレンはイグダスのシチュー好きに激怒した。激怒しているが…居候なので嫌とは言えない。
(まぁシチューじゃ無くてカレーの元買ってカレーにするか~似たようなもんだろ)
アレンはシチューからカレーに変更して買い物を続行することにした。イグダスは買ってきたのがカレーのルーとわかるとアレンを説教するのだがそれはまた後になるのだが。
アレンがメモの内容を改竄していると子供の声がした。
「なにしてんだよ!!俺のボールだぞ!!てめえ俺が誰かしってんのかっ!?」
「……ごめんなさい…」
「ごめんですんだら騎手は要らないんだよ!!」
「…ごめんなさい!!」
そちらにチラリと目線を向けると一人の男の子が木を指差しながら女の子に怒鳴っていた。周りの子供も怒っている男の子の取り巻きなのか女の子に向かって「どうすんだよ!!」「弁償しろよ!!」などと言い寄っている。アレンは男の子が指を差している木の方をを見るとボールが木の枝に引っ掛かっていた。それを見てアレンはどうして男の子が怒っているのか察した、
(おいおい…男が女相手に何人で何やってんだ?はぁ~どうしたもんか)
アレンは頭を手で掻きながら少し考えて子供達に正式には女の子のほうに声をかけた。
「君達どうしたんだ、ボールが引っ掛かったのか?」
それを聞いた男の子達はアレンに目を向けて目に警戒の色を見せた。その内の一人が
「うっせえっ!?てめえには関係ねえだろ!!」
と反発してきた。その男の子は見た目は10歳くらいでツンツンとたっている赤い髪、目も赤く鋭い目線でアレンをにらんでいた。こいつがこのガキ共のリーダーなのか周りの男の子も「そうだ!そうだ!!」と言いはった。しかしアレンはそれを無視して女の子にもう一度聞いた、
「もう一度だけ聴くよ。どうしたんだ?」
周りの男の子は無視されたのが気にくわなかったのか無視してきたしかし女の子のほうはアレンを見て
「…魔法で浮かせてたら飛んでっちゃたの…」
見た目は8歳くらいで髪は綺麗な金髪のショートカット、目はぱっちりまん丸の青い色をしていて頬はふっくらピンク色をしている可愛らしい顔の女の子だった。その子の目は涙を溜めて今にも泣き出しそうな顔でそう言った。
「君のお名前は何かな?」
アレンは優しい声色でそう聞いた。それを聞いた女の子は少し安心したらしく「リン」と答えた。周りの男の子達はまだ警戒しているらしく何も答えなかった。アレンは一度頷きこう言った
「リン、君がボールを飛ばしたの?」
「…うん リンが飛ばしちゃったの…」
リンはか細い声で答えた。彼女の家では魔法をみだりに使うなと教えられていたからこの人もきっと怒ると思ったのだ、しかしアレンは、
「マジで!!枝まで15メートルぐらいあるぞ…その年でここまでできる。 すごいじゃないか!!」
と言ってリンの頭を撫でた。怒るどころか褒めてくれた! とリンは嬉しく感じた。アレンは撫で終わると
「さてとリン、ボールは俺にまかせな!」
と言いリンを下がらせた。赤髪は何か言おうとしたが周りの取り巻きに止められしぶしぶ後ろに下がった。アレンはそれを確認ておもむろに右手を前にだして彼はある言葉を発した。その言葉には魔力が宿っていた。
【汝の体は鳥。汝は風の使い。今、汝の体に風を乗せここに一陣の風を】
それは召喚魔法。言葉に魔力を宿して望みの生物を召喚させる召喚者が起こす奇跡だった。アレンの右手には魔方陣が現れた色は緑。それは魔法で風魔法を表す。リンも男子達を驚愕してただ見ているだけだった。
そうアレンは今は居候であるが召喚者でもあった。
【汝の名はウィンドバード。風の中を舞う小さき小鳥なり!!】
アレンが魔法を発動させた。魔方陣が輝きだして魔方陣の中からは風を纏った小鳥が現れた。その鳥はボールに向かって颯爽と飛び出しその小さい体に纏った風で―――――――――――――パァン!!とボールを割ってしまったのである。