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真・恋姫†無双 ~緑に染まる黒の傭兵~  作者: forbidden
第十章.白龍との旅、そして因縁
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仲直りの旅

「雛斗さん、今のうちに槍を直してきてもらったら?」


定例の会議で桃香がいつも通りにこにこしながら言った。

五胡を撃退して氷たちへの救援も無事に成功して一月が経つ。

西方と南方の蛮賊に警戒しつつ、内政に力を入れていた。

曹操、孫策共に勢力の強化を図ってそれぞれ西進、南下を画策しているようだ。

こちらに手を出す気配は今のところない。


「確かに曹操と孫策が侵攻する様子が見えない今、行くのはちょうど良いとは思いますが」


「仕事なら私たちに任せてください。徴兵は今のところありませんし、あとは私たちでも判断できますから」


雛里もにこっと笑いながら言う。


「──まあ、武器がないと皆と本気で打ち合えないしね。お言葉に甘えようかな」


武器ないと本職の戦で本調子出ないし。


「折角だから星ちゃんと行ってきたら?」


「えっ……!」


桃香の言葉にちょっと俯いていた星が顔を上げた。

槍がないのは、星と打ち合った時に破損してしまったからだ。

だから最近の星は元気がなかった。


「それが良いな。雛斗は今本気出せない訳だし、星がお供なら心配ない」


一刀も桃香に同意した。

きっと皆星のことを気にかけていたんだろう。

書く言う俺も気になっていた。


「……恋も行きたい」


「阿呆! 恋はウチと雛斗の部隊の調練を受け持つんや! 雛斗のいない間のな」


恋の呟きに霞が慌てて諫めた。

俺と星の二人きりにしよう、て言う魂胆は見え見えだけど今はありがたい。


「頼むよ恋。俺の部隊をよく知ってる将軍の一人なんだから」


「……雛斗がそう言うなら、やる」


俺の言葉で恋が引き下がってくれた。


「じゃあ決まりだね♪」


───────────────────────


黒鉄の傍らに立った。

会議のあった翌朝だ。

星も白馬を連れている。

城門の前に皆がお出迎えしてくれた。


「星、雛斗をよろしく頼むぞ」


「……任せておけ。雛斗には指一本触れさせんさ」


まだ覇気がないけど、愛紗にそう返した。


「雛斗、お土産頼むで」


「……まあ、なんかあったら探してくるよ」


霞に苦笑した。


「じゃ、行ってくるよ」


「いってらっしゃい♪」


桃香はいつもにこにこしてるね。

それを見て、また苦笑して俺は黒鉄に乗った。

武器を直せば、星は元気になるはずだ。

でも、俺はその前に武器のことは気にしてないと言うことを伝えたい。

この旅の中で。

目指すは幽州。

廬植先生の元だ。

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